エンジンのかかりが悪い!バッテリーが寿命なのかな?
点検の際にバッテリー交換が必要と言われたけど本当なの?
適切な交換時期がいつなのか知りたい!
と思っていませんか?
バッテリーを交換しないと最悪の場合、 バッテリー上がりになります。 出先でバッテリーが上がってしまうと、 時間とお金がかかってしまうので、避けたいものですよね。
ですが、バッテリー交換ってどのタイミングでするのがベストなの? と思っている方は多いと思います。
そこで今回は、バッテリーの寿命やバッテリー交換を判断するための5つのポイントを解説!
本来は不必要なのに、バッテリー交換を促してくる悪質な業者も中にはいます。 騙されないためにも、 本当の交換時期を知っておきましょう。
カーバッテリーの交換時期は2~5年が一般的
カーバッテリーの交換時期は一般的に2〜5年と言われていますが、乗り方や環境によりバッテリーの寿命は変わります。
メーカーは2〜3年でバッテリー交換を推奨していますが、これは全ての車には当てはまりません。
バッテリーに負荷をかける使い方の場合、2年ほどで寿命を迎えてしまうこともありますが、使い方によっては5年以上使用できるケースもあります。
車の乗り方や環境によってバッテリーの寿命は大きく変わることを頭に入れておきましょう。
メーカーは2~3年交換を推奨
メーカーではバッテリーの交換時期を2〜3年を推奨しています。
バッテリーには保証期間があり、購入から2〜3年、もしくは走行距離が4〜10万キロのどちらかを迎えるまでに、不具合が生じた場合、新品バッテリーに交換に交換してもらうことができます。
※保証期間・保証内容はメーカー・製品によって異なる。
メーカーはバッテリーを安全に使用できる期間を保証期間に定めているため、保証期間(2〜3年)の終わり=交換時期と考えられています。
この保証期間は、バッテリー上がりを起こさない期間ではなく、保証期間内に製品不良があれば保証するものです。
保証期間を終えたバッテリーの場合、定期的なメンテナンスや電圧チェックをこまめに行いましょう。
乗り方や地域により異なる
バッテリーの劣化は乗り方や、地域によって大きく変わってきます。
例えば、以下のようなケースはバッテリーの寿命を早めます。
・夜間の走行が多い
・エアコンを頻繁に使う
・寒い地域に住んでいる
・短距離の運転が多い
・長期間使用しない
エアコンやヘッドライトをはじめとする電装品の過度の使用は、バッテリーに負荷を与え、劣化させる原因になります。
夜間の走行が多い新聞配達員やトラックの運転手、エアコンやシートヒーターを頻繁に使う方はバッテリーの劣化が早いです。
寒冷地に住んでいる方もバッテリーが劣化しやすいと言えます。
バッテリーは、電極に使用している二酸化鉛・鉛と電解液(希硫酸)との化学反応によって充電・放電をおこないます。
しかし、気温が低い場合、バッテリー液の容量が低下しバッテリー本来の性能を発揮することが出来ません。
結果的に、充電が追いつかなくなり、バッテリーを劣化させる原因になります。
また、車を長期間使わない場合や短距離の運転が多い場合もバッテリーが十分に充電されずにバッテリーを劣化させます。
アイドリングストップ機能搭載車は寿命が短い
アイドリングストップ機能搭載車は、エンジン停止と再始動が繰り返され、バッテリーに負荷がかかるため、一般的な車に比べて寿命は2〜3年ほどと短い傾向にあります。
また、メーカーのバッテリー保証期間も通常のバッテリーに比べて短いです。
ハイブリッド車の場合は、メインバッテリーとサブバッテリーの二つのバッテリーを使用し、寿命は長く、4〜5年での交換が一般的です。
バッテリー交換を判断する5つのポイント
バッテリー交換のタイミングは乗り方や環境によって異なるので、バッテリーが寿命に近づいた際の兆候を見逃さないことが大切です。
以下のような症状が現れたら、バッテリーの寿命が近い可能性があります。
・ヘッドライトが暗い
・エンジンのかかり(セルの回りが悪い)
・パワーウィンドウの開閉が遅い
・バッテリー液が変色・減少している
・アイドリングストップしなくなった
それぞれの項目について詳しく解説します。
ヘッドライトが暗い
バッテリー交換を判断するポイントの1つ目は「ヘッドライトが暗い」です。
消耗したバッテリーは、十分な電力が足りずヘッドライトが暗くなります。
ヘッドライトやウインカーなどの灯火類の明るさはバッテリーの状態をチェックする目安になります。
走行中はバッテリーが充電されてヘッドライトの明るさが戻るため、停車時の明るさをチェックするのがポイントです。
ただ、最近の車は消費電力の少ないLEDヘッドライトを搭載している車も多いため、明るさだけで判断するのが難しい場合もあります。
エンジンのかかり(セルの回り)が悪い
バッテリー交換を判断するポイントの2つ目は「エンジンかかりが悪い」です。
エンジンの始動には大きな電力を消費します。
その際にセルモーターが弱々しい音になっていたり、回転が遅くなってきたら、バッテリーが消耗している目安になります。
エンジン停止と再始動を頻繁に行う乗り方は、バッテリーの寿命を早めるので注意しましょう。
パワーウィンドウの開閉が遅い
バッテリー交換を判断するポイントの3つ目は「パワーウィンドウの開閉が遅い」です。
パワーウィンドウの開閉にも電力を消費します。
新品バッテリーの時に比べて、開閉スピードが遅く感じたら、バッテリーが消耗している可能性があります。
ただ、ヘッドライトやエアコンを同時に使用している場合など、別で多くの電力を使っている場合は、バッテリーの状態にかかわらず、パワーウィンドウの開閉が遅くなる場合があります。
バッテリー液が変色・減少している
バッテリー交換を判断するポイントの4つ目は「バッテリー液が変色・減少している」です。
バッテリーの中には電解液が入っていて、新品時には無色ですが、使用とともに濁ってきます。また、自然蒸発や電気分解によって減っていきます。
電解液が変色していたり、液量を示すレベルライン(アッパーレベルとロアーレベル)を下回っていた場合、バッテリー交換の目安になります。
ただし、メンテナンスフリーバッテリーはこの限りではありません。
メンテナンスバッテリーとは、バッテリーケースの密封度を高めて、電解液の蒸発を少なく設計しているバッテリーのことです。
通常のバッテリーのようにこまめに電解液を補水する必要がありません。
メンテナンスフリーバッテリーの場合は、インジケーターでバッテリーの状態を確認します。
また、端子の汚れやバッテリーの膨張などもバッテリーの状態を確認する目安の一つです。
アイドリングストップしなくなった
バッテリー交換を判断するポイントの5つ目は「アイドリングストップをしなくなった」です。
バッテリーが消耗すると、電力不足によってアイドリングストップの機能が使えなくなる場合があります。
アイドリングストップ搭載の車は、信号待ちや渋滞時にアイドリングストップしなくなった場合、バッテリーの寿命が近い目安になります。
必要のないバッテリー交換を進めてくる業者に注意
カーケアショップやガソリンスタンドではバッテリーの無料点検をしてくれます。
「バッテリーが弱ってます。 そろそろ交換が必要ですね。」とバッテリー交換を進められた経験がある方も多いのではないでしょうか。
実はそのような場合、バッテリー交換の必要はなく、まだまだ使用できるケースが多いです。
詳しいことは後述しますが、エンジンが正常にかかって走行できている状態であれば、すぐさまバッテリーを交換する必要はありません。
お店によっては、
バッテリーの診断結果が正しくない場合や、金額の高いバッテリーを勧めてくることもあるので注意が必要です。
電圧をチェックする機械が古い場合や、バッテリーも診断結果を隠すような仕草が見られたら、その業者を疑った方がよいでしょう。
セカンドオピニオンでほかのお店にもバッテリーチェックをしてもらうのが安心です。
交換の必要性は電圧で見極める
バッテリーの交換時期は電圧で見極めることができます。
ガソリンスタンドやカーケアショップでバッテリーの点検をしてもらった際は、交換の必要性だけでなく、電圧も確認するようにしましょう。
先述した通り、正しくない診断結果を提示してくる業者も中にはいます。
電圧の劣化が範囲内であれば、その場での交換の必要はないでしょう。
心配な方は、電圧計(サーキットテスター)を購入して、自分で電圧チェックすることもできます。
電圧計は安いもので1,000円ほどで購入することができ、使い方はバッテリーのプラス端子とマイナス端子に機械をあてるだけなので、簡単にチェックできます。
バッテリーの電圧をチェックする際は、以下の表を参考にしてください。
バッテリー状態 | 電圧 |
正常 | 12.5V以上 |
劣化 | 11.5〜12V |
交換が必要 | 11.5V以下 |
ガソリンスタンドやカーケアショップで交換が必要と言われた場合でも、実際には、バッテリー電圧が劣化状態(11.5V〜12V)の場合でも、まだ使用することができます。
ただし、劣化状態のバッテリーは、寒い日にエンジンがかかりにくいといった症状が起きる可能性があるので、気になる方は劣化状態でも交換しても問題ありません。
緊急性はないので、その場で交換する必要はないでしょう。
自分で交換すると安く済ませることができる
バッテリー交換を安く済ませるにはネットでバッテリーを購入し、自分で交換するのがおすすめです。
ネットでは、カーケアショップやガソリンスタンドに比べて、およそ半額から1/3程度の金額でバッテリーを購入することができます。
交換作業については、車種によって異なりますが、整備に不慣れな方でも十分に可能です。
動画配信サイト等を活用しながら作業するのがよいでしょう。
バッテリーを自分で交換する際は、廃バッテリーの処分に注意が必要です。
廃バッテリーは、内部に有害な成分が含まれるため、一般的な粗大ゴミ等では処分することができません。
そのため、廃バッテリーの回収を行っているガソリンスタンドやカーケアショップで処分しましょう。
その際、廃棄料がかかる場合もありますが、多くの場合、数百円ほどで済みます。
大手カーケアショップでは無料で回収しているお店が多いです。詳しくは、車のバッテリーの処分をする3つの方法!廃バッテリーをお金に変える裏ワザの記事をご参照ください。
バッテリーの寿命を延ばすには定期的なメンテナンスが大切
バッテリーの寿命を伸ばすためには、定期的なメンテナンスやバッテリー上がりを起こさないことが大切です。
バッテリーに負荷を与えすぎないことが、結果的にバッテリーの寿命を伸ばすことに繋がります。
バッテリーを長く使用するためには以下のポイントを抑えましょう。
・定期的に車を長距離運転する
・渋滞を避ける
・バッテリーの定期的な点検を行う
・ライトの消し忘れに注意する
・エンジンをかけずに長時間エアコンを使用しない
バッテリーは自然放電するため、車に乗っていない場合でもバッテリーの残量は徐々に減り、最終的にはバッテリー上がりを起こし、エンジンがかからなくなります。
バッテリー残量を空にしてしまうことはバッテリーによくありません。充電することで再使用できる場合が多いですが、バッテリーに対して悪影響です。
車はエンジンをかけることで発電され、バッテリーが充電される仕組みです。
そのため、定期的に長距離の運転をして、バッテリーの残量を一定以上(12.5V以上目安)に保ちましょう。
また、バッテリー充電器を使って、家庭用コンセントからバッテリーの充電を保つことも可能です。
エンジンをかけた状態(アイドリング状態)でもバッテリーは充電されますが、走行中に比べ充電量は少なく、渋滞時にエアコンやヘッドライトなど大きな電力を消費し続けると、充電が追いつかなくなる場合があります。
渋滞時にはエアコンを弱くする、ヘッドライトを切るなどの対処をすることでバッテリーに負荷を与えすぎないようにしましょう。
また、エンジンをかけていない状態(アクセサリーポジション)でのエアコンやヘッドライトの使用は、電力を消費し続けるだけのため厳禁です。
数十分から数時間もすれば、バッテリーが空になることでしょう。
以上のポイントを抑えることで、バッテリーの寿命を伸ばすことができます。
都心部に住んでいる方や寒い地域に住んでいる方など、環境の要因もありますが、乗り方によってバッテリーにできるだけ負荷を与えないことは可能です。
普段の意識を少し変えるだけで、バッテリーの寿命は伸びるでしょう。