「車をまっすぐ走らせているつもりなのに、左右に流れてしまう…」
「ハンドルが取られて、まっすぐに走れない…」
「ブレーキをかけた時に、ハンドルが取られてしまう…」
上記のような不具合に悩まされていませんか?
車がまっすぐに走らないと、「車に異常があるのではないか」「事故を起こしてしまうのではないか」と不安になりますよね。
実は、車がまっすぐに走らない場合の原因は足回りであることがほとんど。
具体的には、次の3つのタイプに分けられることが大半です。
・ホイールの問題
・タイヤの問題
・ブレーキの問題
今回は、それぞれのタイプの原因を詳しく説明するほか、修理費用もセットでご紹介。
記事を読むことでまっすぐに走らない原因が分かり、適切な対処が行えるようになるでしょう。
車を正常な状態に戻し、安全にドライブを行いたい方はぜひお読みください。
車がまっすぐ走らなくなる理由は足回りに多い
冒頭でお伝えしたように、車がまっすぐに走らない場合の原因は足回りにある場合がほとんど。
足回りとは、タイヤやホイール、ブレーキなどを含むサスペンションを指します。
足回りは車を安定に走行するために、重要な役割を担っているため、足回りのパーツに異常があると、まっすぐ走ることができなくなります。
ここからは、足回りをホイール・タイヤ・ブレーキの3つに分けて原因を解説していきます。
ホイールに関する問題
ホイールとは、タイヤの内側にある車輪の形をした金属部分のこと。車を動かすための回転力を、タイヤに伝達する役割を持っています。
ホイール関連の主な原因と対処法、修理費用は以下の表の通りです。
原因 | 対処法 | 修理費用 |
ホイールアライメントの狂い | ・アライメント調整を実施する
・サイドスリップ調整を実施する |
・サイドスリップ調整:3,000円程度
・アライメント調整:2万円程度 |
ホイールハブベアリングの不具合 | ・ベアリングを交換する | ・3万円程度 |
以下からは、それぞれの詳細について紹介していきます。
ホイールアライメントの狂い
ホイールアライメントとは、車をまっすぐに走らせるための仕様のこと。
ホイールアライメントが狂う原因としては、以下のようなものが考えられます。
・縁石にぶつけてしまった
・駐車するとき、輪留めにタイヤを当ててしまった
上記のようなことがきっかけで大きな衝撃が加わると、ホイールアライメントが狂ってしまうのです。
加えて、タイヤの空気圧がばらついた車で長い間走り続けることで狂うケースもあります。
安全かつ快適な運転を続けるためにも、早めに狂いをなくしましょう。
ホイールアライメントの対処法としては、「アライメント調整」や「サイドスリップ調整」が挙げられます。
アライメント調整・サイドスリップ調整とは、ホイールの角度や向きを調整し、通常通りの走りができるようにすること。
2つの概要と費用相場は、以下の通りです。
概要 | 費用相場 | |
サイドスリップ調整 | ・トー角(車を真上から見た時のタイヤの向き)のみ調整を行う | ・3,000円程度 |
アライメント調整 | ・トー角だけでなく全体の調整を行う | ・2万円程度 |
サイドスリップ調整の方が調整範囲が狭く費用も安いため、まずはサイドスリップ調整を実施するのがおすすめ。
サイドスリップ調整を行っても直らなかった場合に、アライメント調整を行うのが良いでしょう。
ホイールハブベアリングの不具合
ホイールハブベアリングとは、ホイールの軸をサポートするベアリングのことで、車輪それぞれについています。
このパーツがあることで、ホイールが円滑に回転し、摩擦抵抗が減少して焼きつきが起こりにくくなっています。
車を走らせれば走らせるほどにすり減っていき、不具合を引き起こしやすくなります。
ホイールハブベアリングの調子が悪くなると、タイヤの向きが勝手に変わるようになり、まっすぐ走れなくなることにつながるでしょう。
ホイールハブベアリングの不具合は、ベアリングの交換によって修理可能。
かかる費用の平均は、3万円程度です。
タイヤに関する問題
ホイールの次は、タイヤに問題があるケースについて解説していきます。
タイヤに関する問題と対処法、修理費用は以下の表の通りです。
原因 | 対処法 | 修理費用 |
タイヤの空気圧のバラつき | ・空気圧を定期的にチェックする
・空気を入れる |
・無料〜数百円 |
タイヤの偏摩耗 | ・タイヤを交換する | ・ガソリンスタンド:1,000〜3,000円程度
・ディーラー:2,000〜6,000円程度 ・整備工場:1,000〜5,000円程度(1本あたり) |
タイヤ構造の欠陥 | ・タイヤを交換する | ・ガソリンスタンド:1,000〜3,000円程度
・ディーラー:2,000〜6,000円程度 ・整備工場:1,000〜5,000円程度(1本あたり) |
それぞれの詳細について解説していきます。
タイヤの空気圧のバラつき
正常な車の場合、タイヤの空気圧は左右が均等になっているもの。左右でバラつきが出てしまうと、空気圧の低くなっている方が抵抗となり、まっすぐに走れなくなってしまいます。
タイヤの空気圧は日々減少していくため、極端に減っていないか・バラつきがないかを定期的にチェックするようにしましょう。
空気圧のチェックと空気入れは、修理工場やカー用品店、ガソリンスタンドで実施可能。基本的に無料で行える場合がほとんどですが、中には数百円程度かかるケースもあります。
タイヤの偏摩耗
タイヤが偏摩耗していると、まっすぐ走るのが難しくなります。
変摩耗とは、タイヤが均等にすり減っておらず、部分的に摩耗している状態のこと。
通常であれば、タイヤは外側と内側が均等に摩耗していくものです。
しかしタイヤのバランスが狂っている場合、摩耗の仕方にずれが生じ、「内側(外側)だけ摩耗している」といった状態になるのです。
偏摩耗は、走行距離が多い車ほどに起こりやすくなります。
偏摩耗が起こってしまった場合は、タイヤを交換するようにしましょう。
交換にかかる費用は依頼する施設によっても異なりますが、1本あたり1,000〜6,000円程度が相場となります。
ガソリンスタンドであれば、1,000〜3,000円程度で交換可能。ディーラーの場合、2,000〜6,000円程度かかります。整備工場であれば、1,000〜5,000円程度で交換できます。
タイヤ構造の欠陥による
タイヤの中には、構造に欠陥のある商品が稀に存在します。
タイヤにもともと欠陥があった場合、それが原因でハンドルが流れるケースもあるでしょう。
欠陥がある場合は、タイヤ交換を実施するのが効果的です。
交換にかかる費用は、先ほどと同じく1本あたり1,000〜6,000円程度が相場となります。
タイヤ構造の欠陥を見抜く方法のひとつは、「タイヤを左右で入れ替える」というもの。
入れ替えた際、左(右)流れが右(左)流れになれば欠陥がある可能性があります。
とはいえ、タイヤの入れ替えには専用の機器や工具が必要となるため、一般人が行うのは困難。
当記事で解説しているほかの問題に該当せず、原因にもまったく心当たりがないという場合は、タイヤ構造の欠陥が原因だと賭けてタイヤを交換してしまうのもおすすめです。
ブレーキの問題
タイヤの次は、ブレーキに問題があるケースです。
車がまっすぐに走らない場合、ブレーキの片効きが起きている可能性があります。
ブレーキの片効きとは、片方のブレーキだけ戻りが悪くなっている状態のこと。
ブレーキの片効きが起こると、タイヤとの間で引きずりが発生し、まっすぐ走るのが困難になります。
では、なぜブレーキの片効きが起こるのでしょうか。
片効きの原因と対処法、修理費用は以下の表の通りです。
原因 | 対処法 | 修理費用 |
ブレーキキャリパーの固着 | ・オーバーホールを行う
・ブレーキキャリパーを交換する |
・オーバーホール:1ヶ所あたり10,000円程度
・交換:1ヶ所あたり35,000〜50,000円程度 |
ブレーキオイルのエア噛み | ・ブレーキのエア抜きを実施する | ・5,000〜15,000円程度 |
それぞれの詳細について、以下で詳しく解説します。
ブレーキキャリパーの固着
ブレーキキャリパーが固着していると、ブレーキが片効きになって車がまっすぐに走れなくなります。
ブレーキキャリパーは、車のブレーキ機能をサポートするパーツのひとつです。
ブレーキが踏まれた際、車は金属製の円盤をブレーキパッドというパーツで挟むことで停車させています。
この動きが起こる際に重要となるパーツのひとつが、ブレーキキャリパー。
ブレーキキャリパーは、ピストンで押すことでブレーキパッドを挟む手助けをしています。
タイヤのホイール部分を覗くと、ブレーキキャリパーの存在を確認できます。
ブレーキキャリパーに汚れが蓄積したり劣化したりすると、ピストンを常時押したままの形で固着してしまうことがあります。
固着した場合、常にブレーキがかかった状態となるため、車をまっすぐに走行させるのが困難となるのです。
ブレーキキャリパーに問題がある場合は、基本的にオーバーホールを行うことになるでしょう。
オーバーホールとは、部品をパーツ単位まで細かく分解してから清掃・交換・修理を実施し、新品同様の状態に戻す作業のこと。
ブレーキキャリパーのオーバーホールにかかる費用は、1ヶ所あたり10,000円程度です。
オーバーホールで修理が行えない場合、ブレーキキャリパーそのものを交換することになります。
交換にかかる費用は、工賃も合わせて1ヶ所あたり35,000〜50,000円程度です。
ブレーキオイルのエア噛み
エア噛みとは、ブレーキオイルに気泡ができてしまう症状のこと。
ブレーキオイルは、圧力を伝えることでブレーキを作動させているオイルです。
ブレーキオイルに気泡が生まれると、ブレーキを作動させるためのパーツであるブレーキパッドに圧力が伝わるのが少し遅れてしまいます。
エア噛みが起こると、まっすぐ走りにくくなるだけでなく、ブレーキが効きにくくなってしまうことにも繋がるでしょう。
エア噛みは、気泡を抜くエア抜きを実施することで対処可能。
エア抜きの相場は、工賃を含めて5,000〜15,000円程度です。
修理費用が高くなれば車を手放すことも検討
車がまっすぐ走らない場合、ホイール・タイヤ・ブレーキの足回りに問題があるケースが考えられます。
修理に必要なお金は直す箇所によっても異なりますが、中には数万円以上かかってしまうケースもあるでしょう。
もうすぐ乗り換えようと思っている方の場合、「あと少しで手放す車のために、高いお金を出すのはもったいない」と感じてしまうのではないでしょうか。
修理費用を出すのが惜しいと感じた方は、車を手放すことも検討してみましょう。
古い車や走行距離が長い車の場合、廃車買取業者に売るのがおすすめです。
廃車買取業者では、車の中にあるパーツを取り出して再販したり、車をスクラップにして資源として売ったりすることで利益を得ています。
車自体の価値は利益にほとんど関係がないため、古い車や走行距離が長い車でも高価買取が期待可能です。
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