故障などで乗れなくなってしまった車。もうスクラップにしてしまった方がいいのか悩んでいませんか?
スクラップにするとしても、まず何をすればいいかがわからないですよね。
じつは、ボロボロになってしまった車であっても、廃車買取を使えば0円で手続きを丸投げすることができます。
さらに、スクラップにする以外の販売ルートも駆使して、愛車を最適な方法で再利用してもらうことができるので、買取金額もつけてもらえるのです。
ちなみに、「スクラップ」と「廃車」は混同されやすいですが厳密にはちがう意味を持っています。
スクラップとは、車をバラバラに解体すること。
一方で廃車とは、乗らなくなった車の登録を抹消する法律上の手続きのことなので、車体を解体するとは限りません。
そのため、廃車になったとしてもスクラップになるとは限らないのです。
私たちハイシャルも廃車買取業者として、これまで25万件以上のご相談を受け、車のスクラップや再利用をお受けしてきました。
▼ハイシャルで買い取った車のデータ(一部)
今回はハイシャルで買い取ってきたなかでも15,000台以上の車体データをピックアップし、買取のプロである中古自動車査定士と愛車をスクラップしたことがある方へのインタビューをもとに、以下の内容について解説します。
- 車をスクラップする4つの方法の比較
- 費用ゼロ・手間なしで愛車をスクラップにする手順
- 車をスクラップにするかどうかの基準
- 業者を選ぶ時のポイント
この記事を読めば、愛車をムダにすることなく手放すために何をすればよいかがわかるはずです。
車をスクラップする方法4つを比較!廃車買取がおすすめな理由
廃車買取以外に車を引き取ってもらえる業者やサービスとしては、以下の4つがあります。
- ディーラーの下取り
- 中古車買取
- スクラップ工場(解体業者)
車をスクラップにするかどうか迷っているなら、この中でも廃車買取業者を利用するのがおすすめです。
なぜなら、廃車買取業者はスクラップにするだけでなく、以下のような廃車を販売するルートを持っており、1台1台に適した方法を選んで再利用しているため。
- 海外へ輸出する
- 業務用車両として販売する
- スクラップ(解体)しても金属資源になる
それぞれの車の価値を最大限に引き出せるこうしたしくみがあるため、他の業者よりも高価で買い取ることができます。
さらに、車の引き取りや廃車手続きも手数料無料で行っているため、費用をかけずに車を手放すことができます。
これらの業者と比べても、図のように廃車買取業者は多くの販売ルートを持っているのです。
この章では、廃車買取業者が車をどのように再利用しているのかについて他の業者と比較しながら詳しく解説していきます。
車を海外へ輸出できるかどうか
廃車買取に出された車は、業者向けのオークションにかけられて海外へ輸出されるケースが多いです。
一方で、ディーラーや中古車買取業者、スクラップ工場では、こうした輸出ルートを使っていません。
日本では年式10年・走行距離10万kmが車を手放す目安とされていますが、海外ではそれ以上に長く乗り続ける地域もあります。
例えば2012年のニューヨーク・タイムズ紙では、乗用車は走行距離がおよそ32万km(20万マイル)まで乗り続けられると言われています。
そのため、日本では古いとされている車でも海外へ輸出することで高値がつきやすくなるのです。
また、海外で日本車に乗る人が多ければ、その分整備のための部品のニーズも増加するもの。
動かない車でも、まだ使える部品だけを取り出して再利用することができます(参考:環境省)。
後ほど説明しますが、特にトヨタ車や日産車のような世界的に人気があるため、輸出することで価値を高めることができます。
このように、海外向けに販売すれば価値が上がるような車体は、廃車買取でこそ高額査定が見込めるのです。
業務用車両として販売できるかどうか
年式が古く走行距離が10万kmを超えているような車体でも、車検が残っていて動かせる状態であれば業務用の車両として販売することができます。
特に軽トラックや軽バンは商用車として人気があるため、古くても中古車としてのニーズがあります。
廃車買取業者ではこうした特殊なニーズを持つ法人や個人を販売先として独自に確保しているのです。
一方でディーラーや中古車買取では、年式が新しく走行距離も短い車を中心に買取・販売をしているため、特殊なニーズに応じた販売は得意ではありません。
また、スクラップ工場は車を解体して部品や金属資源として再利用することを中心としているため、中古車としての買取・販売は行っていないことがほとんどです。
このように、業務用車両としてのニーズはあるものの一般向けの中古車として販売するには状態が悪い車は、廃車買取業者が独自で持つ販売ルートを利用することで価値を最大限まで引き出すことができるのです。
スクラップ(解体)する車も金属資源として買い取っているかどうか
そして、輸出販売や中古車としての販売が難しい場合でも、スクラップされたあとは金属資源として有効活用されます。
車はたくさんの鉄や希少な金属が使われているため、廃車買取業者では解体してしまう車も資源としての買取価格をつけることができるのです。
「どうせスクラップにするのであれば、スクラップ工場へ持ち込むのと変わらないのではないか」と思われるかもしれません。
しかし、廃車買取業者は数多くのスクラップ工場と提携しているため、もっとも高額で車体を引き取ってくれる業者をそのつど選ぶことができます。
また、たくさんの車を買い取っているため1台ずつにかけるコストを削減でき、そのぶん買取価格を上げることができます。
そのため、スクラップ工場へ直接引き渡すよりも廃車買取を使った方が高価買取が見込めます。
ディーラーや中古車買取業者でもスクラップ工場と提携していることがありますが、廃車の引き取りを専門にしているわけではありません。
提携先の数やスクラップにする車の引き取り台数が少ないため、廃車買取業者ほど高額で買取することは難しいのです。
このように、車をスクラップにして金属資源として再利用する場合でも、廃車買取業者を利用するのがおすすめです。
ここまで解説してきた通り、廃車買取業者では3つの販売ルートを使い分けているため、スクラップにするか迷うような車であっても価値を最大限に引き出すことができます。
これにより、他の業者よりも高価買取が可能なのです。
弊社ハイシャルでも、お客様の愛車の状態に合わせて最適な販売ルートを決めているため、スクラップを考えているような車にも買取価格をお付けしています。
Webフォームやお電話で簡単に査定金額を確認できるので、ぜひチェックしてみてください。
とはいえ、廃車買取にもたくさんの業者があるため、実際にどこへ依頼するかを考えなければなりません。
そこで次の章では、廃車買取業者を選ぶポイントをスクラップ経験者の話を参考にご紹介します。
費用ゼロ・手間なしで愛車をスクラップにする手順
車のスクラップを考えているなら、廃車買取を利用するのが最も手間がかからずお得な方法です。
実際に利用する手順は、以下の4ステップ。
- 廃車買取業者へ見積もりを依頼
- 車を引き取ってもらう
- 書類を預けて手続きを丸投げ
- 買取金・還付金を受け取る
廃車買取業者では、保管場所まで無料で引取りに来てもらえて廃車手続きも丸投げできるうえに、ボロボロの車であっても買取金額をつけてもらえます。
今回説明するのは、普通車を買い取ってもらう場合の手順です。
軽自動車の場合や、自分で廃車手続きをする場合の手順については「普通車・軽自動車の廃車手続きに必要な書類」をご覧ください。
それでは各ステップを詳しくみていきましょう。
①廃車買取業者へ見積もりを依頼
まずは廃車買取業者へ見積もりを依頼しましょう。電話やWebサイトのフォームから申し込むことができます。
実車査定を行っている業者であれば査定士が訪問する日程を調整する必要がありますが、電話査定をしている業者であれば、その場で金額がわかって便利です。
見積もりのときには車の情報を聞かれるので、車検証を用意しておくのがおすすめ。
査定士からすると、正確な情報が多いほど見積もりの後に車のマイナスポイントが発覚するリスクが少なくなるため、高額査定を出しやすくなります。
また、もし不明点があったり迷っている場合は、このときに必ず確認をとっておきましょう。
金額と内容に納得できてから、契約に進みます。
弊社ハイシャルでは、電話口ですぐに査定額をお伝えしています。
引取りドライバーではなく専門のオペレーターが対応いたしますので、わからないことや特殊なケースについてもお気軽にご相談いただけます。
②車を引き取ってもらう
次に、保管場所まで車を引取りに来てもらいます。
積載車やレッカー車を使って車を運ぶため、動かなくなってしまった車でも問題ありません。
引取りの日程は、車の保管場所や買い替えの都合を考えて調整してもらいましょう。
当日には、引取りドライバーが動かせるよう、車を開錠したまま鍵を車内へ置いておきます。
このタイミングでドライバーへ車検証などの必要書類を預けるケースもありますので、事前に準備するものを確認しておきましょう。
弊社ハイシャルでは、引取りの際に立ち合いは不要なため、日中は忙しいという方でもご利用いただけます。
保管料の立て替えや、申込み当日の引取りも対応できることがありますので、お電話にてご相談ください。
③書類を渡して手続きを丸投げ
あとは必要書類を用意して廃車買取業者へ提出すれば、運輸支局での手続きを代行してもらえます。
具体的には、以下の書類が必要です。
▼車内や自宅にあるもの
- 車検証
- 自賠責保険証
- リサイクル券
- 実印
- 身分証明書
▼市役所などで取得するもの
- 印鑑証明書
▼廃車買取業者からもらうもの
- 譲渡証明書
- 委任状
「廃車買取業者からもらうもの」は業者のWebサイトからダウンロードするか、郵送や手渡しで受け取り、記入して提出しましょう。
書類の提出方法は、引取り日にドライバーに渡す、郵送するなど業者によって異なるので、自分にとって楽な方法をとれるか確認しておくとよいです。
車検証のものから住所が変わっている、所有者が法人であったり亡くなったりしているなどの場合は別途追加の書類が必要です。
詳しくは「普通車・軽自動車の廃車手続きに必要な書類」をご覧いただくか、お電話でお気軽にご相談ください。
弊社ハイシャルでは、郵送でも手渡しでもOK。
必要書類がわからない場合も、オペレーターがそれぞれに合わせてご説明いたします。
④買取金・還付金を受け取る
引取りと書類提出が終われば、あとはお金を受け取るだけです。
買取金は、指定した口座へ振り込まれます。
還付金がもらえるかどうかや受け取る方法などは業者によって異なるため、事前に業者へ確認しておくと安心です。
弊社ハイシャルでは、最短で2営業日以内に買取金をお振込みいたします。
自動車税の還付金については、手続き完了後に自治体から還付通知書が届くので、指定の金融機関で直接受け取ることができます。
※軽自動車税については還付制度がないため、還付金を受け取ることはできません。
なお、重量税と自賠責保険の還付金については、買取金額に含める形でのお支払いです。
また、廃車手続きの完了後には完了通知をお届けしていますので、任意保険の解約などにご利用ください。
以上の4つのステップで車の処分は完了です。
廃車買取を利用すれば、費用0円で楽に手続きをすることができます。
さらに、最適な方法で再利用してもらえるため、大切な愛車をムダにすることなく高値で買い取ってもらえるのでおすすめです。
少しでもわからない点がある場合は、ハイシャルまでお電話いただくと専門スタッフがお答えいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
「廃車=スクラップ」は間違い!車が解体される基準
そもそも、故障してしまったり事故にあってしまったりしたときは「スクラップにするしかないのかな……」と気になりますよね。
車査定のプロがスクラップにするかどうか判断するさいには、以下のような項目をみています。
- 年式
- 走行距離
- 車両区分(軽自動車か、普通車か)
- メーカー・車種
- 車の所有権
特に、軽自動車か普通車かによってスクラップにするかどうかの判断基準は大きく変わります。
廃車になった後にスクラップになった割合を比べると、グラフの通り軽自動車は8割を超えているのに対し、普通自動車は3割以下しかスクラップになっていません。
▼データの集計方法
参照元 | 廃車買取サービス「ハイシャル」において買い取った車両の販路・メーカー・車種・車両区分・年式・走行距離など |
期間 | 2023年7月31日までの一定期間に成約した案件を集計 |
サンプル数 | 15931台(うち8984台がスクラップ業者へ引き渡し) |
廃車買取業者であるハイシャルにて直近で買い取った15,000台以上の中では、9,000台弱がスクラップされています。
今回はそのデータを使って、どのような車がスクラップになるのかを具体的に解説しますので、あなたの車と照らし合わせて判断してみてください。
それでは、普通車の場合から順にみていきましょう。
軽自動車の場合を先に読みたい方はこちら
普通車でスクラップになるのは3割のみ
先ほども触れた通り、普通車の場合は廃車になったあとにスクラップされるのは全体の30%ほど。
残りの70%以上は海外へ輸出するなどの特別な販売ルートを使って再利用されています。
廃車買取サービス「ハイシャル」で2023年7月31日までの一定期間に成約した案件を集計
次のグラフは、軽自動車と同じように年式ごとにデータを集計したもの。
スクラップになった車の数とならなかった車の数、スクラップになった車の割合(スクラップ率)を表しています。
何年落ちの車であってもスクラップされない車の方が多く、スクラップ率はつねに3分の1以下になっていることがわかります。
廃車買取サービス「ハイシャル」で2023年7月31日までの一定期間に成約した案件を集計
このように、普通車をスクラップにすべきかどうかは年式と走行距離だけでは判断が難しくなっています。
それでは、他にどのような要素で判断するのでしょうか?
次の章で詳しく解説します。
需要が高い車種はスクラップになりにくい
実は普通車をスクラップにするかどうかを決める一番の要因は、その車種の需要の高さです。
先ほども触れた通り、人気のある車であれば「部品だけでも欲しい」「ボロボロでも乗りたい」というニーズがあるためです。
では具体的にどのような車種の需要が高いのでしょうか?
下の表は、スクラップになった車の割合(スクラップ率)をメーカーごとに集計したものです。
スクラップ率が低い順になっているので、上位のメーカーほど需要が高く、スクラップせずに再利用されやすいということ。
需要が高いメーカーは、
- 高級車メーカー(レクサス、ポルシェ、メルセデス・ベンツなど)
- 世界的に人気の高い日本車メーカー(トヨタ、日産など)
- 大型車メーカー(日野自動車、いすゞなど)
といった特徴があることがわかります。
▼メーカー別スクラップ率(国産車)※太線はスクラップ率50%の境界
廃車買取サービス「ハイシャル」で2023年7月31日までの一定期間に成約した案件を集計
メーカー | スクラップ率 | |
---|---|---|
需要が高い | レクサス | 0.00% |
日野自動車 | 0.00% | |
いすゞ | 5.88% | |
トヨタ | 7.38% | |
日産 | 45.00% | |
需要が低い | スバル | 59.42% |
光岡自動車 | 60.00% | |
ホンダ | 63.06% | |
マツダ | 73.02% | |
スズキ | 75.82% | |
三菱 | 82.61% | |
ダイハツ | 84.99% |
▼メーカー別スクラップ率(輸入車)※太線はスクラップ率50%の境界
廃車買取サービス「ハイシャル」で2023年7月31日までの一定期間に成約した案件を集計
メーカー | スクラップ率 | |
---|---|---|
需要が高い | ランドローバー | 0.00% |
AMG | 0.00% | |
ランチア | 0.00% | |
リンカーン | 0.00% | |
ポルシェ | 6.25% | |
ダッジ | 16.67% | |
メルセデス・ベンツ | 32.04% | |
アウディ | 35.29% | |
BMW | 41.63% | |
ジープ | 50.00% | |
キャデラック | 50.00% | |
需要が低い | フォード | 55.56% |
ジャガー | 64.29% | |
フォルクスワーゲン | 66.67% | |
シトロエン | 66.67% | |
ローバー | 66.67% | |
ボルボ | 70.27% | |
フィアット | 72.00% | |
ルノー | 72.73% | |
プジョー | 75.00% | |
クライスラー | 78.95% | |
アルファロメオ | 85.00% | |
シボレー | 90.91% | |
スマート | 100.00% | |
オペル | 100.00% | |
マセラティ | 100.00% |
さらに、車種ごとの需要はどうなっているのかもみてみましょう。
下の表は、買取台数が多かった車種のスクラップ率一覧です。
先ほどと同じように、スクラップ率が低い順になっているため、上位にあるほど需要が高い車種ということ。
スクラップ率が低い車種は、やはり人気メーカーであるトヨタや日産の車種が中心です。
▼スクラップ率が低い普通車の例
廃車買取サービス「ハイシャル」で2023年7月31日までの一定期間に成約した案件を集計
買取台数の多かった100車種を抽出し、スクラップ率が低い順に10車種を紹介
車種 | スクラップ率 |
---|---|
セレナ (日産) | 31.54% |
プリウス (トヨタ) | 1.76% |
ヴィッツ (トヨタ) | 8.63% |
ヴォクシー (トヨタ) | 4.26% |
ノート (日産) | 12.43% |
オデッセイ (ホンダ) | 9.26% |
bB (トヨタ) | 3.60% |
ノア (トヨタ) | 4.48% |
アルファード (トヨタ) | 0.00% |
エスティマ (トヨタ) | 2.38% |
反対に、下の表は買取台数が多かった車種をスクラップ率が高い順に並べたもの。
つまり、上位にあるほど再利用する際の需要が低い車種ということです。
上の表と見比べてみると、車体の大きいミニバンなどの方がスクラップされにくく、小さなコンパクトカーなどはスクラップにされやすいこともわかりますね。
▼スクラップ率が高い普通車の例
廃車買取サービス「ハイシャル」で2023年7月31日までの一定期間に成約した案件を集計
買取台数の多かった100車種を抽出し、スクラップ率が高い順に10車種を紹介
車種 | スクラップ率 |
---|---|
フィット (ホンダ) | 55.17% |
ステップワゴン (ホンダ) | 59.47% |
キューブ (日産) | 58.55% |
デミオ (マツダ) | 86.06% |
マーチ (日産) | 89.74% |
パッソ (トヨタ) | 74.64% |
フリード (ホンダ) | 67.53% |
プレマシー (マツダ) | 90.00% |
MPV (マツダ) | 93.33% |
ゴルフ (フォルクスワーゲン) | 66.67% |
このように、以下のような需要の高い車種はボロボロでもスクラップにされにくいということがわかりました。
- 高級車
- 世界的に人気の高い日本車
- 大型車
- 排気量や車体が大きい車
家庭用の軽自動車は11年・12万kmが目安
一方で軽自動車の場合は、年式や走行距離がスクラップの基準になっています。
新車登録から11年以上経っていて、走行距離が12万kmに近づいている家庭用の軽自動車はスクラップになる可能性が高いです。
以下は、スクラップになった車とならなかった車を年式ごとに集計したものです。
折れ線グラフは全体のうちスクラップになった車の割合(スクラップ率)を表しています。
年式が古くなるほど、スクラップ率が上がっていることがわかりますね。
年式が11年になると、スクラップになった台数が大幅に増えてスクラップ率が50%を超えています。
つまり、11年落ちの軽自動車は廃車後に半分以上がスクラップされているということ。
そのため、新車登録から11年以上たっていることが軽自動車をスクラップにする目安となります。
11年経っていると、タイミングベルトなどのエンジン部品やミッションが消耗して故障が多くなる時期であるためです。
そして、スクラップされた台数を走行距離ごとに集計したものがこちら。
走行距離10.0万km〜12.5万kmの車両が多くスクラップされていることがわかります。
廃車買取サービス「ハイシャル」で2023年7月31日までの一定期間に成約した案件を集計
そのため、軽自動車は走行距離が12万kmを超えていればほとんどがスクラップの対象になると考えましょう。
理由は年式についてと同じように、エンジンやミッションが消耗し故障しやすくなる走行距離だからです。
ただし、軽自動車であってもバンやトラックのような商用車は例外です。
先ほども触れた通り、商用車は多少年式が古かったり走行距離が長くても、業務用の車として需要があるからです。
乗用の軽自動車をスクラップにすべきか迷っている場合は、このように11年・12万kmを基準に判断することをおすすめします。
ここまで、車をスクラップにするかどうかの判断基準について解説してきました。
自分の車をスクラップにするべきかどうかのイメージがつかめたところで、実際にどんな業者を利用すればいいかが気になります。
そこで、次の章では廃車買取業者の選び方について解説します。
【経験談】廃車買取業者を選ぶときの3つのポイント
今回は愛車をスクラップにしたことがある方へインタビューを行いました。
それぞれの経験談を踏まえ、廃車買取業者を選ぶ時のポイントとして、以下の3つをご紹介します。
- 依頼する業者は自分で選ぶ
- 引取り・手続きが楽な業者を選ぶ
- 手続きや還付金の説明が詳しい業者を選ぶ
経験者の皆さんには、スクラップをする際に実際にどういった状況でどんなことに困ったかを詳しくお話しいただきました。
それぞれのトラブルの解決法を紹介していきますので、実際に車を処分する前に確認しておきましょう。
▼インタビューの概要
対象 | 愛車をスクラップにしたことがある方3名 |
実施方法 | クラウドワークスにて愛車をスクラップにしたことがある方を募集し、スクラップにした際の経験について45分程度インタビューを行った。 |
質問内容 | 愛車をスクラップにしたきっかけ、スクラップにするまでの状況、当時の心境、嫌だった点、やっておけばよかったこと など |
依頼する業者は自分で選ぶ
当たり前のことのように感じますが、まず前提としてスクラップにする際の業者選びは自分で行うようにしましょう。
実は、事故や自然災害にあって自分の車両保険を使う場合は車の名義が保険会社に変更されてしまい、処分方法を自分で選べなくなってしまうので注意。
車両保険は、車が全損となってしまい修理せず乗り換える場合でも使うことができます。
このとき、保険会社は被害者への保険金支払いにかかる費用を回収するために、車の名義を自分たちへと変更し事故車を売却しているのです。
しかし、よりお得に車を処分するためには、保険会社へ車の名義を渡さずに、自分で業者を選ぶ必要があります。
事故をきっかけに車をスクラップにしたAさんは、知らない間に車が引き上げられてしまい、買取業者を自分で選ぶことができなかったといいます。
スクラップにかかった費用は0円だったんですが、自分で調べるか誰かに聞くかして少しでもお金が戻ってくるところにお願いしたかったですね。
保険会社へ車を引き上げてほしくないということを伝えれば、このような引き上げや名義変更は拒否することができます。
その代わり、車両保険金からは保険会社がその事故車を売却して手に入るはずだった金額が差し引かれることになります。
たとえば車両保険金の満額が50万円で、保険会社がとった事故車の査定金額が1万円だった場合、名義変更を拒否すると受け取れる保険金は49万円になります。
ただし、差し引かれた1万円よりも廃車買取で高く買い取ってもらえば、結果的にはお得。
先ほどの例を使えば、事故にあった車を3万円で買い取ってもらえたとすると、保険会社へ引き渡した場合よりも手元に残るお金は2万円高くなります。
※図の金額は例であり、実際は契約内容や事故の状況によって変動します
愛車をムダにしないためには、保険会社へ任せきりにするのではなく自分でよりお得な業者を利用するのがおすすめです。
車両保険を使う場合には、車の処分方法については保険会社によく確認しておきましょう。
引取り・手続きが楽な業者を選ぶ
2つ目のポイントは、なるべく引取りや手続きが楽に済む業者を選ぶこと。
車の故障や事故は突然起こってしまうと、さまざまな対応に追われて余裕がなくなってしまうものです。
具体的には、以下のようなポイントを確認しておくといいでしょう。
- 実車査定か電話・オンラインのみの査定か
- 対応可能な曜日と最短でいつ引取り可能か
- 引取りに立ち合いが必要か
- 書類の受け渡しは引取り日に手渡しか、郵送か
- 保管料や車内の荷物の処分費用を立て替えてもらえるかどうか
実車査定とは、査定士が訪問して実物の車を見て査定する方法のこと。査定士に来てもらう日時を調整する必要があるため、手間が増えてしまうデメリットがあります。
また、車が動かなくなってしまい整備工場やディーラーで保管してもらう場合は、48時間以上経つと保管料が発生することがほとんど。
引取りに立ち会えない場合は、保管料の立て替えをしてもらえる業者だと安心です。
スクラップ経験者のBさんは、突然の事故で車の処分方法を考えなければならない状況になり、大変だったといいます。
他の業者のほうが安く済むとも聞いたんですが、精神的にもまいっていたので楽な方へお願いしてしまいました。
もちろん廃車買取業者であっても、廃車などの手続きを代行してもらうことができます。
Bさんが利用したディーラーでは手数料が高額になってしまったとのことでしたが、ここまで説明してきた通り、廃車買取なら手続きや引取りの費用は0円。
そんな廃車買取業者の中でも、先ほど挙げたような細かな対応によって利用しやすさに差が出るので、Webサイトや電話窓口を使って確認しておきましょう。
ちなみに、インターネットでは車の一括査定ができるサービスもありますが、スクラップを考えている車の場合はおすすめできません。
このようなサービスで見積もりが取れるのは中古車買取業者がほとんどであるため、事故車や故障車には値段がつきにくいからです。
その他に、一斉に営業電話がかかってきてしまうなどのデメリットも。
廃車の一括査定については、以下の記事で詳しく解説しています。

以上のように、廃車買取業者は引取りの手続きが楽に済むかどうかをチェックして選ぶのが最も効率的です。
買取金額や還付金の説明が詳しい業者を選ぶ
3つ目のポイントは、買取金額や税の還付金について詳しく説明してくれる業者を選ぶこと。
具体的には、以下のようなことを業者へ確認しておきましょう。
- 自動車税、自動車重量税、自賠責保険の還付金がもらえるかどうか
- それぞれの還付金の受け取り方
- 買取金額の明細を発行してもらえるかどうか
- 買取金の振込状況を確認できるかどうか
還付金とは、廃車手続きをしたときに返ってくる、年単位で支払っている税金や保険料の余りのこと。
ただし、軽自動車は還付金がないので注意しましょう。
還付金について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

これらはお金にまつわる重要なポイントなので、抜けや漏れがないように把握しておくと安心です。
実際に廃車買取業者を使ったことがあるCさんは、金額の説明が明確でなかったことが不安だったといいます。
お願いした廃車買取の業者は電話で口頭のやりとりだけで、明細なんかがなかったので、信頼できる業者なのか少し疑ってしまいましたね。
なかには明細を発行してくれる業者や、振込状況をWebで確認できる業者もあるので、見積もり依頼と同時に上記のような質問をしておくのがおすすめです。
このように、買取金額や還付金について詳しく説明してくれる業者であれば、より安心して愛車を任せることができます。
弊社ハイシャルでは以上の3つのポイントに応えられるよう、電話・LINEで簡単に査定ができ、引取りは最短当日で立ち合い不要。
書類についてや還付金、明細の発行についても専門のオペレーターが柔軟に対応いたします。
以上の3つのポイントを意識すれば、大切な愛車ムダにすることなく、安心してお別れをすることができます。
廃車買取業者なら愛車を最適な方法で再利用してもらえる
最後に、内容をおさらいします。
廃車買取のハイシャルでの買取データを参考にすると、車をスクラップにするかどうかの基準は、軽自動車であれば年式11年、走行距離12万kmでした。
一方で、普通車はスクラップにされる車体は3割ほどと少なく、廃車買取ならではの方法で再利用されています。
スクラップにするか迷っている車は、廃車買取を利用するのがおすすめ。
ディーラーや中古車買取、スクラップ工場へ依頼するよりも、専門の販売ルートを持っているため高価で買い取ることができます。
また、実際にスクラップをしたことがある方の体験談を踏まえて、廃車買取業者を利用するときの3つのポイントについても解説しました。
依頼する業者は自分で選ぶようにし、引取りや手続きがより楽に済んだりお金のやり取りについて詳しく説明してもらえる業者を選ぶことが大切です。
廃車買取では、4つのステップで簡単に手続きが完了します。
車のスクラップを考えている方は、ぜひお得で楽な廃車買取を利用して、愛車を最適な方法で再利用してもらいましょう。
ハイシャル利用後のお客様の声
以下では、廃車買取のハイシャルをご利用いただいたお客様の声をご紹介。
ハイシャルではどんな車でも0円以上で買取可能なうえ、専門のスタッフがお客様を手厚くサポートいたします!
車種 | 日産 リーフ ZAA-AZE0 |
買取価格 | ¥200,000 |
年式 | 2015(H27) |
走行距離 | 65,000km |
状態 | – |
電話査定で金額を出してもらい、実際に見て金額が下がると思っていましたが、そのままの価格で振り込んでいただき驚きました。
簡単に廃車ができて、さらに買い取ってもらえたので大満足です。ありがとうございました。
車種 | 日産 ティーダラティオ DBA-SC11 |
買取価格 | ¥60,000 |
年式 | 2009(H21) |
走行距離 | 148,000km |
状態 | 不動車 |
LINEで問い合わせましたが、車検証と車体の写真を送信して、簡単にお見積りが出ました。
お願いしてからもスムーズに廃車の手続きまでしていただき良かったです。
見積もりの金額は、引取後に変更なく振り込んでいただきました。
手間をかけず売却が出来て満足です。ありがとうございました!
車種 | 三菱 RVR |
買取価格 | ¥200,000 |
年式 | 2015(H27) |
走行距離 | 5,576km |
状態 | 車検切れ |
簡単に見積もりから契約まで進んで、わからなかった書類の案内も丁寧にしていただきました。
そしてなんと買取価格までつけてもらいました!
本当に助かりました。ありがとうございました。
車種 | トヨタ アルファード TA-MNH10W |
買取価格 | ¥50,000 |
年式 | 2002(H14) |
走行距離 | 140,000km |
状態 | – |