車のバッテリーは、3年に一度に交換が必要だと言われています。
とはいえ、バッテリーは通常のゴミのように気軽な感覚で捨てられません。
「自分でバッテリーを交換したものの、どうやって処分すれば良いの?」とお困りの方も多いはずです。
そこで当記事では、車の廃バッテリーを処分する4つの方法について解説。
さらに、
「自治体で回収してもらうことは可能か」
「自分で処分しても良いのか」
という疑問も答えていきます。
バッテリーの処分方法を間違えると、大きな怪我を負ったり、法律に違反したりするリスクも。
思わぬトラブルに巻き込まれないよう、当記事でバッテリーの正しい処分方法について知っておきましょう。
廃バッテリーを処分する4つの方法
廃バッテリーの捨て方としては、主に以下の4つのいずれかに依頼する方法が挙げられます。
- オートバックスなどのカー用品店
- ガソリンスタンド
- リサイクル業者
- 大手ホームセンター
気軽な感覚で廃バッテリーを処分したい方は、立ち寄りやすいカー用品店・ガソリンスタンド、大手ホームセンターがおすすめ。
対して少しでも金銭面で得をしたい方には、バッテリーを売却してお金がもらえることもあるリサイクル業者での処分をおすすめします。
それぞれの概要やメリットなどについては、以下で詳しく紹介します。
オートバックスなどのカー用品店
1つ目の方法は、カー用品店に持ち込むというものです。
イエローハットやオートバックスなどのカー用品店なら、バッテリーを買取してもらえます。
無料となっている理由は、廃棄バッテリーを社内でリサイクルできるためです。
ただしカー用品店の中には有料となっているお店も一部存在するため、ご注意ください。
なお有料でバッテリー処分を実施しているお店であっても、「定期的に利用している」など馴染みの深いカー用品店であれば、サービスで無料にしてもらえることもあります。
新しいバッテリーに交換してもらうついでに、廃バッテリーを処分してもらえます。新たなものに変えるのではなく、ただバッテリーを回収してもらうということもできます。
カー用品店で回収してもらう流れは、以下のケースがほとんどです。
- お店のカウンターやスタッフに、バッテリーを処分したい旨を伝える
- スタッフが持ち込む場所を教えてくれるため、指示に従ってバッテリーを持ち込む
カー用品店のメリットは、立ち寄りやすい点です。
リサイクル業者のような施設の場合、ほとんど関わる機会が無いため、どうしても利用しにくいと感じてしまう方も多いでしょう。その点カー用品店であれば、気軽な感覚で立ち寄れます。
カーアクセサリーなどをチェックするついでに処分を依頼できるため、敷居が低いという点が特徴です。
ガソリンスタンド
2つ目の方法は、エネオスやコスモ石油といったガソリンスタンドに持ち込むというものです。
ガソリンスタンドでも、カー用品店と同様に買い取ってもらえる可能性があります。
なお下記の点は注意してください。
- セルフのガソリンスタンドではバッテリーの引き受けをしていない
- 複数のバッテリーの場合、有料になったり処分をしていない
ガソリンスタンドのメリットは、カー用品店と同様に立ち寄りやすい点です。
ガソリンスタンドはカー用品店以上に至るところにあるため、どこに住んでいる方でも気軽に来店できるでしょう。
ガソリンスタンドのスタッフは、普段からたくさんの車の点検や整備を行っており、バッテリーの廃棄も大量に経験しています。
特におすすめなのは、工場併設型のガソリンスタンド。
工場があるガソリンスタンドは日頃から車の整備を多く実施しており、廃バッテリーの扱いにもより慣れているためです。
ガソリンスタンドでバッテリーを処分してもらう場合、基本的にはスタッフにそのまま手渡すだけで完了します。
複数のバッテリーを処分したい方は、数を問わず回収してもらえることの多い3つ目のリサイクル業者に依頼しましょう。
リサイクル業者
3つ目の方法は、リサイクル業者に持ち込むです。
リサイクル業者のメリットは、廃バッテリーをお金にできる可能性がある点です。
リサイクル業者の中には、1キログラム数あたり40~50円程度でバッテリーを買い取ってくれる場所も存在します。
金銭面で得をしたいという方には、うってつけの選択肢だと言えるでしょう。
もしも値段をつけてもらえなかったとしても、ほとんどの場合無料で処分してもらえるため、損をすることはほぼありません。
廃バッテリーの買い取り価格は、車かバイクかなどによっても異なります。大まかな買取相場は、以下の通りです。
- 軽自動車:300円~500円程度
- 普通車:700円~1,200円程度
- バイク:300円~500円程度
リサイクル業者のメリットは、「お金がもらえることがある」以外に、バッテリー以外のものも一緒に回収してくれる点も強みです。
大掃除などを行った場合、バッテリー以外の不用品が出ることもあるでしょう。
ガソリンスタンドやカー用品店の場合、処分できるのはバッテリーのみですが、リサイクル業者であれば他の不用品についても回収してもらえる可能性があります。
不要なものが複数あり、一気に処理したいという方にも、リサイクル業者はおすすめです。また、業者によっては自宅に来てくれるケースもあります。
自宅を訪問してくれる業者であればわざわざ自分から出向く必要がないため、楽にバッテリーを手放せるでしょう。
バッテリーは8kg前後あり、持ち運ぶのが大変だと感じた方はぜひ利用してみてください。
リサイクル業者のデメリットは、他の捨て方に比べてやや敷居が高く感じやすいという点です。カー用品店やガソリンスタンドは、多くのドライバーが日常的に訪れる場所。
しかしリサイクル業者の場合、ほとんど利用したことがないという方も多いのではないでしょうか。
バッテリーを処分するためだけに立ち寄ったり利用したりするのは、ハードルが高いと感じる方も多いかもしれません。
大手ホームセンター
4つ目は、大手ホームセンターです。
ホームセンターでは、バッテリーを無料で引き取ってもらえるケースがあります。
引き取りを実施しているホームセンターの例としては、コーナンやカインズが挙げられるでしょう。
メリットは、ガソリンスタンドなどと同様に立ち寄りやすい点。
デメリットは、そのお店で新たなバッテリーを購入しなければならない点です。
コーナンやカインズでは、「それぞれの店舗で新しいカーバッテリーを購入したら、古いカーバッテリーを回収する」というシステムになっています。
つまり「古いものを回収だけしてもらい、購入はしない」ということは基本的に行えません。
ホームセンターでカーバッテリーの購入を検討している場合に利用しましょう。
コーナンの場合、回収が行えるか否かは店舗によって異なります。お近くの店舗のサービスカウンターに問い合わせるなどして、来店前に確認を行うようにしましょう。
コーナンとカインズはいずれも、オンラインショップで購入した場合でもカーバッテリーの回収を受け付けてもらえます。
カインズであれば、店舗で買った場合はレシート、オンラインショップで買った場合は「納品書」または「明細書」を持って最寄りのカインズ店舗に行きましょう。
レシートや納品書などは販売証明として必須のものであり、これがないと引き受けてもらえないためお気をつけください。
コーナンは、「領収証」または「ご注文商品発送のお知らせ」メールを持って店舗にカーバッテリーを持参することで引き受けてもらえます。
廃バッテリーの買取価格は近年下がっている
廃バッテリーの買取価格は、バーゼル条約の制定によって近年下降しつつあります。
バーゼル条約とは、危険な廃棄物が国を越えて移動することを規制する条約です。
バーゼル条約が制定されたルーツは、以前海外で起きた問題にあります。1980年代、先進国から出た廃棄物がアフリカなどの開発途上国に移動されました。これによってアフリカでは、深刻な環境問題が発生しました。
上記の通り、事前の相談もなく廃棄物が国を超えて移動したことで問題が生じたため、バーゼル条約によって廃棄物の移動が規制されることとなったのです。
廃バッテリーや家電、雑品等の輸出を規制した当条約の影響で、リサイクル又は最終処分される使用済み鉛蓄電池の輸出入が規制されるようになりました。
バーゼル条約により、韓国向けを中心とした2019年1〜7月の輸出量は、前年よりも9割減少しました。条約がきっかけで廃バッテリーの需要が減ったため、近年買取価格は減少傾向にあるのです。
参照:https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2017pdf/20170508055.pdf
廃バッテリーは自治体では回収してくれない
ここまで、車のバッテリーを処分してくれる主な施設について解説しました。
「ガソリンスタンドやカー用品店まで行ったり、リサイクル業者を呼んだりするのはめんどくさい。家電製品などのように、廃バッテリーも自治体で回収してもらうことはできないのか」
ここまで読んだ方の中には、そうお考えの方もいるでしょう。
しかし残念ながら、自治体では廃バッテリーを回収してもらうことができません。
というのも、車のバッテリーというのはほとんどの自治体において特殊ゴミに分類されるためです。
後ほど詳しく解説しますが、車のバッテリーには希硫酸などの危険な物質が含まれています。
したがって、処理が難しい危険物という扱いになっているのです。
処分に危険を伴うものであることから、燃えるゴミなどとしてゴミ捨て場に捨てることはできない廃バッテリー。
ゴミ捨て場だけでなく、クリーンセンターなどに持っていっても捨ててもらうことはできません。
自分で処分するのは危険かつ法律違反
バッテリーを手放す場合、自分自身で処分してしまおうと考える方もいるかもしれません。
しかし結論から言うと、バッテリーを自分で処分するのは厳禁。
処分には危険が伴う上、法律違反ともなってしまうためです。
車のバッテリーには、鉛や希硫酸が使われています。
こちらの希硫酸とは、水で薄めた濃度の低い硫酸のこと。
「硫酸」と聞いてわかる通り、希硫酸は人体に大きな悪影響を及ぼす物質です。
中の電解液が肌にかかると、肌がただれることもあります。さらに万が一目に入った場合、失明する可能性も。
処分には大きな危険を伴うため、ドライバー自身で行うことは絶対に避けるようにしましょう。
自治体で回収してもらえないからといってバッテリーを不法投棄してしまうと、危険なだけでなく法律にも違反することになるため注意が必要です。
もしも車のバッテリーを不法投棄した場合、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の第16条に抵触することになります。
法律違反となるため、絶対に行わないようにしてください。
当法律に違反した場合、5年以下の懲役若しくは1千万円の罰金が科されることになります。
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000137
バッテリーの処分は身近な店舗で気軽に行える上、大きな費用がかかることもほとんどありません。
確実かつ安心して手放すためにも、上記で解説した4つの施設を利用して処分するようにしましょう。
廃車買取業者なら廃バッテリー込で古い車の買取が可能
車のバッテリーの捨て方を説明してきましたが、廃バッテリーと一緒に車も処分したいとお考えの方には、廃車買取業者への売却がおすすめします。
廃車買取業者とは、大きく故障した車や動かなくなった車などの買取が期待できる業者のことです。
車自体の処分の手間に加えバッテリー処分の手間もかかるとなると、億劫さを感じる方も少なくないのではないでしょうか。
その点廃車買取業者であれば、廃バッテリーと車を一緒に引き取ってもらえるため、面倒な処理を一気にお任せできます。
また、車に大きな損傷などがあっても、無料で引き取ってもらえるほか、買取金を受け取れます。
手間の削減だけでなく金銭面でも得できるなど、さまざまなメリットを持っているのが廃車買取業者への売却です。
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また、廃車を手放す上でのレッカーは無料なのはもちろん、車体の引き取り金額や自動車重量税や自賠責保険の還付金を合わせた買取額を受け取ることができます。
バッテリーと車の双方を手放したいと思っている方は、ぜひ一度ご相談ください。
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