「最近、愛車の燃費が急に悪くなった」、「ガソリンが妙に早く減る」などの症状を抱えている方も多いのではないでしょうか。
「燃費」とは、一定の距離をどれだけの燃料で走れるかを示す指標であり、通常、「1Lあたり何km走れるか」を表す「km/L」で大小を示します。
そして燃費というのは常に同じ数値が出るわけではなく、車の状態によっても落ちてしまうことがあるのです。
言い方を変えれば、車の状態や使い方を見直せば燃費を改善させることもできます。
それでは、燃費を改善するために、私たちドライバーは何をすればよいのでしょう。
そこで当記事では、
- 燃費が悪くなる・落ちる6つの理由
- 燃費を良くするための7つのテクニック
を詳しく解説します。
燃費が落ちる原因と、改善のためのテクニックを知り、燃費の向上とガソリン代の節約を目指しましょう。 5月中に廃車すると
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燃費が悪くなる・落ちる6つの理由
燃費というのは車の状態によって上下します。
車のメンテナンスを十分にせずコンディションが悪いまま走行すると、本来の燃費性能が発揮できず、余計なガソリンを消費してしまいます。
具体的に以下6つが、燃費が悪くなる主要原因として挙げられます。
- エンジンオイルの劣化
- タイヤの空気圧低下
- センサー類の故障
- スパークプラグの不具合
- ブレーキの故障
- 燃料漏れ
以降ではそれぞれの詳細について解説していきます。
エンジンオイルの劣化
エンジンオイルには、エンジン内部のパーツ同士の摩擦を減らし、円滑な動作を補助する「潤滑」作用があります。
また、エンジン内部で生まれたエネルギーの漏れを防ぎパワーロスを抑える「密封」の作用、エンジンの「冷却」作用、さらに「清浄」や「防錆」の作用も備えています。
エンジンオイルが劣化していると、こうしたエンジンオイル本来の作用が得られにくくなるため、エンジン周りの動作が鈍くなり、燃費が悪くなる原因となります。
さらにはエンジンの寿命を縮める原因ともなりかねません。
エンジンオイルの交換タイミングは、車種によっても異なりますが、概ね走行距離3,000〜5,000kmもしくは3〜6ヶ月が交換目安となります。
タイヤの空気圧低下
たとえば自転車のタイヤの空気が減っていると、ペダルを漕ぐのに普段より強い力が必要になりますが、車も同じことです。
タイヤの空気圧が低下していると、タイヤがスムーズに転がらなくなり、余計な力(燃料)が必要となるため、燃費も悪くなります。
データとして、過去にJAFにて、空気圧を適正値より下げた場合での燃費の検証テストが行われています。
JAFのテストによれば、適正値より30%減の場合は平均4.6%燃費が悪化し、60%減では平均12.3%悪化するという結果が出ています。
燃費を悪化させないためにも、タイヤの空気圧は適正値に保った上で走行することが大切です。
センサー類の故障
アクセルペダルを押して加速した後、軽く足を離すと、マフラーから「パン」という破裂音のような音が聞こえることがあります。
このような場合、燃料カットを制御しているセンサー類にトラブルが発生しており、本来はカットされるはずのガソリンが過剰に供給されており、未燃焼ガスが発生している可能性があります。
こうした燃料系センサーの異常は、燃費の悪化を招く原因となりかねません。
またマフラーからの異音は、ほかにもマフラー本体の腐食や破損による排気ガス漏れが起きている可能性もありますので、一度ディーラーや整備工場などで点検してもらうのがよいでしょう。
スパークプラグの不具合
「スパークプラグ」とは、エンジン内のライターのようなものであり、スパークプラグが火花を飛ばし、ガソリンに発火することで、エンジンが動いています。
スパークプラグは消耗品であり、一般的な交換目安は、4輪車が15,000〜20,000km、軽自動車が7,000〜10,000kmとなっています。
劣化すると火花の飛び方が弱くなるため、ガソリンと混合気を安定して燃焼することができなくなり、通常よりもたくさんアクセルを踏む必要が出てくるため、結果的に燃費が悪くなる原因となります。
他にも、エンジンが掛かりにくくなったり、アイドリングが不安定になるなど、エンジン周りに不調が出てくるため、寿命が近い場合には交換しておく必要があります。
ブレーキの故障
「錆」などが原因となり、ブレーキを踏んだあとブレーキが解除されずに、ずっと「効きっぱなし」になることがあります。
こういった状態で走行をすると、常にブレーキの力がタイヤの転がりを妨害しているため、同じスピードを出すのにもより多くの燃料が必要になります。
またブレーキが掛かったままで走行すると、ブレーキパッドに熱がたまりますので「フェード現象」が発生したり、熱の影響でブレーキフルードに気泡が入り「ペーパーロック現象」が生じることもあり、こういった現象が発生するとよりブレーキが効きにくくなる危険性があります。
ブレーキの効きっぱなしを確認するには、「クリープ現象」が発生するかで簡易的にチェックできます。
クリープ現象というのは、シフトをD(ドライブ)にし、アクセルもブレーキも踏まずにいるとゆっくりと車が前進する現象のことです。
ブレーキが故障し効きっぱなしになっている場合は、このクリープ現象が発生しない、もしくはいつもより前進の力が弱くなりますので、それで判断することもできます。
燃料漏れ
経験劣化による錆や、走行時などの衝撃などが原因で、車体下の給油タンク周りに傷がつき、燃料がポタポタと漏れてしまうことがあります。
燃料漏れが起きていると、当然ガソリンタンクも早く減り、燃費も悪くなります。
「最近、燃料ゲージの減りが早い」「車の周囲からガソリン臭がする」「車体下が濡れている」などの症状が見られる場合、燃料漏れの疑いが持たれます。
燃料漏れは発火した際に大変危険ですので、発見した場合にはすみやかに修理に出す必要があります。
燃費を良くするための7つのテクニック
それでは燃費を良くするために、私たちドライバーができることはなんでしょう。
燃費は、普段の車の使い方、乗り方など、ちょっとしたことでも改善していくことができます。
具体的には、下記のような燃費改善方法があります。
- 荒い運転を避ける
- アイドリング時間を短くする
- 車間距離を詰め過ぎない
- トランクの不必要なものを降ろす
- ガソリン入れる際満タンにしない
- 交換やメンテナンスや怠らない
- タイヤの空気圧を定期的に補充する
以降では、それぞれの詳細について解説していきます。
荒い運転を避ける
アクセルペダルを深く踏みエンジン回転数を上げるほど、より多くの燃料を消費するため、燃費が悪くなります。
つまり、急発進や急加速など回転数を上昇させる「荒い運転」は燃費を悪くさせる一方です。
アクセルペダルを緩やかに踏む、ゆったりとした運転をすることで燃費を良くさせることができます。
いすゞ自動車の「省燃費運転マニュアル(運転テクニック編)」でも、アクセルペダルの踏み込み量を減らし、回転数を抑えることで、燃費数値が改善していることがまとめられています。
アイドリング時間を短くする
「アイドリング」中にもガソリンは緩やかに消費されていますので、無駄なアイドリングをしないことが燃費を良くすることに繋がります。
車種にもよりますが、10分間アイドリングをすると、平均130ccのガソリンを消費してしまうことがあります。
また、アイドリングストップは騒音にもなりますので、近隣に迷惑を掛けないためにも駐車中などはできるだけ控えるようにしましょう。
ただし、アイドリングストップ機能の付いていない古い車で、信号待ちなどにおいて小まめにエンジンONOFFを行う「手動アイドリングストップ」については、誤操作等の危険性があるため、注意が呼びかけられています。
一般社団法人「日本自動車工業会」からも、交差点でおこなう手動アイドリングストップについて、安全面で問題があるという見解が示されています。
車間距離を詰め過ぎない
前を走る車との「車間距離」を詰めすぎると、小まめなブレーキを踏むことが多くなります。
ブレーキを踏むと速度が落ち、再び速度を上げる際に余計な燃料を使うことになるため、燃費を良くするためには、車間距離を適度に保つことが大切です。
同様に、渋滞などでのストップ&ゴーの繰り返しも燃費を悪化させる原因となります。
反対に高速道路での燃費が良くなるのは、そういったストップ&ゴーが少ないことも関係しているのです。
混雑している道をさけ、なるべく止まらないことが燃費改善に繋がります。
トランクの不必要なものを降ろす
体重の重い人ほど動くのにより多くのエネルギーを使いますが、車も同じです。
車重が増えるほどガソリンを多く消費しますので、燃費が悪くなります。
軽自動車のような軽い車の燃費が良いのは、車重の軽さも影響しているのです。
トランクルームや後部座席などに、レジャー用品やゴルフバッグなど、普段つかわない重い物を載せたままにしていませんか。
トランクの不要なものを降ろすことで車重の軽量化が図れ、それだけで燃費が改善することもあります。
ガソリン入れる際満タンにしない
前述したトランクの話と同じく、給油したガソリンも重みとなります。
たとえば80Lタンクの車であれば、満タンにすると単純計算で80kgの重みになるため、なかなかの燃費悪化要因です。
このため、給油タンクにガソリンを満タンにせずに、あえて半分程度に減らして車重を軽くするというのも燃費改善テクニックの一つです。
ただし、あまりにガソリンを減らすといざという時にガス欠にもなりかねませんので、行う場合、量の加減には注意してください。
交換やメンテナンスや怠らない
車のメンテナンスを疎かにしていると、各部が劣化し、エンジンの力が正しく伝わらなくなりますので、燃費が悪化する原因となります。
特に「消耗品」に関しては、使っているうちに確実に劣化していきますので、定期的に交換することが大切です。
消耗品とおおよその交換目安:
エンジンオイル・・・走行距離3,000km~5,000kmもしくは3ヶ月~6ヶ月
オイルフィルター:エンジンオイル交換2回につき1回
エアクリーナー:走行距離10,000kmもしくは年に1回
ラジエーター液:2年に1回(車検毎)
スパークプラグ:4輪車が15,000~20,000km、軽自動車が7,000km~10,000km
タイヤ:2~3年に1回
また、消耗品以外の部分においても、たとえば駆動系、排気系、サスペンションなどの部分が、事故や荒い運転などで劣化や損傷をしていると、正しく力が伝わらず、本来の燃費が出ないことがあります。
ハンドル操作に違和感を覚えたり、走っていて引きずるような感じがする場合などは、どこかにトラブルを抱えている可能性もありますので、一度ディーラーや整備工場で点検してもらうのがよいでしょう。
タイヤの空気圧を定期的に補充する
タイヤの空気圧は、車を走らせていると自然に少しずつ減っていきます。
また前述したJAFのテストでもわかるように、タイヤの空気圧は燃費を改善する上で重要なポイントとなります。
ハンドリングやタイヤの寿命にも影響しますので、減った空気圧は定期的に補充してあげることが大切です。
走行量にもよりますが、できれば1か月に1回は空気圧のチェックと補充を行いたいところです。
空気圧は、主に以下のような場所でチェックや補充ができます。
- ガソリンスタンド
- カー用品店
- ディーラー
- 整備工場
など
手軽なのはガソリンスタンドであり、セルフのガソリンスタンドにも自分で行える空気圧測定器や補充機が置かれています。
一般的に、空気圧のチェックや補充は無料ですので、お財布を気にせず利用することができます。
燃費を改善することで、年間1万円以上節約できることも
今回紹介したような燃費改善テクニックを駆使することで、金額にして年間1万円以上ものガソリン代節約につながることもあります。
以下では、2人の人物を想定し、節約金額のシミュレーションをします。
■パターン1:燃費のよいファミリーカー(燃費15km/L)に乗るAさん
年間走行距離:10,000km
燃費:15km/L
ガソリン価格:150円/L(レギュラー)
Aさんが1kmの燃費改善をし、燃費15km/L→16km/Lとなった場合、年間のガソリン代は、6,250円節約できることになります。
計算式:
燃費改善前:10,000×150÷15=100,000円
燃費改善後:10,000×150÷16=93,750円
差額:6,250円
■パターン2:大排気量の車(燃費10km/L)に乗るBさん
年間走行距離:10,000km
燃費:10km/L
ガソリン価格:150円/L(レギュラー)
Bさんが1kmの燃費改善をし、燃費10km/L→11km/Lとなった場合、年間のガソリン代は、13,637円節約できることになります。
計算式:
燃費改善前:10,000×150÷10=150,000円
燃費改善後:10,000×150÷11=136,363円
差額:13,637円
この2人のパターンを比較してもわかるように、年間走行距離が同じ、改善した燃費も1kmで同じ場合、もともと燃費性能が低い車に乗っていたBさんのほうが節約できる金額が大きくなっていることがわかります。
また走行距離については、多くなるほど、節約金額もより大きくなります。
たとえば通勤などで毎日のように車を使い、年間走行距離が1万5000キロ、2万キロとさらに多い人であれば、年間節約額が2万円を超えることもあります。
まとめ
以上、燃費が悪くなる原因と改善テクニックについて解説しました。
車というのは、エンジンから大きな力が発生し、その力が複雑な作用を繰り返し、最終的にタイヤまで伝わっていきます。
そのどこかで不具合があったり、もしくはパワーの扱い方、乗り方に問題があったりすると、車はスムーズに動作できず、余計な燃料が必要になってしまうことがあります。
言い換えれば、車の状態を良くし、乗り方を改善することで、燃費は改善することができるのです。
普段のちょっとした試みの繰り返しが、年間の何万円ものガソリン代節約に繋がることもありますので、ぜひ今回紹介したテクニックを駆使して燃費改善を図ってみてください。
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