「車のドアの修理はいくらかかるの?」
「交換になると高額になるのかな……」
「なるべく安く修理できる方法を知りたい」
車を傷つけてしまい、このような悩みをお持ちではないですか?
縁石に気づかずにこすってしまった、風にあおられてドアを開けるときにぶつけてしまったなど、ふとした瞬間に車を傷つけてしまうことは誰にでもあります。
しかし、傷ついたまま放置してしまうと時間とともにボディーが錆びてしまい、最悪の場合穴が開いてしまうことも。
そこで今回は
- 傷の種類別にかかる修理費用
- 修理するときにおすすめの依頼方法
- 費用が高額になったときの対処法
について解説します。
この記事を読めば、傷の原因別の修理費用が詳しく分かり、どの業者に依頼するか考える手助けになります。
車のドアの修理費用を傷の種類別に解説
車のドアの修理費用といっても、傷の種類や場所、どの程度のものかによって変わります。
車のドアの修理で多い事例は、以下の3つです。
必要な費用と日数の目安を一覧表にまとめたので、参考にしてください。
傷の種類 | 必要な修理費用 | かかる日数 |
引っかき傷 小さな傷 |
1,000円 〜2万円 |
1~2日 |
軽度の凹み | 2~5万円 | 3~7日 |
事故などで大きく破損 | 10〜30万円 | 1週間以上 |
傷つけた部分が小さく、浅い傷なら少ない費用で修理できるでしょう。
一方で、傷つけた範囲が広く、深い傷なら費用が高くなってしまうことも。
また、早めに修理していれば少額ですんだ修理費用も、放置したことにより高額の修理費用が必要になることもあります。
傷つけてしまったら、早めに修理を依頼しましょう。
次の章からは、それぞれの修理費用について詳しく説明していきます。
塗装が必要な場合の修理費用
塗装が必要な場合の修理費用は、前述の通り、傷の大きさによって異なります。
具体的には、以下の通りです。
- 引っかき傷・小さな傷:1,000円~2万円
- ドアパンチなど軽度の凹み:2~5万円
それぞれの詳細について見ていきましょう。
引っかき傷・小さな傷の場合は1,000円~4万円
引っかき傷や小さな傷は、走行中に草木などですってしまった、小石や砂が飛んできたなどが原因です。
修理費用は1,000円で済むこともあれば、4万円ほどかかることも。
軽度の傷の修理は、自分で修理する方法と業者に修理を依頼する方法があります。
傷が小さく浅ければ、ある程度はカー用品店などで購入できるコンパウンドを使って自分で対処できます。
この場合、かかる費用は1,000円ほどです。
詳しい手順は後ほど詳しく説明します。
ただし、あくまでコンパウンドでの修理は、傷の周りを同じように削って傷を目立たなくするだけの方法です。
傷が深く範囲が広い場合や、自分で作業するのが不安な人は業者に依頼することをおすすめします。
業者に依頼すると20,000円〜40,000円前後が修理費用の目安です。
修理にかかる日数は1〜2日ほどですが、傷の程度によって変化するので、業者に依頼する場合は問い合わせてみましょう。
ドアパンチなど軽度の凹みは2~5万円
ドアパンチなどの軽度の凹みは、2~5万円ほどで修理できます。
ドアパンチとは、ドアの開閉時に車のドアをとなりの車に当ててしまうことを指します。
車のドアがすぐに凹んでしまうのは、パワーウィンドウ(窓の自動開閉装置)の配線やドアロックの部品をつなぐため、すき間が多いからです。
固い金属でできているように見えても中身はスカスカ、だから少しの衝撃にも耐えられないのです。
凹みの修理には、市販の修理キットを使用して自分で修理する方法もありますが、基本的にはおすすめしません。
なぜなら、凹みの修理は非常に複雑で作業工程が多く、キレイに仕上げるには熟練の技が必要だからです。
凹みの修理で必要な作業工程は以下の通りです。
- 凹んだ部分を外側へたたきだす
- 修理する部分を研磨する
- パテで補修する
- 塗装の色にあわせて塗料を作る
- 修理部分以外に塗料がかからないよう保護する
- 塗料を塗り、乾燥したあとに仕上げ
初心者が1人で作業をするには、かなりハードルが高いでしょう。
ドアの凹みは修理が甘いと、ボディーが錆びる原因になります。
デコボコのままでは塗装がわれてしまい、雨などで傷んでしまうからです。
ドアが凹んでしまったら、迷わずプロに修理を依頼してください。
修理費用は2〜5万円前後ですが、凹み具合や範囲によってはもっと高くなることも。
日数も3日〜7日間が目安ではあるものの、どの程度凹んでいるのかによって変わるので、まずは業者に現状を確認してもらいましょう。
以下の記事では、ドアのへこみのほか、さまざまな部位のへこみの修理代を早見表でまとめています。ぜひ参考にしてください。
車のドアの交換費用は10~30万円
交通事故や重度の自損事故などで大きくドアを損傷してしまった場合、修理では対応できずドアを交換する必要があります。
この場合、交換費用は10~30万円と高額に。
車のドアは多少の凹みや傷なら修理で対応できますが、深く複雑に凹んでしまうと修理は難しくなります。
ドアは取り付けて終わりではなく、新品のドアの色だけが浮いてしまわないように周囲の部品を塗装し直す必要があるので、手間がかかります。
そのため、費用がかなり高額になってしまうのです。
ドアを修理ではなく交換をする目安は、以下の2つです。
- 傷・凹みの修理よりもドア交換の方が安く済む場合
- 素材にアルミやカーボンを使用している場合
1つ目は、修理するよりも交換した方が安く済むケース。
ただし、交換の基準は業者によって大きく異なります。
「A社では交換といわれたけど、B社なら修理で済んだ」
といった事例もあるので、修理方法に納得できないときは、別の業者にも確認してみましょう。
あなたが納得のいく方法と費用で修理を行うことが大切です。
2つ目は、素材にアルミやカーボンを使用している場合です。
板金修理はできないので、たとえ傷が小さくてもドアは交換になります。
また、こちらに落ち度がない事故が原因だと、相手の保険で交換する場合もあります。
先ほども述べた通り、ドアの交換費用は10万円から30万円と高額です。
日数は1週間以上かかることがほとんどなので、そのつもりで修理を依頼しましょう。
特に輸入車の場合、海外から部品の取り寄せが必要なこともあるため、30万円以上かかることも多いです。
上記の通り、車のドアを交換するのにかかる費用は決して安くありません。
修理・交換に高い費用がかかりそうな場合は、思い切って車を乗り換えた方がお得となるケースもあるでしょう。
車のドアを修理するときの業者選びのポイント
車のドアを修理する際は、自分に合った業者選びを行うことが重要です。
行える修理内容やかかる費用が大きく異なるため、それぞれをしっかりと比較検討して業者を決めましょう。
車のドア修理を依頼できる主な業者と、それぞれがおすすめできるケースは以下の通りです。
業者 | このような方におすすめ |
ディーラー |
|
カーケア用品店 |
|
板金塗装業者 |
|
整備工場 |
|
それぞれについて、順番に見ていきましょう。
安心感重視ならディーラー
安心感を一番に優先したい人はディーラーがおすすめです。
メーカーの正規販売店であるディーラーを選べば、悪質な業者に当たってずさんな修理をされる心配はありません。
スタッフは自社の車のことを熟知しているため、より専門的な修理が期待できるでしょう。
一方でディーラーのデメリットは、費用が高くなりやすい点です。
多くのディーラーでは板金塗装の修理を外部の業者に委託しているため、仲介手数料がプラスされることになります。
さらに修理の中では、社外品を利用できず、高額な純正品のみでパーツ交換を行います。
仲介手数料や純正品パーツの値段が上乗せされるため、全体的な費用も高くなりやすいのです。
そのため、ディーラーでの修理は費用の安さよりも安心感を重視する人に適しています。
スピード重視ならカーケア用品店
スピードを重視するのであれば、カーケア用品店が向いているでしょう。
比較的すぐに修理を完了してくれるため、忙しい方でも安心です。
大手のお店であれば全国たくさんのところにあるので、お店を探す手間や時間もかからないでしょう。
デメリットは、難しい修理には対応しにくい点です。
カーケア用品店は、整備工場やディーラーといった業者に比べると技術が劣っているケースがほとんど。
そのため、大きな傷を負っている車は依頼を断られる可能性もあります。
よってカーケア用品店は、高い技術力が必要ない修理をなるべく早く終わらせたい方におすすめです。
とにかく安く済ませたいなら板金塗装業者
とにかく出費を抑えたいのであれば、板金塗装業者が良いでしょう。
板金塗装業者はチェーン店やディーラーとは異なり、作業がマニュアル化されていません。
そのため修理内容を柔軟に変更しやすく、あなたの予算に沿って安く修理してもらえます。
ただし、板金塗装業者ではドア交換のような整備作業はできないため、おすすめできるのは塗装のみの修理の場合です。
デメリットは、業者ごとに技術力のムラがある点です。
すべての板金塗装業者が良質な修理を行ってくれるとは限らないため、事前にネットなどで口コミをチェックしてから行くのが良いでしょう。
よって板金塗装業者は、安く修理したい方や塗装のみの修理を行いたい方に向いています。
軽微な故障なら整備工場
軽微な故障を修理する場合は、整備工場がおすすめです。
軽度であれば、カー用品店よりも安く修理してもらえるケースがあるためです。
安いだけでなく、かかる時間も短くなり、即日で完了することもあるでしょう。
板金塗装業者と同じく、マニュアルがないからこそ、修理内容や修理費用を柔軟に変えてくれることが期待できます。
また整備工場では、ほかの業者では修理を断られるような状態の車や古い車であっても修理できる可能性があります。
古い車のほかに、珍しい車や外車、カスタマイズした車にも対応可能です。
デメリットは、場所によって対応力に差がある点です。
悪質な業者やスキルの低い業者に当たらないよう、事前に評判を調べてから訪ねるようにしましょう。
故障の度合いが軽度の方は、ぜひ整備工場を利用してみてください。
ドアの修理・交換費用を安くする方法4種類
ドアの修理は、まとまったお金が必要になることが多いです。
「早めに修理をしたほうがいい」とわかっていても、修理費用のことを考えると行動に移せない人も多いのではないでしょうか。
ドアの修理は、以下の4つのようなちょっとしたコツで費用が安くなります。
- 板金塗装業者に直接持ち込む
- 複数の業者で見積もりをとる
- 中古パーツを使用する
- 安く済ませたいなら自分で修理する方法もある
それぞれについて、順番に見ていきましょう。
板金塗装業者に直接持ち込む
修理費用を安くすませたいのなら、板金塗装業者へ直接持ち込むのがおすすめです。
ドアの修理は整備工場で行う一般的な修理とは違い、特別な作業工程が必要になります。
専門工具を使ったり、整備工場にはない設備が必要になったりします。
板金塗装業者はその道のプロなので、安心して任せられるのも大きなメリットです。
一方前述の通り、ディーラーの多くは板金塗装業者へ修理を外注しています。
基本的にディーラーで行うのは車検整備や一般整備、新車整備だけというのがほとんどだからです。
そのため、ディーラーに修理を依頼すると、修理費用にいくらか上乗せした金額を支払うことになります。
修理内容が同じなら、直接依頼したほうがお得です。
ドアの修理をするのなら、板金のプロである板金塗装業者に直接お願いするほうがいいでしょう。
複数の業者で見積もりをとる
修理の依頼先は最初から1つに絞るのではなく、複数の業者から見積もりをもらって比較検討するのがおすすめです。
初めから1社に絞ると、相場より高い価格を提示されていても気づけず、必要以上に高額な修理費用を払ってしまうことにつながるでしょう。
複数の業者から見積もりをもらってそれぞれを比較すれば、最も安い業者を選択できるため、金銭的に得しやすくなります。
中古パーツを使用する
中古パーツを使用することで、新品パーツを使う時よりも安く済ませやすくなるでしょう。
「中古パーツを使うのには、安全面で不安がある」という方もいるかもしれません。
たしかに、車の機能に大きな影響を与えるエンジンなどの部品であれば、中古パーツによって多少のリスクが伴うのも事実です。
しかしドアはあくまでも外装部品であるため、走行に影響をもたらすことはほとんどありません。
したがってドアを修理する場合、中古パーツを使用しても大きな危険性はないと言えるでしょう。
安く済ませたいなら自分で修理する方法もある
先ほども説明した通り、傷の度合いによっては、自分で車のドアを修理できるケースもあります。
自分で修理すれば、工賃がかからないため、費用は安くなります。
擦り傷や引っ掻き傷に関しては、「コンパウンド」と呼ばれる研磨剤で磨くのが良いでしょう。
修理する手順は以下の通りです。
- 傷ついた部分をキレイに洗う
- やわらかい布か専用のウエスでふき取る
- 乾いてからコンパウンドで磨く
- もう一度優しくふき取る
注意点は、水分やコンパウンドをふき取るとき、絶対に強くこすらないことです。
ふき取れないからとゴシゴシこすってしまうと、逆にボディーを傷つけてしまいます。
自分で修理をするときは、自己責任で行うようにしましょう。
もし塗装がはがれていたら、車のカラーに合わせた色のタッチペンを使って塗ってください。
塗装がはがれたまま放置してしまうと、どんなに小さな傷でも錆びの原因になってしまうためです。
ただし自分で行える修理は、表面にできた傷を目立たなくする応急処置のようなものです。
深い傷ができている場合、根本的な解決にはなりません。
さらに不慣れな方が自分で修理を行うと、むしろ傷を悪化させるリスクも生じます。
安全性を第一に考えるなら、やはりプロに修理を依頼した方がいいでしょう。
修理費用が高額の場合は手放すことも考える
事故などで大きくドアを破損した場合、10〜30万円という高額な費用が発生するケースもあります。
もし修理費用が高くなってしまったら、車を手放すことも検討しましょう。
特に年式が古い車やかなりの走行距離を走っている車の場合、ドアを修理してもまたほかの場所が故障したり、近々乗れなくなったりするリスクも高いです。
「高いお金をかけて修理する必要があるのか」「あと何年乗るのか」と今一度考えてみることをおすすめします。
当サイト「ハイシャル」では、車が錆びていてもドアが大きく凹んでいても買い取りできます。
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