人間の心臓部分にあたる、車のエンジン。
エンジンが故障した状態は非常に危険なため、早急に対処しなければなりません。
エンジンの焼きつきやオーバーヒートした場合、エンジンの交換やオーバーホールが必要になります。
しかしこうした処理を行う以上、高額な費用がかかるため、
・修理費用を安くする方法はないかな?
・車を買い替えるべきか?
と迷っている方も多いでしょう。
そこで当記事では、エンジンの交換を安くする裏ワザや車を買い替える判断基準をお伝えします。
当記事を読むことで、エンジン交換か買い替えをすべき判断がわかります。
エンジンの交換に関して悩んでいる方は、ぜひお読みください。
なお、エンジンが壊れた車を直さず売却することに決めた方は、廃車買取業者を利用するのがおすすめです。
当サイト「廃車買取のハイシャル」も、廃車買取業者のひとつ。
中古車買取業者などでは値段のつけられないエンジン故障車であっても、高価買取を行える可能性があります。ぜひ一度お問い合わせください。
エンジンの交換費用の相場は25万円~120万円
エンジンの交換にかかる費用の相場は、車の種類によっても異なりますが、25万円〜120万円です。
エンジンの種類 | 費用相場(本体の費用+工賃) |
普通車のエンジン | 35万〜50万円程度 |
軽自動車のエンジン | 25万〜40万円程度 |
輸入車のエンジン | 100万〜120万円程度 |
上記からもお分かりいただける通り、エンジンの交換には莫大な費用がかかります。
費用が高い理由は、主に2つ。
1つ目は、エンジンそのものの値段が高いため。
エンジン本体は、20万〜100万円と非常に高価な代物です。
車の心臓部であるエンジンは、1万を超えるパーツでできた精密機器。
開発するのにも量産するのにも多くの技術や費用がかかっているため、どうしても高価なものとなってしまうのです。
2つ目の理由は、工賃も高額であるためです。
エンジンを載せ替える場合、エンジンに接続された配線やエンジン周りの部品を取り外さねばなりません。
こうした作業を手でひとつひとつ行っていくため、どんなに慣れた技術者であっても必然的に多くの時間がかかります。
さらに車の心臓部に触れることになるため、高度なテクニックも必要となるもの。
高い技術力を持った一部の人が長い時間をかけて行う作業であるからこそ、そこにかかる工賃もほかのパーツより高くなってしまうのです。
エンジンの交換費用を安くする裏ワザ
上記では、エンジンの交換にかかる費用の目安と高くなる理由について解説しました。
その精密さと交換の大変さから、どうしても多額の費用が発生してしまうエンジン。
とはいえ、やはり多くの方は「できる限り交換費用を安くしたい」と考えているはずです。
そこで以下からは、エンジンの交換費用を安くする裏ワザについて解説します。
費用を安くしたい方は、以下のポイントを押さえておきましょう。
・ディーラーではなく整備工場に依頼する
・リビルト部品を使う
・メーカーの新車保証を使う
それぞれの詳細については、以下で解説していきます。
ディーラーではなく整備工場に依頼する
修理を依頼する先は、ディーラーではなく整備工場にしましょう。
というのも、整備工場で依頼するとディーラーよりも安くなりやすい傾向にあるためです。
整備工場の方が安くなりやすい理由は主に2つ。
1つ目は、整備工場の方がレバレートが安くなりやすいためです。
レバレートとは、1時間あたりの工賃のこと。ディーラーや整備工場がそれぞれで決定しています。
国内メーカーのディーラーにおけるレバレートは、7,000〜10,000円ほど。
外車のディーラーであればさらに高く、10,000〜15,000円程度に設定している場合もあります。
一方で整備工場の場合、レバレッジは5,000〜6,000円程度に設定されています。
ディーラーよりも整備工場の方がレバレートが安くなりやすいため、全体的な費用も抑えられるのです。
2つ目は、整備工場の方が部品が安いためです。
整備工場の場合、修理に中古のパーツを使用することができるため、費用を抑えやすい傾向に。
対してディーラーに依頼した場合、修理には新品の部品が使用されます。
新品は中古よりも高いため、全体的な費用も高まってしまうのです。
上記のような理由からディーラーは高くなりやすい傾向にあるため、費用を抑えたいのであれば整備工場に依頼するようにしましょう。
リビルト部品を使う
2つ目に、リビルト部品を使うというのも手です。
リビルト部品とは、廃車となった車から取り出して再利用されるパーツのこと。
再利用する際には、使用可能かどうかの点検をしっかりと行い、中のパーツは必要に応じて交換されます。
さらに安全性に問題がないか厳重に検査を行った上で販売されるため、クオリティについては新品と大差ありません。
新品とほとんど質が変わらないにも関わらず新品よりも安いため、費用を抑えたいのであれば使わない手はないでしょう。
エンジンの場合、リビルト部品は新品の半額程度の値段で購入可能です。
メーカーの新車保証を使う
3つ目は、メーカーの新車保証を利用するというものです。
新車保証とは、車の部品を保証してくれるシステムのこと。
新車保証を利用することで、故障したエンジンを無料で修理してもらえる可能性があります。
新車保証は、最近購入した車でなければ利用できません。
具体的には、新車から3年以内、もしくは走行距離が6万km以内であれば新車保証を利用できる可能性があります。
通常であれば数十万円することもあるエンジンの交換が無料で行えるというのは、かなり大きなメリットですよね。
自分の車が新車保証の対象となっていないか、ぜひ一度確認してみましょう。
なお、点検や整備を十分に実施していなかったり、適切でない車の使い方をしていたりした場合は保証してもらえないケースもあります。
現在エンジンが壊れていない方は、いざという時のためにしっかりと点検・整備を受けておきましょう。
エンジンの故障でも自動車保険(車両保険)を使える場合も
自動車保険に加入している場合、エンジンの交換に保険を使用できる可能性があります。
ただし、どのような状況であっても保険を使えるわけではありません。
車両保険は本来、衝突や接触、盗難といった損害を保証するもの。
したがって、修理に使うのは基本的に困難なのです。
なお以下2つのいずれかに当てはまる場合は、自動車保険を使用できる可能性が高まります。
・自然災害が原因の場合
・自動車保険の特約を付けている場合
自動車保険を使用する場合は、等級が下がることを忘れないようにしましょう。
保険を使用すると、1等級または3等級下がります。
等級が下がると保険料の割引率が下がったり割増率が上がったりし、保険料が上昇してしまう結果に。
出費を抑えるために使われる自動車保険ですが、利用することでこれから支払っていく保険料が高くなるという点については覚悟しておかねばなりません。
使用の際は修理費用と等級を天秤にかけて、「使うのと使わないのでは長い目で見てどちらがお得か」をしっかりと考える必要があるでしょう。
以下からは、自動車保険が適用できる可能性のあるケースについて詳しく解説していきます。
地震や台風など自然災害が原因の場合
1つ目は、自然災害が原因のケースです。
車両保険の補償対象の中には、自然災害による事故が含まれています。
したがって自然災害が原因でエンジンが壊れたという場合は、保険が利用可能となるのです。
具体的な自然災害の例としては、台風や火災などが挙げられます。
そのほか、洪水で車が水に沈み、エンジンが故障した場合もこちらに該当するでしょう。
また、車が落雷を受けてエンジンが壊れてしまった場合も使用可能です。
なお、地震については例外に近い扱いとなるためお気をつけください。
地震は1回起こると大きな損害が発生することも多いので、保険料を適切に割り出すことが難しい災害とされています。
そのため、車両保険では補償されないケースもあるのです。
一部の保険会社では、地震が原因で損害を被った際に一時金がもらえる特約が用意されています。
保険適用になるか自分の契約を確認してみましょう。
自動車保険の特約を付けている場合
2つ目は、自動車保険の特約をつけているケースです。
特約とは、基本的な保証にプラスして契約するオプションの保証のこと。
特約をつけておけば、基本的な保証ではカバーしきれない部分についても補償してもらえます。
ごく一部とはなるものの、特約の中には、故障した車の修理をカバーできるものも存在します。
例としては、損保ジャパンの故障運搬時⾞両損害特約が挙げられるでしょう。
エンジンの故障に対処できる特約を付けておけば、保険を適用できるようになります。
修理に対応可能な特約があるかどうかは、会社によっても異なります。
利用したい場合は、自身の加入している保険会社に確認してみましょう。
オーバーホールという選択肢もある
エンジンブローになってしまった場合は、オーバーホールを行うという選択肢もあります。
エンジンブローとは、エンジンが致命的なダメージを負って故障してしまった状態のこと。
オーバーヒートやエンジンの焼き付きといったことが原因で発生します。
そしてオーバーホールとは、新品に近い状態になるようリフレッシュする作業のこと。
部品をパーツ単位まで分解し、清掃して細かなパーツを交換し、また組み立てるという形で行います。
オーバーホールを行うべきタイミングの例としては、以下のようなものが挙げられます。
・エンジンの寿命目安とされる30万〜50万kmを超えた
・エンジンオイルの減りが早くなった
・エンジンからオイルが漏れている
・急加速ができなくなった
・上り坂で加速しにくくなった
・マフラーから白い煙が出る
発生する費用は、0万〜100万円程度。車の種類による違いは、以下の通りです。
車の種類 | 費用相場 |
普通車 | 50万円程度 |
軽自動車 | 10万円程度 |
輸入車 | 100万円程度 |
工程の多さからも分かる通り、オーバーホールは高度なテクニックと時間、手間がかかる作業。
したがって、工賃は高くなりやすい傾向にあります。
しかし前半で紹介したエンジンの交換費用と比べると、費用は抑えめになっています。
「エンジンの交換は高すぎる」と感じた場合は、オーバーホールするのもひとつの手でしょう。
安い中古車に手を出すのはリスクもある
ここまで、エンジンが壊れた際の交換やオーバーホールにかかる費用について解説してきました。
エンジンの交換にかかる費用を聞いて、「中古車であればエンジンの交換費用より安く乗り換えできる場合もあるし、乗り換えた方が良いのではないか」と感じた方もいるでしょう。
交換に100万円を超えるなどの場合は、その判断は正しいと言えます。
しかし、エンジン交換が30~50万円くらいの場合はその判断は必ずしも正しい選択とは言えません。
というのも、エンジンの交換費用よりも安く買えるような30万円くらいの中古車は、経年劣化しており、購入してからすぐに故障する可能性があるからです。
たとえば、オルタネーターがダメになった、セルモーターが動かなくなった、タイヤがパンクして交換が必要になったなどで修理費用が重なることもあります。
安い中古車を買い替えるよりも自分の車のエンジンを交換した方が、長い目で見ると節約になるケースもあります。
新車に乗り換える場合、以上のような心配をする必要はありません。
しかし安い中古車を買うのであれば、こういったリスクも頭に入れておくのが良いでしょう。
車を買い替える基準はこちらの車の買い替え時期のおすすめは?平均は7年以上!13年目は増税されるので注意!を参考にしてみてください。
エンジン故障車を売るなら廃車買取業者がおすすめ
この記事では、エンジンを交換する際にかかる費用などについて解説してきました。
エンジンは精密機器である上、交換には高度なテクニックが必要となります。
そのため、交換にかかる工賃やエンジン自体の費用は決して安くありません。
交換費用を払うのが惜しいと感じた場合は、車を売却してしまうのもひとつの手です。
車を売る場所としては、ディーラーや中古車買取業者などさまざまな選択肢があります。
しかしエンジンが故障した車を売るのであれば、廃車買取業者が圧倒的におすすめです。
というのも、エンジンが壊れた車の場合、ディーラーや中古車買取業者では値段がつけられないケースもあるためです。
ディーラーや中古車買取業者は、売られた車を中古車として再販売するケースがほとんど。
エンジンが壊れた車はそのまま再販売することができないため、価値が低いと判断されてしまいます。
一方で廃車買取業者は、売却された車を車として再販売するのではなく、中のパーツを取り出して再販したり、スクラップにして資源化したりすることで利益を生み出します。
パーツを取り出したりスクラップにしたりする場合、エンジンが壊れていることは大きな問題になりません。
そのため、エンジンが故障していても問題なく買い取れるのです。
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