「所有者が名義人のまま死亡した場合の廃車方法は?」
「車検証の所有者欄が親の名前のままだけど大丈夫?」
「所有者が死亡した車を手っ取り早く処分する方法は?」
上記のような疑問を抱えていませんか?車を所有していても、廃車はあまり馴染みがない手続きで、複雑そうと感じる方もいるのではないでしょうか。
名義人が異なる車ならなおのこと。
実際に名義人が死亡した場合、相続手続きを踏まないと自由に廃車ができません。
今回は、残された車の廃車方法をわかりやすく解説します。
本記事を読むことで、相続手続きから廃車に至るまでの一連の流れを理解でき、不安を払拭することができるでしょう。
また、所有者が名義人のまま死亡した車の廃車を任せたい方は、ぜひ一度当サイト「ハイシャル」へお気軽にご相談ください。
所有者死亡の車を廃車にするには「相続手続き」が必要
自動車は所有者の登録が必要な財産です。そのため、相続の手続き(車の所有者の名義を変更)をしないといけません。
車を使用せずに売却・廃車するにしても、名義変更は必要になります。
故人の車を売却する場合、その車が普通車か軽自動車かによって、手続きや場所が異なります。
車両区分 | 手続き場所 | 相続に関する書類 |
普通自動車 | 運輸支局 | 必要 |
軽自動車 | 軽自動車検査協会 | 不要 |
軽自動車の場合、相続に関する書類が不要です。
通常の名義変更と同様に簡単に名義変更できます。
相続に関する書類については、後ほど【相続の書類を作成する】で詳しく解説します。
所有者が亡くなった場合の廃車手続き【4ステップ】
ここからは、相続手続きの具体的な手続きを解説します。
相続手続きは大きく4ステップで構成されており、下記図はその全体像を簡易に示したものです。
①新しい所有者を決める
最初に新しい所有者、すなわち法定相続人を決めましょう。
車の状態に関わらず、名義変更には遺産分割協議によって新しい所有者となる相続人を決める必要があるためです。
車の所有者の死亡後、その車は相続人全員の「共有資産」になります。
「公正証書遺言」といった法的な効力を持つ遺言書によって相続人が定められている場合は、それに従って相続人が決まります。
遺言書がない場合、被相続人の配偶者は民法によって常に相続人であることが定められています。
被相続人の配偶者は、常に相続人となる。この場合において、第八百八十七条又は前条の規定により相続人となるべき者があるときは、その者と同順位とする。
引用:民法第八百九十条
また、相続の権利について、配偶者以外の相続人には優先順位があります。
第1順位:子ども「直系卑属」
第2順位:親「直系尊属」
第3順位:兄弟姉妹
※上の順位の人が誰もいないことを証明できる時に初めて下の順位の人に相続権が移ります
※代表相続人は同順位の相続人の間であれば自由に選べます
※いとこや叔父、叔母が相続人になることはできません
補足ですが、相続をすると被相続人の財産だけでなく、借金も引き継ぐことになります。
被相続人に負債が多い場合は、慎重に相続を考える必要があります。
また、相続開始から3ヶ月以内であれば、家庭裁判所で相続放棄の手続きができます。
詳しくは【弁護士監修】相続放棄した故人の車をスムーズに廃車する方法でご確認できます。
②相続の書類を作成する
法定相続人の決定後、名義変更に必要な相続書類を作成します。
書類は「遺産分割協議書」と「遺産分割協議成立申立書」のいずれかで、基本的に普通車のみ手続きが必要となります。
書類名 | 説明 |
遺産分割協議書 | 相続人全員の実印を押したものが必要 |
遺産分割協議成立申立書 | 新しい所有者一人の実印で済む簡易的な書類。
査定額が100万円以下であることを証明する査定証が必要 |
遺産分割協議書は、相続財産の分け方について話し合った結果をまとめた書面で、相続人全員の実印で捺印をする必要があります。
遺産の分割を拘束できるため、相続トラブルを未然に防ぐことができます。
他方、車の査定額が100万円以下の場合、遺産分割協議成立申立書を利用することができます。
これは、相続人1名の署名押印で済むため、手続きを簡略化することができます。
なお、遺産分割協議成立申立書の利用は、「査定価格が100万円以下の自動車」であると証明する査定証を発行する必要があります。
査定証は見積りをしてもらった業者(ディーラー、中古車買取業者、廃車買取業者)に発行を依頼できます。
遺産分割協議成立申立書の作成は、独断で進めると大きなトラブルに発展しかねません。
事前に必ず相続人全員の合意を得てから作成に移りましょう。
③普通車・軽自動車の必要書類を準備する
相続に必要な書類が準備できれば、名義変更に必要な書類を集めます。
普通自動車と軽自動車で必要な書類が若干異なるため、分けて説明いたします。
【普通自動車】
◆必要な書類(自分で用意する)
用意するもの | 詳細 |
車検証 | 原本 |
自賠責保険証明書 | 車検有効期間が残っていない場合は不要。 |
新所有者の印鑑証明書 | 2ヶ月以内に取得したもの |
被相続人の除籍謄本 | 原本 郵送で取り寄せ可能 |
被相続人の戸籍謄本 | 原本
郵送で取り寄せ可能 |
被相続人の改製原戸籍謄本 | 故人の出生から死亡までを辿ることができる書類 郵送で役所から取り寄せ可能 |
遺産分割協議書 | 相続人全員(新所有者となる相続人を含む)が実印を押印したもの |
【軽自動車】
軽自動車は所有者様がご存命の場合と必要書類は変わりません。
基本的には以下の書類で問題ございません。
◆必要な書類(自分で用意する)
用意するもの | 詳細 |
車検証 | 原本 |
自賠責保険証明書 | 車検有効期間が残っていない場合は不要。 |
被相続人の除籍謄本 | 原本 郵送で取り寄せ可能 |
被相続人の戸籍謄本 | 原本
郵送で取り寄せ可能 |
被相続人の改製原戸籍謄本 | 故人の出生から死亡までを辿ることができる書類 郵送で役所から取り寄せ可能 |
【普通車・軽自動車共通】
◆場合によっては必要になるもの
用意するもの | 詳細 |
遺言書 | 法的に有効な遺言書が存在する場合 |
委任状 | 手続きを代行してもらう場合 |
自動車保管場所証明申請書 | 保管場所が変わる場合に必要 管轄の警察署で発行し、提出する |
ナンバープレート | 車検証に記載されている管轄地域が変更になればナンバープレートも必要になる |
④廃車手続きをする
必要書類が揃ったら廃車手続きに進みましょう。
自分で車を廃車にする場合、手続きは非常に複雑で手間がかかります。
廃車(永久抹消)には、運輸支局へ行く前に解体業者に車両の解体を依頼する必要があるためです。
解体終了時に作業員がリサイクル券に「移動報告番号」と「解体報告日」を記載してくれます。
これが解体証明になり、同時に配布されるナンバープレートと一緒に運輸支局(軽自動車検査協会)に持参しないと、廃車手続きを進めることができません。
運輸支局や軽自動車検査協会は平日しか空いていないので、人によっては行く機会も限られます。
しかし、これらの手続きは自分自身で解体業者に依頼し、運輸支局で手続きをする場合です。
複雑な廃車手続きを廃車の専門業者に依頼することで、名義変更から廃車まで一貫して代行することができます。
下記は当社に依頼する場合に、実際にご自身でご用意いただく書類になります。
【普通車・軽自動車の必要書類】
※普通車の場合、遺産分割協議書・譲渡証明書・委任状は当社にて用意します。
※軽自動車の場合、申請依頼書は当社にて用意します。
このように、残された車を素早く処分したい場合、廃車買取業者に依頼するのがおすすめです。
もしご不明な点がございましたらご相談だけでも大丈夫ですので、お気軽にご連絡ください。 0120-610-262
所有者の名義がローン会社になっている場合は?
車検証の「所有者」の欄がローン会社やディーラーの場合は、車両代金の支払いが残っている可能性があります。
ローンが完済した際には「所有権解除」の手続きをすることで、名義(所有者)がローン会社から使用者に変更可能になります。
注意しなければいけないのは、ローン会社やディーラーは支払いが終わった自動車の所有権解除を行うための書類を用意してくれるだけということです。
その書類と相続手続きの書類が揃って、はじめて名義変更や廃車手続きができるようになります。
所有権解除のやり方や必要な書類はこちらをご参考ください。
【保存版】所有権解除とは?やり方・費用・必要書類を徹底解説!
ローンが残っている場合
車検証の所有者欄に記名されている会社に問い合わせましょう。
まだ残債がある場合は相続人がローンを支払い続けることになります。
ローン会社に事情を説明し、車の所有者が変更になったことを連絡しましょう。
その後の支払いや、使用者変更に必要な書類などの説明をしてくれるはずです。
支払いが終わらない限り、廃車はできないので必ず行うようにしましょう。
そのままにしていると、毎年の自動車税の請求や、ローン会社からの催促、事故にあった時の補償等トラブルの原因になりますので注意しましょう。
廃車すると自動車税の還付金が受け取れる
車を廃車にすると、自動車税の還付金を受け取ることができます。
自動車税の還付額は、車両の総排気量と廃車をする月によって決まります。
計算式は以下の通りです。
自動車税の還付金額1年分の自動車税額÷12ヵ月×抹消登録翌月から3月までの月数
注意点として、2月末までに廃車をしないと還付金を受け取ることができない点が挙げられます。
以下は自動車税における還付金額の早見表になります。
【自動車税還付金額早見表】
廃車する月 | 軽自動車 | 1,000cc以下 | 1,000cc超 ~1,500cc | 1,500cc超~2,000cc | 2,000cc超~2,500cc |
4月 | 還付なし | 27,000円 | 31,600円 | 36,200円 | 41,200円 |
5月 | 24,500円 | 28,700円 | 32,900円 | 37,500円 | |
6月 | 22,100円 | 25,800円 | 29,600円 | 33,700円 | |
7月 | 19,600円 | 23,000円 | 26,300円 | 30,000円 | |
8月 | 17,200円 | 20,100円 | 23,000円 | 26,200円 | |
9月 | 14,700円 | 17,200円 | 19,700円 | 22,500円 | |
10月 | 12,200円 | 14,300円 | 16,400円 | 18,700円 | |
11月 | 9,800円 | 11,500円 | 13,100円 | 15,000円 | |
12月 | 7,300円 | 8,600円 | 9,800円 | 11,200円 | |
1月 | 4,900円 | 5,700円 | 6,500円 | 7,500円 | |
2月 | 2,400円 | 2,800円 | 3,200円 | 3,700円 | |
3月 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
※新規登録から13年未満の自家用車を想定
※2019年10月1日以前の自動車を想定
※エコカー減税適用前を想定
※軽自動車には、還付制度がありませんのでご注意ください。
例えば、プリウス(排気量1797cc)の場合、1ヶ月売却が遅れますと還付金が約3,200円減ってしまいます。
当サイト【ハイシャル】で廃車を依頼していただいた場合、買取金とは別に自動車税の還付金を受け取ることができます。
買取額を少しでも増やすために、廃車を検討の方はお早めに行動しましょう。
亡くなった人の車を廃車するなら廃車買取業者がおすすめ
これまで述べたように、廃車手続きは複雑で手間がかかります。
遺産相続後に廃車手続きも自分で行うとなると、さらに大きな負担になるでしょう。
でも残された車は即刻かつ楽に処分したいですよね。
亡くなった人の車を廃車するなら、廃車買取業者がおすすめです。
廃車買取には多くの利点があり、無駄な出費や手間なく廃車にすることが可能だからです。
ディーラーや中古車販売業者など他の業者と比較して、廃車買取業者であれば冗費なく、手軽に廃車にすることができます。
下記の比較表をご覧ください。
廃車買取業者 | ディーラー | 中古車販売業者 | |
査定価格 | ◎ 高価買取 |
〇 | × |
引き渡し方法 | ◎ 自宅引き取り |
× 持ち込み |
△ 車両状態による |
不動車の引き取り費用 | ◎ 無料 |
× 多額の費用がかかる |
× 対応不可 |
書類手続き費用 | ◎ 無料 |
× 代行手数料が必要 |
◎ 無料 |
このように、廃車買取業者は廃車をメインとしており、廃車に関わる費用や手数料を無料で対応しています。
また、基本的に車両は自宅での引き取りになりますので、労力を省くことができます。
廃車買取業者に依頼すると、下記のメリットがあります。
・電話一本で手続きが可能
・レッカー代や書類代行の手数料が0円
・処分費用が0円
・事故車や不動車も買取可能
当サイト【ハイシャル】では、車の引き取りから陸運局での書類手続きを一貫して全て無料で代行しているため、
お客様に一切労力をかけません。
我々に煩雑な書類手続きを丸投げして、時間を節約しませんか?
廃車の知識が豊富なスタッフが丁寧にご対応します。
最短当日でのお引き取りも可能なので、故人の車をハイシャルにお任せください。 0120-610-262