運転中にブレーキから異音がすると不安になりますよね。
実は、このブレーキを踏んだ時になる音を放置すると、最悪の場合ブレーキが利かなくなり、大きな事故につながります。
そのため、ブレーキ鳴きの原因を特定して、適切な整備をすることが重要です。
そこで今回は、以下の内容について徹底的に解説します。
- 「キーキー」「キュルキュル」音の原因4つ
- 「グググ」「ゴゴゴ」音の原因
- ブレーキの異音(鳴き)の修理代
この記事を読めば、ブレーキの異音にまつわる不安をすべて解消することができるでしょう。
キーキー・キュルキュルというブレーキの異音(鳴き)の原因は4通り
ブレーキが「キーキー」「キュルキュル」といった異音を発する原因は、以下の4つです。
- ブレーキに水分が入り込んでいる
- ブレーキパッドの当たり方が悪い
- 【危険】ブレーキパッドの残量がない
- ディスクローターが消耗している
自動車のブレーキは、ディスクローターと呼ばれる円盤状の部品を、ディスクキャリパーに取り付けられたブレーキパッドで挟み込み、制動力を発生させる装置です。
走行中、ディスクローターとブレーキパッドは接触していませんが、運転者がブレーキを踏むと、パッドが左右からローターを挟んで制動させます。
このようなブレーキをかける過程で使用されるパーツに上記のような問題があると、異音が発生するのです。
それでは、ひとつずつ順番に見ていきましょう。
ブレーキに水分が入り込んでいる
ブレーキパッドとディスクローターとの間に水分が入り込むと、異音を発生させることがあります。
水分が入り込む主な原因としては、季節や天候、洗車が挙げられるでしょう。
雨や雪の環境下で車を運転した際にブレーキを踏むと、「キーキー」音が発生する事があります。
また、冬場のように気温が低い環境下でブレーキを踏むと、同様に「キーキー」という音が鳴るケースがあります。
これらはブレーキに水分が入り込む事によって、一時的に異音が発生しているものです。
湿気や水分がある状態で異音がした場合は、水分がなくなるまで様子を見てみましょう。
ブレーキパッドの当たり方が悪い
2つ目に考えられるキーキー音の原因は、ディスクローターに対してブレーキパッドの当たり方が悪くなっていること。
当たり方が悪くなる原因としては、以下の2パターンが挙げられるでしょう。
- パッドの角が立っている
- 金具のグリスがなくなっている
ブレーキパッドのパッド面に角が立つと、ディスクローターと摩擦した際、ディスクローターを引っ掻く形になります。
「キーキー」という音の正体は、その引っ掻く音である可能性があります。
またブレーキパッド両端のガイド(金具)には、ブレーキ鳴きを防ぐ為に専用のグリス(潤滑剤)が付着しています。
このグリスがなくなっていると、ブレーキを踏んだ際に「キーキー」という音が鳴ります。
ブレーキパッドの当たり方が悪い場合、なくなっているグリスを注入したり、パッドの面取り加工を行ったりすることで解決可能です。
【危険】ブレーキパッドの残量がない
下記のような状態になっている場合、ブレーキパッドの残量が少なくなったことが原因で異音が鳴っている可能性が高いです。
- 金属同士がこすれる不快な音がする
- 前回の交換から5万キロ以上走っている
- ブレーキの利きが悪くなってきた
ブレーキパッドとディスクローターは、摩擦で制動力を発生させる部品。
そのため、ブレーキをかけるごとにブレーキパッドはどんどん削れて減っていきます。
ブレーキパッドには、パッドの使用限度を超えた際「パッドが無くなっていて危険ですよ」とお知らせするインジケータ―(金具)がついています。
ブレーキパッドは樹脂製ですが、インジケーターは金属製です。
ある程度使用すると、インジケーターがブレーキローターに当たり、「キュルキュル」と金属同士がこすれ合う音を発生させます。
ブレーキパッドが減ると、ブレーキが利きにくくなり、重大な事故につながるリスクがあります。
安全のため、削れて残量が少なくなったブレーキパッドは早めに交換しましょう。
ディスクローターが消耗している
ディスクローターをブレーキパッドで何度も挟み込んでいると、ブレーキパッドと同様にディスクローターも消耗し、異音や振動の原因になります。
ディスクローターは鉄製のため、ブレーキパッドよりも寿命は長くなりますが、それでも次の2つの状況では消耗します。
1つ目は、何度もブレーキパッドとこすれるうちに均一に減っていき、限界値を越えるパターンです。
もう1つは、走行中、ローターとブレーキパッドの隙間に砂やゴミ等が入るパターン。
砂などが入った状態でブレーキを踏むと、筋ができるように金属が削れ、表面がガタガタになる(段付き摩耗)のです。
削れた部分は均等には戻らないため、その分制動力が落ちたり、ブレーキから振動がしたりするようになります。
これが原因でブレーキ鳴きしているケースも少なくありません。
制動力が落ちると安全な運転が難しくなるため、ディスクローターも消耗したら早めに交換を行いましょう。
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グググ・ゴゴゴというブレーキの異音は故障が原因ではない
ブレーキを踏んだ時に鳴る「グググ」「ゴゴゴ」といった異音は、故障ではなく、ディスクローターに一時的にサビがついていることが原因です。
走っている間に直るのは、大抵このパターンです。
ディスクローターとは、ブレーキパッドと摩擦して車を減速させる、円盤状の金属部品のことです。
ディスクローターは粘り強さや放熱性に優れた「銑鉄」という素材で作られることが多く、サビやすい性質を持っています。
雨や雪に見舞われたり、洗車をしたりすると、ディスクローターに一瞬で錆ができ、錆びたディスクローターとブレーキパッドがこすれあう時に「グググ」「ゴゴゴ」という異音が発生します。
サビるのは素材の特性であり、故障ではないためご安心ください。
上記の場合、何度か普通のブレーキングをすれば、表面の錆が削れて取れて直ります。
ただし、ブレーキングを繰り返しても音が止まない場合は、ディスクローターやブレーキパッドが消耗している可能性があるため、一度点検を受けるようにしましょう。
車のブレーキの異音(鳴き)の修理費用
ブレーキの異音(鳴き)を修理するのにかかる費用は、以下の表の通りです。
修理内容 | 修理費用 |
ブレーキパッドの調整 | 1万円前後 |
ブレーキパッドの交換 | 1~4万円 |
ディスクローターの交換 | 3~5万円 |
それぞれの詳細について、順番に見ていきましょう。
ブレーキパッドの調整:1万円前後
ブレーキパッドのグリスが切れていることや、パッドの角が立っていることによって異音が発生しているケースでは、ブレーキパッドの調整が必要です。
この場合、費用は10,000円前後となります。
修理の際は、まずブレーキの各部品の点検を行います。
その後、潤滑剤であるパッドグリスの注入(グリスアップ)と、ブレーキパッドの面取り加工をして調整を行います。
当たり方が悪いだけなら、修理はこれだけで問題ありません。
ブレーキパッドの交換:1~4万円
ブレーキパッドの残量が少なくなっている場合は、パッドを交換することで異音が直る場合がほとんどです。
ブレーキパッドの交換費用は、10,000~40,000円が目安です。
ブレーキパッドの調整や交換は、多くの場合、「前輪のみ」または「後輪のみ」を左右2個セットで行います。
ここで紹介しているのは、左右2個セット交換の費用です。
ブレーキパッドは自動車メーカーが出している純正品で交換するのが望ましいですが、社外品を使用すれば安価で済む事もあります。
安価なブレーキパッドであれば部品代が5,000〜10,000円程度のものもあり、その場合の交換費用は10,000~20,000円前後です。
ただし、安価なブレーキパッドは純正品よりも制動力が弱かったり、硬い素材でできていたりするため、異音が出やすい傾向にあります。
異音を減らしたい方は、面取り加工をしてから取り付けると音が出にくくなるでしょう。
新品ブレーキパッドの厚みは8〜10mm程度。
この半数以下である5〜3mmになったら、新品に交換しましょう。
とはいえ、自分で確認するのは至難の業。
12ヶ月点検や車検整備の際に、毎回プロの手で必ずブレーキパッドの点検をしてもらうことが大切です。
ディスクローターの交換:3~5万円
ディスクローターの交換にかかる費用は、前輪(または後輪)の2輪一式交換で30,000~50,000円です。
この費用は、部品代と工賃が込みになっています。
4輪一式交換であれば、50,000~100,000円程度。高額になりやすいため覚えておきましょう。
12ヶ月点検や車検整備の際、ディスクローターの厚みや傷の損傷具合についても点検されます。
その際に問題があれば、適宜交換を提案されるケースがほとんどです。
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故障が多くなってきた車は乗り換えも考える
ブレーキを踏んだ時に鳴るグググ・ゴゴゴという音は、ディスクローターが一時的にサビついたことが原因です。
キーキー・キュルキュルという音が鳴る場合、ブレーキパッドの残量が不足していたり、ディスクローターが消耗していたりする可能性があるでしょう。
ブレーキの異音は、ブレーキパッドの調整・ブレーキパッドの交換・ディスクローターの交換を行うことで対処できます。
ブレーキの異常にいち早く気付く為には、定期的に点検を受ける事が大切です。
安全に車に乗る為にも、この記事を少しでも参考にして頂ければと思います。
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