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車のへこみの修理代が一瞬でわかる早見表!相場より3万円安くする裏ワザも

愛車にへこみができると、たとえ走行に影響しなくても、見た目がカッコ悪くなりテンションが下がりますよね。

へこみの修理代は明確な価格表があるわけではないので、いくらかかるか? ぼったくられていないか?と気になる方も多いはず。

不透明でわかりづらい車のへこみの修理代ですが、保険事故の損害調査を行うアジャスター(損害保険の鑑定人)は、へこみの場所・へこみの大きさや・車のカラーから修理費用の算出ができます。

そこで今回は大手の損害保険会社でアジャスターとして10年以上勤務した経験のあるプロの保井さんに取材を実施。

へこみの場所や大きさなどに応じた修理費用を教えてもらいました。

加えて、

  • 修理費用を安くする裏ワザ
  • 修理を依頼する業者の選び方

もお伝えします。

記事を読み終わった後には、自分のへこみの修理費用の相場がわかり、損せずにへこみの修理を依頼できるはずです。

この記事を監修してくれた専門家
保井昇太

1978年生まれ、和歌山県出身。大阪産業大学自動車工業科を卒業後、和歌山県の大手ディーラーにて整備士として3年間の実務経験を積む。その後、自動車補修用塗料と工具の営業分野で5年間の経験を持つとともに、国内大手の損害保険会社でアジャスターとして15年間に渡り職務をこなす。自動車分野での長年の経験を活かし、現在は自身で個人鑑定事務所を経営。国内の保険会社やネット通販系保険会社の損害調査を主に手掛ける。2級ガソリン自動車整備士の資格と、日本損害保険協会のアジャスター資格を保有。

目次

【場所別】車のへこみ修理代の目安

車のへこみの修理費を決める要因は次の4つです。

▼へこみの修理費用を決める4つの要因

    • へこんだ場所
    • へこみの大きさ
    • ボディのカラー
    • 修理を依頼する業者

今回は、ドアやバンパー、フェンダーなど【場所別】のへこみの修理費用の取材を実施した上で、早見表を作成しました。

修理費用の目安は市場に広く普及し、その修理費用が他の車種の基準となりやすい車種・トヨタのプリウスZVW50で算出しています。

表では、塗装のカラーを3パターン(ソリッド・メタリック・パール)に分けています。

保井昇太
塗装の費用はソリッド<メタリック<3コートパール の順で高くなります。板金塗装は、その名の通り板金をした後に塗装をするので、塗装費用が全体の料金に密接に関係しています。

また、自分の塗装がどれに該当するかは、コーションプレート(エンジンルーム・ピラーについたプレート)のカラーコードが手掛かりになります。
トヨタのカラーコードの一例を挙げると次のようになります。

カラーコード 行の説明
040 スーパーホワイトⅡ
1F7 シルバーメタリック
070 ホワイトパールクリスタルシャイン

塗装のことがわかったところで、【場所別】のへこみの修理費を見ていきましょう。

ドアの修理代は41,000~97,000円

ドアパンチや事故による衝撃が原因でへこむ車のドア。
※ドアパンチとは、車のドアを開けたときに隣の車にぶつけて、傷や凹みをつけること

へこみの大きさや色によるドアの修理代の目安を見ていきましょう。

▼ドアのへこみの修理費用の目安(へこみの大きさとカラー別)

へこみの大きさ(縦×横)
/色み
ソリッド メタリック パール

10cm×10cm
ディーラー:5万8,000円

板金業者:4万1,000円

ディーラー:7万5,000円

板金業者:5万2,000円

ディーラー:9万

板金業者:6万3,000円


10cm×20cm
ディーラー:6万

板金業者:4万2,000円

ディーラー:7万7,000円

板金業者:5万4,000円

ディーラー:9万2,000円

板金業者:6万5,000円


10cm×30cm
ディーラー:6万4,000円

板金業者:4万5,000円

ディーラー:8万

板金業者:5万6,000円

ディーラー:9万5,000円

板金業者:6万7,000円


20cm×20cm
ディーラー:6万5,000円

板金業者:4万5,000円

ディーラー:8万1,000円

板金業者:5万7,000円

ディーラー:9万7,000円

板金業者:6万8,000円

※トヨタのプリウスZVW50の場合。
※周辺パーツの脱着や、モール類の取替金額は含まれていません
※金額は想像上の損傷面積から算出しており、実際の修理費と差額が出る可能性があります

このように、多くの車種のドアの修理代は41,000〜97,000円になります。

たとえば、ソリッドの車で縦10cm×高さ10cmのへこみの修理費用はディーラーでは5万8,000円、板金業者では4万1,000円になります。

ディーラーと板金業者で費用が異なるのはレバレート(1時間当たりの基本工賃)が異なるからです。レバレートは板金業者の方が安くなり、これにより費用の差を生み出しています。こちらの仕組みは、後ほど詳しくご説明します。

保井昇太
BMWやベンツなどの外車や高級車の場合は、特殊な塗装を使っている場合もあり、さらに高額になる可能性があります。

バンパーの修理代は42,000~74,000円

バック駐車時の接触や、カーブの際に曲がりきれず擦ってしまうバンパー。

へこみの大きさや色によるバンパーの修理代を見ていきましょう。
※バンパーはフロントとリアでも同じ料金です

▼バンパーのへこみの修理費用の目安(へこみの大きさとカラー別)

へこみの大きさ(縦×横)
/色み
ソリッド メタリック パール

10cm×10cm
ディーラー:6万

板金業者:4万2,000円

ディーラー:6万5,000円

板金業者:4万6,000円

ディーラー:7万

板金業者:4万9,000円


10cm×20cm
ディーラー:6万

板金業者:4万2,000円

ディーラー:6万5,000円

板金業者:4万6,000円

ディーラー:7万

板金業者:4万9,000円

10cm×30cm

20cm×20cm

ディーラー:6万3,000円

板金業者:4万4,000円

ディーラー:7万

板金業者:4万9,000円

ディーラー:7万4,000円

板金業者:5万2,000円

※トヨタのプリウスZVW50の場合
※周辺パーツの脱着や、モール類の取替金額は含まれていません
※金額は想像上の損傷面積から算出しており、実際の修理費と差額が出る可能性があります

たとえば、ソリッドの車で縦10cm×高さ20cmのバンパーのへこみの修理費用は、ディーラーでは6万、板金業者では4万2,000円になります。

このように、多くの車種のバンパーの修理代は42,000~74,000円になります。

保井昇太
へこみが深い場合や、板金では元の状態に戻らないと判断された場合は、バンパー全体を取替える必要があります。取替費用として工賃+部品代で5〜6万円(ディーラー修理想定)ほどかかります。実はバンパーは、板金塗装するより取替の方が安くなることも多いですよ。
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フェンダーの修理代は38,000円~95,000円

カーブを曲がる際の接触、縁石の乗り上げ、雪道での横滑りなどで凹んでしまうフェンダー。

へこみの大きさや色によるフェンダーの修理費用を見ていきましょう。

▼フェンダーのへこみの修理費用の目安(へこみの大きさとカラー別)

へこみの大きさ(縦×横)
/色み
ソリッド メタリック パール

10cm×10cm
ディーラー:5万4,000円

板金業者:3万8,000円

ディーラー:7万1,000円

板金業者:4万9,000円

ディーラー:8万6,000円

板金業者:6万


10cm×20cm
ディーラー:5万6,000円

板金業者:4万

ディーラー:7万3,000円

板金業者:5万1,000円

ディーラー:8万9,000円

板金業者:6万2,000円


10cm×30cm
ディーラー:6万

板金業者:4万2,000円

ディーラー:7万6,000円

板金業者:5万3,000円

ディーラー:9万1,000円

板金業者:6万4,000円


20cm×20cm
ディーラー:6万1,000円

板金業者:4万3,000円

ディーラー:7万7,000円

板金業者:5万4,000円

ディーラー:9万5,000円

板金業者:6万5,000円

※トヨタのプリウスZVW50の場合
※周辺パーツの脱着や、モール類の取替金額は含まれていません
※金額は想像上の損傷面積から算出しており、実際の修理費と差額が出る可能性があります

たとえば、メタリックの車で縦10cm×高さ20cmのフェンダーのへこみの修理費用はディーラーでは7万3,000円、板金業者では5万1,000円になります。

このように、多くの車種のフェンダーの修理費用は3万8,000円~9万5,000円になります。

保井昇太
バンパー同様、フェンダーも交換することも可能です。その場合は約5〜10万円で対応可能です。しかし、リアフェンダーは切断と溶接が必要な車種が大半であり、クォーターガラスやリヤガラスの脱着(取替)が発生し、高額になります。

ボンネットの修理代は42,000円~98.000円

飛び石やボールの衝撃、いたずらなどがへこみの主な原因でへこむボンネット。

へこみの大きさや色による修理費用の具体的な目安は以下の通りです。

▼ボンネットのへこみの修理費用の目安(へこみの大きさとカラー別)

へこみの大きさ(縦×横)
/色み
ソリッド メタリック パール

10cm×10cm
ディーラー:5万9,000円

板金業者:4万2,000円

ディーラー:7万6,000円

板金業者:5万3,000円

ディーラー:9万1.000円

板金業者:6万4.000円


10cm×20cm
ディーラー:6万2,000円

板金業者:4万3,000円

ディーラー:7万8,000円

板金業者:5万5,000円

ディーラー:9万4.000円

板金業者:6万5,000円


10cm×30cm
ディーラー:6万5,000円

板金業者:4万5,000円

ディーラー:8万1,000円

板金業者:5万7,000円

ディーラー:9万7.000円

板金業者:6万8,000円


20cm×20cm
ディーラー:6万6,000円

板金業者:4万6,000円

ディーラー:8万3,000円

板金業者:5万8,000円

ディーラー:9万8.000円

板金業者:6万9,000円

※トヨタのアクアNHP10の場合
※周辺パーツの脱着や、モール類の取替金額は含まれていません
※金額は想像上の損傷面積から算出しており、実際の修理費と差額が出る可能性があります

たとえば、パールの車で縦10cm×高さ20cmのボンネットのへこみの修理費用はディーラーでは9万4.000円、板金業者では6万5,000円になります。

このように、多くの車種のボンネットの修理代は42,000円〜98,000円になります。

保井昇太
ボンネットは車両の前面に位置するため、見た目に影響が大きい部分です。そのため、見栄えを良くする目的で修理を希望する方が多いですよ。

サイドミラーの修理代は43,000円~50,000円

駐車場や狭い道での接触事故、駐車された車との衝突などが原因で損傷を受けるサイドミラー。

ミラーは金属製ではなく、多くの場合、損傷があると取り替えが必要となります。
具体的な交換費用は次の通りです。

業者 費用
ディーラー 4万5,000円
板金業者 4万3,000円

※トヨタのプリウスZVW50の場合

修理ではなく取替になるため、カラーが異なっていても料金は変わりません。

保井昇太
ドアミラーの全体を交換するのではなく、カバーのみを交換する場合は約4,,000円と、費用を抑えることができます。

ルーフの修理代は52,000円~110,000円

落下物の衝撃、車高が高い車両での天井の接触などで損傷するルーフ(車の天井部分)。

自然災害、特に雹(ひょう)やあられがルーフに直撃すると、深いへこみや傷が発生する可能性があります。

ルーフの修理代の目安は次の通りです。

▼ルーフのへこみの修理費用の目安(へこみの大きさとカラー別)

へこみの大きさ(縦×横)
/色み
ソリッド メタリック パール

10cm×10cm
ディーラー:7万4,000円

板金業者:5万2,000円

ディーラー:8万8,000円

板金業者:6万2,000円

ディーラー:10万3,000円

板金業者:7万2,000円


10cm×20cm
ディーラー:7万6,000円

板金業者:5万3,000円

ディーラー:9万

板金業者:6万3,000円

ディーラー:10万6,000円

板金業者:7万4000円


10cm×30cm
ディーラー:7万7,000円

板金業者:5万5,000円

ディーラー:9万3,000円

板金業者:6万5,000円

ディーラー:10万9,000円

板金業者:7万6,000円

※トヨタのプリウスZVW50の場合
※周辺パーツの脱着や、モール類の取替金額は含まれていません
※金額は想像上の損傷面積から算出しており、実際の修理費と差額が出る可能性があります

たとえば、メタリックの車で縦20cm×高さ20cmのルーフのへこみの修理費用はディーラーでは9万5,000円、板金業者では6万6,000円になります。

このように、多くの車種のルーフの修理代は52,000円〜110,000円です。

保井昇太
ルーフは車の高い位置にあり、修理に足場を組む必要があるほか、単純な平面ではなくカーブや溝があるので作業時間が工数がかかる傾向にあります。これらのことから、ルーフはほかの場所よりも高額になる傾向があります。

高額なへこみを修理代を安くするコツ

上記のへこみの修理費用を見て、「想像より高いなぁ…」と感じた方もいるでしょう。
費用がかさむ理由は、板金修理に設備代(溶接機・車体を修整する機械・工具一式など)や材料費がかかるからです。

とはいっても、誰しも安くへこみを修理したいと思うものです。

ここからはへこみの修理代を安くするために下記の2つコツをお伝えします。

▼へこみ修理を安くする2つのコツ

  • 工賃が安い業者に依頼する
  • 最低限の修理に抑える

工賃が安い業者に依頼する

修理代を節約する1つ目の方法は、工賃が安い業者に依頼することです。
なぜなら、板金塗装の費用で業者に差が出るのは、工賃だからです。

板金塗装の料金は次のように算出されます。
板金塗装の費用=工賃(自動車標準作業点数×レバレート)+部品代+材料代
※レバレートとは1時間当たりの基本工賃

部品代と塗料などの材料代は業者によって大きく異なることはありませんが、工賃に関しては業者によって異なります。

一方、「レバレート」は、業者が自由に定めてよいルールとなっており、人件費や設備にコストが掛かっているディーラーや、都心に店を構える整備業者はレバレートを高く設定していることが多いです。

さきほど紹介してきたディーラーや板金業者の修理費用に差が出るのも、このレバレートに差があるからです。

工賃は、大規模な修理になり時間(工数)がかかるほどその差は大きくなります。

たとえば、あるへこみの修理が10時間かかる場合のレバレートは

レバレート 時間(工数) 費用
7,000円
10h 7万円
10,000円
10h 10万円

レバレートが7,000円の場合と10,000円の場合では、費用の差は3万円になります。

だからこそ、修理費用を抑えるためには、レバレートが低い信頼できる業者を見つけることが重要です。

レバレートが安い業者の例としては、次のような業者が考えられます。

・カーコンビニ倶楽部などのフランチャイズに加盟している店
・Dr.Driveなどガソリンスタンド系の自動車ケアサービス
・街の地域密着型の板金業者

上記のような店舗はレバレートは安く設定されていることが多いです。

高品質な修理を求めるなら、ディーラーがおすすめですが、安く修理をしたい方は、カーコンビニ倶楽部や地域密着型の板金業者の利用を考えるのが良いでしょう。

最低限の修理に抑える

修理費を安くする方法2つ目は、修理を最低限にすることです。

なぜなら、へこみを完璧に修理しようとした場合、修理費用が高額になるからです。

修理は完璧ではなく最低限へこみを目立たないように抑えるように相談もできます。

前述の通り、修理費用は時間をかければかけるほど、工賃がかさんでしまいます。
なので、ある程度の仕上がりで良いならば、その旨を伝えると良いでしょう。

たとえば、へこみが複数箇所ある車を修理する際、見た目上最も目立つ一つだけを直す、といった方法です。これにより、修理時間を大幅に減らし、結果として費用も削減できます。

完璧な仕上がりを気にしないのであれば、へこみの修理を安くするために修理を最低限に抑えることは有効です。

へこみを修理する際に知っておくべき5つのこと

車のへこみ修理に際しては、費用だけでなく、以下の5つのポイントを把握しておきましょう。

  • 小さなへこみや全面的なへこみでは板金塗装以外も検討する
  • 車両保険は15万円以上で使用を検討する
  • ディーラーの修理は期間が長くなりがち
  • 代車を借りられない場合や有料の場合もある
  • アマチュアがDIYで車のへこみを直すのは難しい

1つずつ詳しく見ていきます。

小さなへこみや全面的なへこみでは板金塗装以外も検討する

車のへこみは板金塗装が一般的になりますが、へこみの大きさや場所により、板金塗装以外のデントリペア・パーツ交換も有効です。

修理方法 修理の説明 こんな時におすすめ

デントリペア
専用の工具を使って、外からへこみを押し戻す新しい修理法 ・塗装が剥がれていない
・へこみが小さいエクボ

パネル交換
パネル全体を新しいものに交換する修理法 ・へこみが大きく広範囲に及んでいる
・中古パーツの在庫がある

デントリペアは、へこみ1つに対して費用がかかるのと、塗装をする必要がないので、小さなへこみなら板金塗装するより安く施工してもらえます。

ですが、新しい技術のため板金塗装と違って、施工ができる職人がまだ少ないので、業者を見つけるのにひと苦労します。板金業者に紹介してもらったり、住まい都道府県×デントリペアで検索すると、業者が出てくるので、探してみるのが良いでしょう。

パネル交換は、バンパーやドアなどが全体的に破損している場合におすすめです。

ただし、自分の車に合う中古パネルの在庫がないとできない修理法なので、対応できるかはタイミングにもよります。

損傷が広範囲に及んでいる場合は、修理を依頼する業者にパネル交換ができないかをご相談してみてください。

車両保険は15万円以上で使用を検討する

もし、車両保険に加入している方が保険使用するかを迷っているならば、15万円が1つの目安になります。

なぜなら、15万円以下の修理で保険を使ってしまうと、長い目で見ると損をしてしまう可能性が高いからです。

保険利用するかは、保険料の上昇額と修理費用を比較して判断しましょう。

自動車保険(車両保険)を使うと、3等級下がり、次年度の保険料が上がってしまいます。
3等級下がってしまうと、翌3年間はペナルティ期間になり、1.5〜1.8倍くらい保険料が上がります。

たとえば、ソニー損保の自動車保険に加入している下記のような方が保険を使うケースを想定してみます。ソニー損保のサイトでは、保険を使った場合の向こう6年の保険料をシミュレーションすることができます。

▼下記のケースで計算
現状の保険料:年6万円
現状の等級:17等級

もし、へこみ修理で、もし保険を使った場合、向こう6年の保険料の合計は 312,000円 から 463,000円(差額151,000円)に上がってしまいます。

参考:ソニー損保

保険会社によって、保険を使った場合に増える保険料には微妙な差はあるのの、大きくは変わりません。

このため、一般的には修理費用が15万円を超える大きな損害が発生した場合に、車両保険の利用を考えることが良いでしょう。

もちろん、保険を使用するか否かの最終的な判断は、保険料の上昇額や自身の経済状況など、さまざまな要素を考慮して決めるべきです。

たとえば、ご高齢で今後車を運転せず自動車保険を解約する方は、これからの保険料の上昇を気にせずに保険を利用するのが良いでしょう。

ディーラーの修理は期間が長くなりがち

ディーラーの修理は期間が長くなることも頭に入れておきましょう。

長くなりがちな理由は次の3つです。

ディーラーの修理が長引く3つの理由

・都市部の大きなディーラーは自社の内製工場で一括で修理をしていること
・それらの工場が複数の都道府県からの修理依頼を扱っていること
・自社の鈑金工場を有していないディーラーは修理を外部に委託していること

具体的には、ある地方のディーラーの修理依頼の大部分が一つの工場で行われることがあります。このような工場では、広範囲からの修理依頼が集まり、特に修理依頼が集中した際には修理期間が長引くことがあります。

また、すべてのディーラーが自社の鈑金工場を所有しているわけではありません。一部のディーラーは自社の鈑金工場で全ての修理依頼を処理するキャパシティがなく、大部分を協力工場に外注しています。

以上の理由から、ディーラーの修理が時間を要することがあります。

これらのことを頭に入れて、ディーラーに修理を依頼する際には時間の余裕を持って計画することをおすすめします。

代車を借りられない場合や有料の場合もある

修理期間中は代車の提供がありますが、台数に限りがあるため利用できない(代車待ち)場合や有料(利用料:数千円程度/1日)になることもあります。

近年の代車利用客のマナーの悪化や整備・保守コストの増加などが原因です。

特に車検が混雑する3月から4月上旬では代車を借りられない場合や代車待ちになることもあるので、修理業者を選ぶ際には総合的に判断することが重要です。

代車が有料である場合や利用できない場合は、

  • 保険に付帯しているレンタカー特約を使う
  • 業者に車を自宅まで引き取りに来てもらう
  • 自身で車を整備場まで運び、徒歩もしくは公共交通機関で帰る

などを考えましょう。

修理のコストだけでなく、修理期間中の移動手段を考える上でも重要なポイントです。
修理の依頼をする前に、代車の提供状況や料金を確認しましょう。

アマチュアがDIYで車のへこみを直すのは難しい

DIYの修理方法としては、下記のような方法がインターネット上で紹介されています。

  • 熱湯やドライヤーで金属を伸ばす
  • 吸盤を用いてへこみを引っ張る

など

結論から言うと、アマチュアがDIYで車のへこみを直すのは難易度が高いです。

というのも、これらの方法が有効なのは、へこみのうち弾性変形(元の形状に戻りやすい変形)を起こした時だからです。

変形の種類 説明
弾性変形 鉄がゆるやかに凹んだ変形。紙を折り曲げても元の形状に戻るのと同様に裏から軽く叩くと元に戻る。
塑性変形 鉄が折れている変形。折れた紙を折り曲げた後に、広げても折り跡が残ってしまうのと同様、元に戻らない。へこみの部分にパテをつけて修正して対応する。
保井昇太
世の中のへこみのほとんどは塑性変形にあたるため、へこみを直すのは、難しいことを覚えておきましょう。

また、専門的な知識や技術を持たない人が行うと、車体へのダメージを拡大させる可能性があります。結局、プロに依頼した場合に費用がかさんでしまったり、不適切な修理が車の価値を下げてしまったり、トータルで見ると、最初から業者に依頼した方が経済的といえます。

へこみを修理をせずに乗り続けるリスク

ここまで記事を読まれた方のなかには、へこみを修理をせずにそのまま乗り続けるのはどうかな?と思った方もいるでしょう。その場合、次の2つのリスクを抑えておくことが大切です。

  • ダメージが他の部位に及んでいる可能性がある
  • 放置すると錆が発生する可能性がある

1つずつ詳しくみていきましょう。

ダメージが他の部位に及んでいる可能性がある

一見、些細な表面のへこみであっても、車の性能や安全性に影響を及んでいる場合があります。

なぜなら、衝撃によってへこみが発生した場合、そのダメージが車体の他の部位に及んでいる可能性が高いからです。特に、車両が絡む事故などのダメージによるへこみは要注意です。

たとえば、後ろから衝突されてリアバンパーのへこみだけかと思っていたけど、実際に車の内部を見てみると、走行に関わるフレームが損傷していたケースなど。

その他、バンパーには、カメラやレーダーセンサーが組み込まれてます。
衝撃によってずれが生じ、誤作動を起こしてしまう可能性があり、エーミング(電子制御装置が正しく作動するための校正・調整作業)をする必要がある場合も。

したがって、車のへこみは見た目の問題だけでなく、車の性能や安全性に重大な影響を及ぼす可能性があります。

強い衝突によって発生したへこみがある場合は、早めにディーラーや整備工場に持ち込んで、問題ないかをチェックしてもらうことが大切です。

保井昇太
エーミング等の作業は、一般的な工場では対応不可でディーラーでしか修理できない可能性があります。

放置すると錆が発生する可能性がある

車のへこみを放置することで、見えない所での錆の発生というリスクも忘れてはなりません。

へこみにより露出した金属に水が付着したり、空気中の酸素が触れたりすると、酸素と鉄イオンが結合して酸化鉄、つまり錆が発生しまうのです。

錆は表面的な問題にとどまらず、時間と共に金属を腐食し、その部位の強度を徐々に低下させます。錆が進行すると、車体の一部に穴が空いたり、構造的に不安定になったりする可能性があります。

加えて、一度錆が発生すると、その除去と修理は非常に困難で高価となることが多いです。錆びた部分を取り除き、新しい金属を溶接するなどの処置が必要となるためです。

錆が広がり、塗装の下から浮き上がってくると、錆びた斑点が現れます。見た目を損なうだけでなく、中古車市場での価値を大幅に下げる要素となります。

へこみのある車を長期間放置すると、錆の発生につながる可能性があり、それを避けるためにも、へこみが発生したら早めに修理を検討することが重要です。

まとめ:高額修理費になる場合は、廃車買取も選択肢に

最後に内容をおさらいしましょう。
へこみの修理費用の目安は次の通りでした。

へこみの箇所 費用
ドア 4万1,000~9万7,000円
バンパー 4万2,000~7万4,000円
フェンダー 3万8,000円~9万5,000円
ボンネット 4万2,000円~9万8.000円
サイドミラー 4万3,000円~5万
ルーフ 5万2,000円~11万円

※ドア・バンパー・フェンダー・サイドミラー・ルーフの修理費用はプリウスZVW50を想定
※ボンネットの修理費用はトヨタのアクアNHP10を想定
※ボディのカラーによって異なる

これらの費用が予算を超えてしまうと感じた場合、修理費用を下げるために以下の選択肢を考えてみてください。

  • 工賃の安い業者に依頼する
  • 最低限の修理で抑える

それでも修理費用が高額になる場合は、車を売却し乗り換えることも一つの選択肢です。
ただし、へこみが大きい車や事故車の場合、通常の買取店では適正な価格がつかない場合もあります。

というのも、買取業者は中古車を買い取って、再度販売することで利益を出しています。事故車の場合は、国内で需要が少ないため、価格をつけることができないことが多いのです。

そのような場合は、廃車買取を専門とする業者へ依頼することを検討してみてください。廃車買取業者は、事故車や古い車を資源として再利用したり、海外へ輸出するなどして価格をつけることが可能です。

実車査定はなく、電話かウェブでお問い合わせでき、自宅にいながら買取価格を知ることができます。

当サイト【ハイシャル】も廃車買取業者の1つ。
電話1本最短20秒で買取価格わかるので、へこみのある車を手放そうと思った方はぜひ一度問い合わせをしてみてくださいね。

無理な営業はなく、知識豊富なスタッフがへこみがご対応させていただくのでご安心を!

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1978年生まれ、和歌山県出身。大阪産業大学自動車工業科を卒業後、和歌山県の大手ディーラーにて整備士として3年間の実務経験を積む。その後、自動車補修用塗料と工具の営業分野で5年間の経験を持つとともに、国内大手の損害保険会社でアジャスターとして15年間に渡り職務をこなす。自動車分野での長年の経験を活かし、現在は自身で個人鑑定事務所を経営。国内の保険会社やネット通販系保険会社の損害調査を主に手掛ける。2級ガソリン自動車整備士の資格と、日本損害保険協会のアジャスター資格を保有。

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廃車買取実績

買取価格
¥60,000
車種
ホンダ フィット
型式
DBA-GD3
年式
H17(2005)
走行距離
93,000 km
満足度
100%
買取エリア
大阪府
買取価格
¥2,000
車種
ホンダ ザッツ
型式
ABA-JD2
年式
H19(2007)
走行距離
110,000 km
満足度
100%
買取エリア
北海道
買取価格
¥150,000
車種
トヨタ アクア
型式
DAA-NHP10
年式
H25(2013)
走行距離
110,000 km
満足度
100%
買取エリア
神奈川県
買取価格
¥80,000
車種
トヨタ エスティマ
型式
TA-ACR30
年式
H15(2003)
走行距離
210,000 km
満足度
100%
買取エリア
神奈川県
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