10万km以上走った愛車をさらに長く使いたい!
過走行車の購入を検討しているけど、メンテナンスはどうすれば良いの?
と思っていませんか?
過走行車は低走行車に比べて、マメにメンテナンスを行う必要があります。
しかし10万kmを超える頃になると多くの部品が摩耗・劣化して、交換しなければエンジンなどの重要部分が故障する可能性もあります。
そこで今回は過走行車のメンテナンスで欠かせないポイントを系統ごとに詳しく解説していきます。
あわせて業者に依頼する際の費用相場や、自分で作業した場合の難易度なども紹介します。
※「過走行車」の明確な定義はありません。この記事では、走行距離10万kmを超えている車を過走行車と呼びます。 4月中に廃車すると
最
※普通自動車(1600CC)の場合※軽自動車には自動車税の還付制度はございません※自賠責・重量税の還付金は買取価格に含めて提示します。
大
23,000
過走行車はメンテナンスが重要
冒頭で伝えましたが、過走行車に乗る上で定期的なメンテナンスはとても重要です。
走行距離10万km以上で交換時期となる消耗部品がいくつもあり、これらを早めに発見・交換しなければなりません。
もし消耗部品を交換せずに乗り続けていると、関係する重要なパーツ(エンジンやミッションなど)が故障する可能性があります。
エンジンやミッションなどが故障すると修理費用が100万円を超えることも珍しくありません。
突然の高額な出費を避けるために、日頃からマメにメンテナンスをすることが重要となります。
過走行車のメンテナンスで欠かせない8つのポイント
ここからは過走行車に乗る上で、必要となるメンテナンスを系統ごとに以下の項目に沿って紹介していきます。
- メンテナンス(交換)の時期
- メンテナンス方法
- 費用相場
- 自分で整備する難易度
点火関係
点火系のパーツは、エンジン内で爆発を起こすための火花を飛ばす役割をしており、
不具合が起きるとエンジンが動かなくなってしまう重要なパーツです。
具体的にはイグニッションコイルとスパークプラグがあり、劣化具合がわかりづらいパーツでもあります。
どちらも交換した後の効果が実感しやすく、坂道で力強く登っていく、アイドリング中のエンジンが静かになるなどの効果が期待できます。
イグニッションコイル
車載バッテリーの電圧12Vを2~3万Vほどまで増幅させるためのパーツです。
イグニッションコイルを交換するときには、後述するスパークプラグも一緒に交換するのがおすすめです。
・メンテナンスの時期
走行距離10万kmを目安に交換が推奨されています。
他にもエンジンチェックランプが点灯する、加速が弱くなる、アイドリングが不安定などの症状がある場合は、イグニッションコイルの劣化が原因の可能性があります。
・メンテナンス方法
イグニッションコイルは消耗部品です。
劣化したイグニッションコイルは新しいものに交換するのがよいでしょう。
また劣化したスパークプラグを使用し続けるとイグニッションコイルの消耗も早まるので、スパークプラグを定期的に交換することがイグニッションコイルを長持ちさせるための秘訣です。
・費用相場
パーツ代 | 1本2,000円~ 高価なものだと10,000円ほど |
工賃 | 5,000~15,000円 エンジンによってはそれ以上になることも |
・自分で整備する難易度:【中】
イグニッションコイルは比較的簡単に交換できるパーツです。
エンジンの上部の見える位置にあることが多いので、工具があれば簡単に取り外せます。
しかし後述するスパークプラグも交換するとなると、プラグレンチという専用工具が必要となります。
スパークプラグ
エンジンの中でガソリンを爆発させるために火花を飛ばすパーツ。
1分間に何千回と火花を飛ばすため非常に負荷がかかり、定期的な交換が必要な消耗部品です。
安価なレジスタープラグ、値段は高いが高性能・長寿命といった特徴のある白金プラグやイリジウムプラグなどがあります。
・メンテナンスの時期
ニッケル合金などを使用した安価なプラグは15,000~20,000kmで交換の目安となります。
白金やイリジウムを使用した長寿命プラグは交換目安が10万kmとなっています。
・メンテナンス方法
新品に交換or掃除の2通りが考えられます。
しかしプラグは消耗品なので、掃除はあくまで出先でエンジンの調子が悪くなったときなどの応急処置程度と思ってください。
どちらの場合も「プラグレンチ」というプラグ脱着のための専用工具が必要です。
ホームセンターなどで1,000円くらいで売っています。
できれば磁石付きのものがよいでしょう。
掃除の方法は、取り外したプラグの電極部分にパーツクリーナーを吹きかけます。
そして乾いた綺麗なウエスなどで軽く拭き上げます。
そして取り外した穴と同じところにプラグを戻して完了です。
※プラグの先端は精密な作りになっているため、清掃中に変形してしまう恐れがあります。万が一変形してしまったら絶対に車に取り付けないでください。
・費用相場
パーツ代 | レジスタープラグ 1本1,000~2,000円ほど
白金プラグとイリジウムプラグ 1本2,000~4,000円ほど |
工賃 | 1気筒ごとに1,000円ほど |
エンジンの気筒ごとに1本のプラグが必要です。
4気筒のエンジンであればプラグ4本と工賃約4,000円が交換費用となります。
・自分で整備する難易度:【低】
プラグ交換は簡単に交換することができます。
イグニッションコイルを取り外してから、プラグレンチを使ってプラグを取り外します。
そして古いプラグが入っていた穴に新しいプラグを逆の手順で取り付けていくだけです。
ただしエンジンの形状によっては、プラグの位置がエンジンルームの奥まった場所にあるものもあります(水平対向エンジンなど)
こういったエンジンのプラグ交換をする際には、プラグにアクセスするためにバッテリーやウォッシャータンクなどを取り外してから作業する必要があり、難易度が上がります。
また業者に依頼する際の工賃も上がるので注意しましょう。
充電関係
ヘッドライトや室内灯など、車で使う電気を作る・貯めておくためのパーツです。
またエンジン始動時にも電気を使うため、車を動かすために充電関係のパーツは必要不可欠です。
バッテリー
走行中に発電した電気を貯めておき、カーナビやヘッドライトといった装備に電気を供給するのがバッテリーの主な役割です。
またエンジン始動時にもバッテリーに貯めてある電気を使います。
・メンテナンスの時期
車のタイプによりバッテリーの寿命目安は変わります。
一般的なガソリン車…2~5年
アイドリングストップ車…2~3年
ハイブリッド車…4~5年
・メンテナンス方法
バッテリー液の補充、適度に走行して充電するなどが挙げられます。
バッテリーの中には硫酸が入っており、時間が経つにつれて量が減っていきます。
液が少なくなると発電量の低下、最悪の場合は火災が発生する恐れもあります。
半年に1回ほどのペースで液量を確認し、容器に記載されている「FULL/LOW」や「MAX/MIN」の目盛りの間に液面がくるように補充しましょう。
・費用相場
パーツ代 | 4,000~40,000円 種類・サイズ・性能などにより金額差がある
※別途外したバッテリーの廃棄料として1,000円ほどかかることも |
工賃 | 1,000~4,000円 ハイブリッド車は高いことが多い |
・自分で整備する難易度:【低】
注意点さえ気をつければ難しい整備ではありません。
部品の接触や感電に気を付けましょう。
作業中に工具が車の金属部分などに当たるとショートしてしまいます。
またバッテリー交換をするときは一時的に電力の供給が途切れることでカーナビやパワーウィンドウなどの設定がリセットされます。
作業終了後に自分で設定し直すか、バックアップ電源を使用して電力供給が途切れないように作業をするのがよいでしょう。
交換の手順
- バッテリーのマイナス端子を取り外す
- バッテリーのプラス端子を取り外す
- バッテリーのステー金具を取り外す
- バッテリーを交換する
- バッテリーのステー金具を取り付ける
- バッテリーのプラス端子を取り付ける
- バッテリーのマイナス端子を取り付ける
⑥と⑦の端子を取り付ける際は、しっかりと奥まで入れるようにしましょう。
また作業中に工具が車の金属部分に触れるとショートしてしまうことがあります。
作業する際は十分に注意して行うようにしましょう。
オルタネーター
発電機の役割を持つオルタネーターは、エンジンから生まれる動力をファンベルトなどを介して発電します。
エンジンが動く限り半永久的に発電することができ、電装品への電力供給やバッテリーの充電を行います。
・メンテナンスの時期
オルタネーターの寿命は10年、または10万kmといわれていますが、最近では製造技術が向上し20万km走っても故障しない場合もあります。
故障を疑う症状として室内灯などのライトがチカチカ点滅する、スピーカーなどの電装品にも異常がでる、エンジン出力が落ちるなどがあります。
・メンテナンス方法
バッテリー&オルタネーターチェッカーという器具を使って電力を計測することができます。
この器具はホームセンターやカー用品店などで2,000円ほどで購入できます。
チェッカーで電力を測定し、異常があったら交換するようにしましょう。
・費用相場
パーツ代 | 新品 50,000~100,000円
中古・リビルト品 10,000~15,000円 |
工賃 | 10,000~20,000円ほど |
・自分で整備する難易度:【高】
難易度の高い整備です。
オルタネーターを自分で交換するには、かなりの知識と経験が必要になります。
エンジンに近いところに備え付けてあるため、周辺のパーツを外す必要があるなど作業の手間も多くかかります。
セルモーター
エンジン始動のきっかけを作るためのパーツ。
バッテリーからの電力を使ってエンジンを始動させます。
セルモーターが故障すると車が動かなくなってしまいます。
・メンテナンスの時期
走行距離10万〜15万kmが交換の目安です。
ただし短距離走行ばかりだとエンジンを始動する回数が多くなり、10万kmに達する前に故障する可能性もあります。
キュルキュルという回転音が聞こえない、カチッという音しかしない、キーを回したりスイッチを押しても音がしないなどの場合は、セルモーターの故障が考えられます。
・メンテナンス方法
基本的には日常でチェックすることはありません。
エンジンが掛かりにくくなった、変な音がするようになるなどの症状が出始めると故障の前兆です。
なるべく早めに交換するようにしましょう。
・費用相場
パーツ代 | 新品 80,000円ほど
リビルト品 30,000円前後 |
工賃 | 10,000〜30,000円ほど |
ディーラーへ依頼すると新品交換となり総額10万円ほど。
整備工場だとリビルト品と交換するところが多く、総額50,000円前後となります。
・自分で整備する難易度:【高】
車種にもよりますが慣れた人でなければ難しい作業です。
エンジンルームを上から覗き込んでセルモーターが見える車なら、慣れた人なら30分ほどで交換できます。
しかし車種によっては車の下に潜り込んでの作業が必要だったり、1mほどある工具がないと届かない場合もあります。
エンジン始動に関わる重要なパーツなので、しっかりと知識を持った上で作業する必要があります。
無理をして自分で交換せずに、整備工場などへ依頼するようにしましょう。
冷却系統
走行中のエンジンはとても高温になります。放っておくと熱でエンジン自体が溶けたり火災などが起こるほどです。
そういった危険を避けるためエンジンの温度を下げるのが冷却系統パーツです。
ウォーターポンプ
エンジン周りに冷却水を循環させる役割のウォーターポンプ。
故障すると冷却水が循環できなくなり、ほぼ確実にオーバーヒートを引き起こします。
・メンテナンスの時期
走行距離10万kmでの交換が推奨されています。
特に異常がなかったとしても、壊れてしまうと車自体が廃車になりかねないパーツなので、長く乗るつもりであれば交換するのがおすすめです。
またウォーターポンプを交換する際には、動力供給しているタイミングベルトや後述するサーモスタットも一緒に交換しておくと工賃が安く済みます。
・メンテナンス方法
冷却水の量や漏れなどのチェック、エンジン周りが焦げ臭くないか、水温計がHの方へ振れていないかを定期的にチェックしましょう。
・費用相場
パーツ代 | 10,000円ほど |
工賃 | 30,000~40,000円ほど |
・自分で整備する難易度
難易度の高い整備です。
知識も必要ですが、工具も専用のものが必要となります。
何台も交換する予定がある方以外は業者に依頼するのがトータルで安く済みます。
サーモスタット
冷却水の温度管理をするパーツです。
サーモスタットが故障するとオーバーヒートの危険もありますが、オーバークールという逆の症状になる可能性もあります。
オーバークールとは、いつまでたっても暖機が終わらない状態です。
・メンテナンスの時期
10年もしくは10万kmを目安に交換しましょう。
関連性のあるウォーターポンプやタイミングベルトも一緒に交換してしまうのが一般的です。
・メンテナンス方法
水温計の警告灯が点灯したらサーモスタットが故障している可能性があります。
オーバーヒートやオーバークールの症状が見られる場合も故障を疑いましょう。
基本的にはパーツ交換することになります。
・費用相場
パーツ代 | 2,000~3,000円ほど
別途パッキンや補充用冷却水も必要 |
工賃 | 5,000~10,000円ほど |
・自分で整備する難易度:【高】※業者に依頼しよう
業者へ依頼するのがおすすめです。
サーモスタット交換する際には、人体に毒となる冷却水が漏れる、作業後にエア抜きが必要など後処理が大変です。
業者へ依頼してもパーツ代込で10,000円前後で交換できます。
冷却水の補充
エンジンの温度を下げるために重要な冷却水(クーラント液)は不凍液といい、氷点下でも凍らないので寒い季節でもエンジンを適温に保つことができます。
・メンテナンスの時期
冷却水の色により種類があり、それぞれ寿命目安が決まっています。
赤と緑の冷却水は2~3年で交換が推奨されています。
車検ごとに交換するイメージです。
青とピンクの冷却水は7~10年と長寿命です。
とはいえ車種によって推奨される冷却水が決まっています。
純正採用されている色の冷却水を使うのがおすすめです。
・メンテナンス方法
冷却水は蒸発して減少します。
エンジンルーム内の半透明のタンクにある「FULL/LOW」や「MAX/MIN」の目盛りの間に液面がくるように補充しましょう。
また交換時期よりも前に色が濁ったり劣化のサインを見つけたらエンジンオイルなどが混じっている可能性が考えられます。
早急に点検・交換を行いましょう。
・費用相場
パーツ代 | 1Lあたり500~2,000円ほど |
工賃 | 無料〜1,000円ほど |
購入店舗で補充をお願いすれば、無料でやってくれるところも多いです。
・自分で整備する難易度:【低】
とても簡単な作業です。
注意すべき点として、冷却水は毒性の強い液体なので体に触れないようにしてください。
万が一触れてしまった場合はすぐに水などでキレイに洗い流しましょう。
油脂関係
エンジンなど多くの金属部品は、ギアなどで組み合わさって稼働しています。
金属同士で擦れ合うため摩擦熱や鉄粉などが生じます。
この金属の噛み合わせをスムーズにする、摩擦熱を吸収する、鉄粉を取り除くなどの働きをするのがエンジンオイルなどの油脂類です。
エンジンオイル
エンジン内部の潤滑、清掃、冷却、防錆、密封を目的としています。
時間が経つと劣化して性能が落ちるため、定期的な交換が必須です。
・メンテナンスの時期
メーカーが推奨する交換時期は15,000kmまたは1年ごとです。
しかしエンジンオイルは頻繁に乗らない場合でも時間が経てば性能が低下していきます。
整備士がおすすめしている「5,000kmまたは半年に1回」の頻度で交換するのがよいでしょう。
過走行車はエンジン内部のパーツも消耗している可能性が高いので、長く乗るためにもエンジンオイルはこまめに交換するようにしましょう。
・メンテナンス方法
定期的にレベルゲージを使って適正量のオイルが入っているかチェックしましょう。
過走行車はパッキンなどが劣化してオイル漏れをしていることもあります。
また過走行車に入れるオイルは粘度を高くした方がいいです。
新車時に比べてエンジン内のパーツが消耗して隙間が大きくなっているため、低粘度のサラサラしたオイルでは完全に密封するのが難しいからです。
とはいえ急に粘度を上げるのではなく、例えば5w-30の次は5w-40というように徐々に粘度を上げるようにしましょう。
・費用相場
パーツ代 | 1L1,000円前後〜 |
工賃 | 無料〜2,000円ほど |
・自分で整備する難易度:【低】
工具さえあれば初心者でも可能な整備です。
エンジンオイルの交換方法は「上抜き」と「下抜き」の2種類あります。
上抜きは専用のオイルチェンジャーという機械を使ってエンジンの上からチューブを使ってオイルを抜き取ります。
主にディーラーや整備工場などで使用される方法です。
下抜きはエンジンの下にあるドレンボルトをはずし、車の下からオイルを抜く方法です。
自分で交換するとなるとこちらの方法が主流になります。
上抜きの場合はオイルチェンジャーと新しいエンジンオイルさえあれば簡単に交換できます。
下抜きする場合はドレンボルトを脱着するためのメガネレンチ、トルクレンチやドレンボルトのパッキン、ジャッキ、廃油パックなどが必要になります。
手順は以下の通りです。
- 車の下に潜れるようにジャッキアップなどをする
- エンジンのオイルキャップを開ける
- ドレンボルトの下に廃油パックを置き、ドレンボルトとパッキンを外して古いオイルを抜く
- ドレンボルトをウエスなどで綺麗にし、新しいパッキンと一緒に取り付ける
- 注ぎ口から新しいオイルを注ぎ、レベルゲージのLとHの間に液面がくるようにする
- エンジンをつけてオイルを循環させる、ドレンボルトからオイル漏れがないかチェック
- もう一度レベルゲージをチェックし、オイルを適正な量に調整する
定期的に交換する必要があり、インターネットで安く買えるエンジンオイルも多いので、3,4回ほど自分で交換すれば工具代の元は取れます。
ミッションオイル
トランスミッション内の動力伝達、シフト制御、潤滑、冷却、清掃など多くの役割があります。
・メンテナンスの時期
MT車とAT車で異なります。
MT車は10,000〜15,000kmごとに交換しましょう。
オイル交換2回ごとにミッションオイルも一緒に交換という具合です。
AT車のミッションオイルはATFと呼ばれ、20,000〜30,000kmごとの交換が推奨されています。
しかしAT車の場合、60,000km以上交換したことがない車で初めてATFを交換すると、不具合・故障の原因となる恐れがあります。
過走行車で1度も交換したことがないのであれば、交換しないほうがよいこともあります。
交換するかどうか、プロである整備士などと相談して慎重に決めるようにしましょう。
・メンテナンス方法
ATFは基本的に量が増減することはありません。
パッキンやシールなどが劣化するとオイル漏れを起こすことがあり、定期的にオイル量をチェックする必要があります。
ATFにもレベルゲージがありますが、エンジンオイルのチェック方法と一緒ではありません。
まず20分ほど走行した後、エンジンをかけたままギアをPレンジに入れた状態でチェックします。
一旦ゲージを抜き、オイルを拭き取ってから再度差し込み、引き抜いたときに付いているオイルをチェックします。(熱いので注意)
HOTとCOLDの印がありますが、HOT側の上下ラインにオイルが付いていれば適正量です。
色は通常透明な赤色をしていますが、劣化すると黒ずんできます。
透明度が残っているかチェックしましょう。
ニオイは元々良いニオイではありませんが、焦げ臭いオエッとくるようなニオイがする場合は要注意です。
プロに改めて診断してもらいましょう。
・費用相場
パーツ代 | 1L1,500前後〜 |
工賃 | 2,000〜3,000円ほど |
ディーラーやカー用品店など、基本的にオイル代と工賃をセットで〇〇円という設定です。
・自分で整備する難易度:【中】
ATFの交換は業者に依頼するのがおすすめです。
交換作業もそうですが、交換するかどうかの判断も含めてプロにお任せしたほうがトラブルを回避できます。
MT車のミッションオイルは自分で作業可能です。
オイルの注ぎ口が横を向いているため多少のコツが必要ですが、難しいレベルではありません。
パワステオイル
ハンドル操作を油圧でアシストするためのオイル。
片手で軽くハンドルを回せるのはパワステオイルが機能しているおかげです。
・メンテナンスの時期
走行距離2万kmまたは2年が交換時期といわれています。
ハンドル操作した時に異音がする、動きに引っかかりや違和感を感じたら早めに交換するようにしましょう。
・メンテナンス方法
エンジンルーム内にあるリザーバータンクで確認できます。
タンクにあるMINの目盛りより少ない量であれば補充するようにしましょう。
色が真っ黒になっている(新品は薄い赤色)、焦げたようなニオイがする場合はオイルが劣化しているので、オイル交換する必要があります。
・費用相場
パーツ代 | 1,000円ほど〜 |
工賃 | 3,000〜10,000円ほど |
業者に依頼すると全量交換という方法で2~3Lを使用します。
・自分で整備する難易度
パワステオイルの交換には「全量交換」と「希釈交換」があります。
全量交換は相当な知識と技術がないと難しいです。業者に依頼しましょう。
希釈交換であれば初心者でも比較的簡単に行えます。
しかし安全走行に直結するパーツなので、万が一のことを考えると業者へ依頼したほうが安全です。
ブレーキオイル
ブレーキを正常に作動させるために必要なオイル。
各ブレーキがしっかり効くように、ブレーキペダルを踏み込んだ力をオイルの圧力に変換・増幅させる役割があります。
・メンテナンスの時期
1~2年ごと、または2万kmごとの交換が推奨されています。
とはいえ時期を少し過ぎたからといって、性能が急激に低下することはないです。
車検ごとに交換するような感覚で問題ありません。
・メンテナンス方法
日常的にチェックするのは液量、色、ブレーキの効き具合の3点です。
エンジンルームにある半透明のリザーバータンクにブレーキオイルが入っています。
タンクの横に「MAX/MIN」の目盛りがあり、液面が目盛りの間にあれば大丈夫です。
ただし液面がMINに近いからと補充することは避けてください。
補充するのではなく交換するようにしましょう。
新品のブレーキオイルは透明な薄黄色をしています。
時間が経って劣化が進むと黄色から茶色、黒へと変化していきます。
黒色までいくとかなり劣化しているので、早急に交換するようにしましょう。
ブレーキの効きが弱くなった、ペダルを踏んでもスカスカとした感覚がある場合はオイルの中にエアが噛んでいる可能性があります。
安全走行に支障をきたす可能性があるので、すぐにプロに見てもらうようにしてください。
・費用相場
パーツ代 | 1,000〜2,000円ほど |
工賃 | 3,000〜8,000円ほど |
・自分で整備する難易度:【高】
知識と経験がなければ難しい作業です。
安全上重要なブレーキに関わる部分である以上、プロである業者に依頼することをおすすめします。
デフオイル
デフオイルはデファレンシャルギアをスムーズに動作させるためのオイル。
デファレンシャルギアとは車がカーブを曲がる際の内輪と外輪の回転差を調整するためのパーツです。
・メンテナンスの時期
5万kmで交換時期となります。
デフオイルは時間が経つと劣化していきます。
劣化したまま走っていると、燃費が悪くなったり走行中に異音がするなどの症状がでてきます。
・メンテナンス方法
走行距離が5万kmに達したとき、車の異変に気付いたときに交換します。
異変とはハンドルが振動する、ハンドルを切っても曲がりづらい、ディファレンシャルギアから異音がするなどです。
・費用相場
パーツ代 | 1,000~10,000円ほど |
工賃 | 2,000円前後 |
・自分で整備する難易度:【中】
難しい作業ではありません。
しかしジャッキアップが必要だったり、オイルが硬くて注入しずらいなど経験者でなければ勝手がわからないことも多いです。
工賃も安いので、無理をせず業者に依頼するのがよいでしょう。
足回り関係(シャーシ)
足回りは車が走行するためには必要不可欠なパーツばかりです。
車の中でも特に消耗しやすく、天候などによる劣化も受けやすいため、定期的な点検・交換が必要です。
タイヤ
ゴム製品のため経年劣化します。
長年ついているタイヤはひび割れや硬化していて、バーストやブレーキ性能が低下している危険性があります。
・メンテナンスの時期
タイヤの交換時期はスリップサインを見て判断しましょう。
スリップサインの延長上の溝が残っていなければ交換が必要です。
また溝が残っていても使用開始から5年経っているタイヤは、ゴムの性能が低下しているので交換したほうがよいでしょう。
・メンテナンス方法
タイヤをキレイに洗うのがおすすめです。
タイヤのゴムは汚れていると劣化してしまいます。
しかし洗いすぎると逆にタイヤへ悪影響となってしまいます。
タイヤの汚れが目立ってきたなと思ったら洗うなど、適度なタイミングでキレイにするようにしましょう。
・費用相場
パーツ代 | 1本5,000円~ 車種やグレードにより価格差が激しい |
工賃 | 1本2,000円前後 |
・自分で整備する難易度:【低】
新しいタイヤがホイール付きであれば、自分で交換するのは簡単です。
しかしホイールが付いていなくて、タイヤの組み換えが必要な場合は業者に依頼するのが効率的です。
ブレーキパッド
ブレーキをかけるときにブレーキローターを挟み込むパッド。
ブレーキローターを挟んで生じる摩擦が車のブレーキの制動力となります。
ブレーキパッドも消耗品のため、定期的に交換しなければいけません。
・メンテナンスの時期
目視で確認し、パッドの残量が3mm以下になっていたら交換時期です。
またパッド残量が1mmほどになってくると「キーキー」と甲高い音がブレーキをかけているときになったりします。
早急に交換しましょう。
・メンテナンス方法
交換時期になったら交換するだけで問題ありません。
・費用相場
パーツ代 | 左右で6,000円~ |
工賃 | 3,000~6,000円ほど |
・自分で整備する難易度:【高】
専用工具が必要、かつ安全上重要なブレーキに関するパーツなので、業者への依頼をおすすめします。
サスペンション
タイヤとボディを繋ぐバネの役割をするパーツ。
地面からの衝撃を吸収する働きがあり、故障すると下からの突き上げが強くなる、ふわふわするなど乗り心地が悪くなります。
・メンテナンスの時期
5万km、または10年を目安に交換しましょう。
・メンテナンス方法
交換、もしくはオーバーホールをすることになります。
正直素人ができる作業ではないので、整備士と相談して新品と交換するかオーバーホールするかを決めましょう。
・費用相場
パーツ代 | 4本30,000円~ 高価なものは30万円以上するものも |
工賃 | 30,000~40,000円ほど |
・自分で整備する難易度:【高】
知識と技術がなければ難しい作業です。
無理をせずに業者に依頼しましょう。
ドライブトレイン(駆動系)
ドライブトレインとはエンジンの動力をタイヤへ伝えるまでの複数の部品の集合体のことで、普段はあまり見ることのない部分です。
しかしドライブトレインの中でもタイヤのすぐ裏にあるため見やすく、またゴム製品のため劣化しやすいドライブシャフトブーツは定期的に点検しておくことをおすすめします。
ドライブシャフトブーツ
ドライブシャフトの両端を水やホコリ、砂などから守るためのゴム製のキャップ。
金属のジョイント部をスムーズに稼働させるためにブーツの中にはグリスが充填してあります。
このグリスが漏れないようにする役割もあります。
・メンテナンスの時期
5万km、または5年で交換が推奨されています。
ゴム製品のため劣化すると破れてしまいます。
破れると水やホコリ、砂などがジョイント部に入り込んでしまい、ドライブトレインが故障、高額な修理代を払う羽目になりかねません。
また中のグリスが漏れることでジョイント部がスムーズに稼働できなくなる恐れもあります。
ブーツが破れていたらすぐに交換するようにしましょう。
・メンテナンス方法
定期的に目視で点検し、破れていたり深いひび割れが入っていたら交換するようにしましょう。
タイヤを左右どちらかにいっぱいに切ればドライブシャフトブーツを目視で確認できます。
・費用相場
パーツ代 | 5,000円~10,000円ほど |
工賃 | 1ヶ所10,000円ほど~ |
・自分で整備する難易度:【中】
知識があれば自分で行える作業ですが、安全に大きく関わるパーツなのでプロにお願いするのが無難です。
外装・内装設備
過走行車となると外装や内装にも劣化しているのが目立つようになります。
気になるところを全てリフレッシュしているとかなりの高額になりかねません。
なのでここでは最低限これだけは交換しておきたいというものをピックアップして紹介します。
ヘッドライト
経年劣化したヘッドライトはレンズが傷や汚れで曇ってしまい、ライトを付けても十分に夜道を照らせないことがあります。
・メンテナンスの時期
レンズが傷や汚れで曇っている、黄ばんでいる、夜ヘッドライトを付けてもあまり明るくないと感じたら、レンズの清掃や交換、明るいバルブへ交換などを検討しましょう。
・メンテナンス方法
耐水ペーパーやコンパウンドを使ってレンズを磨くのが一般的です。
ヘッドライト専用のクリーナーを使って磨くのもおすすめです。
・費用相場
パーツ代 | 専用クリーナー 1,000円~ |
工賃 | 1,000~4,000円ほど |
・自分で整備する難易度:【低】
初心者でも簡単に行えます。
ここでは専用クリーナーを使った方法を紹介します。
まずカーシャンプーなどで洗車してから水気を拭き取ります。
マイクロファイバークロスにクリーナーを付け、レンズに押し当てながら少しずつ磨いていきます。
このときボディにクリーナーがつかないように注意してください。
全体を磨き終えたら、きれいなクロスで拭き上げて終了です。
エアコンフィルター
車のエアコンには外からの虫やゴミ、排気ガスを取り除くためのフィルターが備え付けられています。
使っていると汚れてくるので交換が必要です。
また花粉をキャッチするエアコンフィルターも販売されていて、花粉症の人は試してみる価値ありです。
・メンテナンスの時期
走行距離15,000km、もしくはエアコンのニオイが気になった時に交換しましょう。
排気ガスの多い都市部や花粉が多い地域ではフィルターが汚れるのが早いため、10,000kmくらいで交換してもよいでしょう。
・メンテナンス方法
基本的には交換時期まで何もする必要はありません。
・費用相場
パーツ代 | 1,000~2,500円ほど |
工賃 | 3,000~7,000円ほど |
・自分で整備する難易度:【低】
車種によりフィルターの位置が多少違いますが、グローブボックス裏にフィルターがある車であればとても簡単に交換できます。
車の取扱説明書にも交換方法が書いてあるので、自分の車のフィルターがどこに付いているかわからない方は確認してみてください。
エアコン洗浄
エアコンの中にはエバポレーターという空気を冷やす装置があります。
この装置にカビが発生することでエアコンから出る風が臭くなってしまいます。
・メンテナンスの時期
1年に1回のペースで洗浄するのがおすすめです。
とくに湿気のある梅雨前などに行っておくのが効果的でしょう。
・メンテナンス方法
専用の洗浄剤を使ってエアコン内部を洗浄するのが一般的です。
・費用相場
パーツ代 | 2,000~3,000円ほど |
工賃 | 4,000~6,000円ほど |
・自分で整備する難易度:【低】
初心者でも簡単に行うことができます。
必要なものはエバポレーター洗浄剤だけです。
まずはエアコンフィルターを取り外します。
そしてエバポレーターに洗浄剤を全量噴射します。
噴射後、エアコンを5~10分送風運転し、エアコンフィルターを取り付けて完了です。
フロントガラスまわり
最後にフロントガラスまわりです。
消耗品のワイパー関係をご紹介します。
ワイパーゴムとワイパーブレード
ワイパーゴムはゴム製なので、時間が経つとひび割れしたり切れてしまいます。
劣化したワイパーを使うとキレイに汚れを拭き取ることができず、さらにはフロントガラスに傷がつくこともあります。
・メンテナンスの時期
ワイパーゴムは半年~1年、ワイパーブレードは1~2年を目安に交換しましょう。
・メンテナンス方法
ワイパーをなるべく長持ちさせるために、乾いたままで使用するのは避けましょう。
フロントガラスに汚れやホコリがついたまま動かすと、ワイパーゴムが傷つくだけでなく、フロントガラスにまで傷がつく恐れがあります。
ウォッシャー液をだしてから動かすようにしましょう。
またワイパーについたゴミもこまめに掃除するとよいでしょう。
・費用相場
パーツ代 | 1,000~2,000円ほど |
工賃 | 2,000~3,000円ほど |
・自分で整備する難易度:【低】
ワイパーゴムもワイパーブレードもどちらも簡単に交換できます。
車種によりワイパーの種類に違いがありますが、基本的にはワイパーゴムは古いものと新品を差し替えるだけ、ブレードも取り外し方にコツがありますが簡単に取り替えることができます。
過走行車を乗り続けるにはリスクがある
過走行車に乗り続ける以上、さまざまなパーツが経年劣化によって消耗してくるので、次々とパーツを交換していかなければいけない可能性があります。
またいくら消耗品をこまめに交換していても、エンジンなどの重要な部品が故障してしまうときは必ずやってきます。
過走行車はあまり距離を走っていない車に比べて、故障してしまうリスクが高いということはしっかりと認識しておきましょう。
過走行車を乗りつぶしたら廃車買取に出す
過走行車を乗りつぶしていざディーラー下取りや中古車買取業者へ売却しようとしても、基本的には値段がつかないことが多いです。
エンジンなどの重要部品に不具合などがある場合は廃車費用を請求される可能性もあります。
そんな時は、過走行・低年式・不動車を専門に買取している廃車買取業者に依頼するのがおすすめです。
廃車買取業者が、これらの車を買い取れる理由はディーラーや中古車買取業者にはない海外へ輸出する販路を持ってるからです。
また、もし車として使えない場合でもスクラップにして鉄やアルミなどを資源として再利用することができます。
そのため、過走行、低年式、不動車でもかならず0円以上の買取ができるのです。
当サイトハイシャルも廃車買取業者の1つ。
累計相談件数25万件を超える実績があり、長年乗った愛車を手放すお手伝いをします。
もちろん、車の持ち主が負担する廃車手続きの代行費用なども全て無料です。
過走行車の売却を検討する際にはぜひ一度、気軽に問い合わせしてみてください。 0120-610-262