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「雹害を受けた車の修理代っていくらになるの?」
「屋根全体に凹みがあるけど、デントリペアで直せる?」
「雹害って保険適用される?」
上記のようなお悩みをお持ちではありませんか?
車が雹(ひょう)やあられによって被害を受けると、場合によっては車のあちこちに大きな凹みができてしまいます。そのため、修理にかかる費用が心配になりますよね。
雹によって被害を受けた車のおおまかな修理費用やかかる期間は、以下の通りです。
修理方法 | 値段 | 作業日数 |
デントリペア | 約1~10万円以上 | 1〜5日程度 |
板金塗装修理 | 約3〜10万円以上 | 2〜3週間 |
パーツまるごと交換 | 約2~10万以上 | 2〜3週間 |
当記事では
- 雹害にあった車の修理費用
- 修理する手段
- デントリペアの概要
などについて解説。被害状況によっておすすめの修理方法等も紹介していきます。
当記事を読むことで、修理費用の目安が分かり、修理するか車を買い替えるかの判断ができるでしょう。
雹(ひょう)害車の修理費用は高額になりやすい…
車が雹を受けた際の修理費用は、一般的に高くなる傾向にあります。
というのも、雹被害はダメージの度合いが大きくなりやすいためです。
カーポートなどの設備がなければ、多くの場合車全体にダメージを受けます。
そうなると修理箇所が車全体に及ぶため、どんな修理方法を選んだとしても、費用は高額になります。
たとえば、あられによる小さな傷の被害でも修理には3〜5万円と高額な費用がかかってしまうケースがほとんどです。
ドアやバンパー、ボンネットなど、パーツ別のへこみの修理費用については、次の記事を参考にしてください。
雹(ひょう)・あられの被害に遭った車の3つの修理方法
ここからは、雹被害にあった車の3つの修理方法を作業日数・値段とともにご紹介します。
また被害にあった人が多くなる場合、修理が重なるため、実際の作業日数以上の待ち時間が発生する可能性があります。
種類 | 特徴 |
デントリペア | 専用の器具で、へこんだ部分を直接押し出したり引っ張ったりして、修復する方法。元の塗装を活かした修理が可能。
費用に相場は一つのへこみにつき約1万円。 |
板金塗装修理 | へこんだ部分をハンマーでたたいたり、パテで埋めたりして整形してから塗装を施す修理方法。広範囲を一気に修理することが可能。費用の相場は約3〜10万円以上 |
パーツまるごと交換 | ドアやバンパー、ボンネットなど、取り外すことが可能なパーツを交換する、という方法。修理費用の相場は約2~10万以上。 |
以下からは、それぞれの概要やメリット・デメリットについて解説します。
被害が軽度な場合はデントリペア
デントリペアとは、塗装やパーツ交換などを実施せず、車のへこんだ部分だけを押し出したり引っ張ったりして修理する方法のことです。
デントリペアでかかる費用と期間は、以下の通りです。
かかる費用:1万〜10万円以上(内訳:作業工賃)
かかる期間:1~5日
メリット:車の価値が下がらない、被害状況によっては安価かつ短時間で済む
デメリット:被害箇所が多いと高額になってしまう、実施する職人の腕に左右される
こんな車にオススメ:ダメージ箇所が10か所より少ない、修理にいくらかかってもいいから価値を落とさずに乗り続けたい
デントリペアなら、元々の塗装を損なうことなく修理が行えます。
塗装にかかる時間もカットできるため、実際の修理にかかる時間は短くなりやすい傾向にあります。へこみの数が少なければ半日以内に修理が終わるケースもあるでしょう。
デントリペアのデメリットとしては、被害範囲が広い雹害車両の修理に不向きであるという点があげられます。
デントリペアによる修理は一か所の修理につき~円、という金額設定にされていることが多いため、被害が車全体に及びがちな雹害車は、必然的に修理にかかる費用が上がってしまうでしょう。
雹害被害に遭ってしまった車の場合は板金塗装と同じ10万前後、またはそれ以上の価格になってしまうケースがほとんどです。
実際、板金塗装による修理にかかる費用の見積もり額=価格の上限としているデントリペアの業者も多く見られます。
また、凹み一つ一つに対して手作業で修理を行っていくため、へこみの数が多かったり、工場が混みあっていたりすると修理に時間がかかることがあるため注意しましょう。
そしてもう一つのデメリットとして、仕上がりが依頼する業者の技術力に左右されてしまうという点も挙げられます。
デントリペアは凹んだ箇所に少しずつ力をかけ、元の形に直していくという修理方法であるため、どうしても作業を行う職人の腕に仕上がりが左右されてしまいます。
さらに内装を取り外して作業を実施する屋根や、電装系が内蔵されたドアなどについては、大きな手間がかかるため作業が長引いてしまったり、断られてしまったりという可能性があるため注意が必要です。
ダメージの箇所が多い&酷いときは板金塗装修理
板金塗装とは、車のへこんだ部分を埋めて上から塗装を実施したり、パーツそのものを加工して元の状態に戻したりする修理のことです。
板金塗装修理でかかる費用と期間は、以下の通りです。
かかる費用:3万〜10万円以上(内訳:作業工賃、塗料・材料代)
かかる期間:2〜3週間
メリット:修復できる箇所が幅広い、広範囲の傷・凹み・歪みの修理が可能
デメリット:実施する職人の腕に左右される、車の価値が大きく下がるリスクがある
こんな車にオススメ:ダメージ箇所が10か所より多い
板金修理であれば、フレームが変形するような大きなダメージを受けていても綺麗に修復することが可能である点です。
凹みや傷をハンマーで叩いたり、パテで埋めたりして整形した後に、塗装するという方法である板金塗装は、仕上がりが綺麗になりやすくクオリティが保証されやすい傾向にあります。
雹によるダメージがパーツ全体に及んでいる場合、全体を一度に修理できる板金塗装は非常に相性が良いと言えます。
しかし、デメリットとして、車の価値が大きく下がるリスクがあるという点が挙げられるでしょう。
雹によるダメージが著しく大きい場合、ルーフの交換・フレーム自体の修理といったことを実施する必要があります。こうした車の骨格部分の修理を行うと、その車は「修復歴あり」の事故車という扱いになり、価値が下がってしまいます。
修復歴のある車は安全が担保できないため、メーカーによる保証も打ち切られてしまいます。売却時の価値も下がってしまいますので、板金による修理を行う場合は、将来的なことも視野に入れて検討しましょう。
さらにもう一つのデメリットとしては、実施する職人の技量によって仕上がりに差が出てしまうという懸念点があげられます。
デントリペアと同じく、板金塗装に関しても高い技術力が必要とされる修理方法であるため、依頼する業者選びが大切になってくるでしょう。
極端に安い業者を選ばず、平均的な値段の板金屋に頼むことで、納得のいかない施工を受ける可能性を減らせます。
また、費用は高くなっても完璧なクオリティを保証してほしい、という方は正規ディーラーを通して板金屋に依頼をするのがオススメです。
骨格部分以外ならパーツまるごと交換という方法も
修理したい箇所が車の骨格部分以外なのであればパーツを丸ごと交換する、という修理方法があります。
パーツ交換でかかる費用と期間は、以下の通りです。
かかる費用:2万~10万円以上(内訳:パーツ代、作業工賃、塗装代)
かかる期間:2〜3週間
メリット:修理金額を抑えることができる
デメリット:交換では対応できない箇所もある
こんな車にオススメ:修理をしたい箇所が骨格部分ではない、ダメージ箇所がドアやボンネットなどボルトで外すことができるパーツである
パーツ交換をするメリットは、被害が広範囲だった場合でも修理金額を抑えることができるという点にあります。
板金塗装、デントリペアによる修理は一か所の修理につき~円、という修理金額になるため値段が上がりやすいですが、パーツ交換であれば「一つのパーツを交換する」という形になるため、修理金額を抑えることができるでしょう。
さらに、「解体屋やネットを通して同じ色を持つ中古車のパーツを購入し、整備工場に持ち込んで交換してもらう」という方法で、さらに安く済ませられる可能性があります。
同じ色のパーツを購入すれば、自身の車に合わせてそのパーツを塗装する必要がありません。塗装にかかる費用が削減され、パーツ代と交換費用のみで済むため安く済ませられるのです。
ただし、同色のパーツを持って行ったとしても、「日焼けしたことで色が変わっていた」といった理由で色が合わず、塗装をし直してもらわねばならなくなるケースもあります。
この場合は、塗装費用がかかってしまうため注意しましょう。不安な場合は、プロに一度相談してみることをお勧めします。
また、知っておきたいデメリットとして「交換では対応できない箇所もある」という点が挙げられるでしょう。
骨格部分(フレーム部分)や、骨格部からボルトで外れない部分のような、車を支える重要な箇所にダメージを負うと、パーツ交換では対応できません。
雹害による被害の多くはルーフパネル(屋根)に集中するでしょう。ルーフパネルは車の骨格部分に当たるため交換はできないため注意しましょう。
ドアやボンネットなど、交換可能なパーツの場合におすすめの修理方法です。
軽度な傷ならDIYによる修理も可能
また、軽度の傷であれば、DIYで済ませられる可能性もあります。
DIYで直せるかどうかの目安は、以下の通り。
- 水をかけると見えなくなる傷
- 指先で触れても引っかからないくらい浅い傷
上記のような傷であれば、パテ、コンパウンド、タッチペンといったDIYアイテムで直せる見込みがあります。
〇パテ…傷を埋め目立たなくする。埋めた後に塗装の必要あり。
値段:1500~3000円前後
作業時間:半日~1日程度
〇コンパウンド…傷を研磨し目立たなくする。傷の深さによっては時間がかかる。
値段:1000~3000円前後
作業時間:半日~1日程度
〇タッチペン…傷部分を塗料でカバーする。「型式表示プレート」に記載されたボディカラーを確認してから使用する。(乗用車の場合はエンジンルームまたはドア当たり部に記載)
値段:500~1000円前後
作業時間:数十分~半日程度
ただしDIYを一度でも行った場合、後ほど修繕修理をプロに依頼したときに断られるリスクもありますので注意が必要です。
自分で綺麗に仕上げる自信がない方や、修理の確実性を求める方は、小さな傷でもプロに依頼した方が無難だと言えます。
雹(ひょう)・あられによるダメージは車両保険が適用される
上記では、車が雹などの被害にあった際の主な修理手段について解説してきました。
修理を行う際は、「飛来中の他物との衝突による損害」として車両保険が適用できるという点についても知っておきましょう。
車両保険には、一般型、エコノミー型の二種類が存在します。
エコノミー型は一般型に比べて補償範囲が狭いですが、雹による被害の場合、ほぼすべての保険会社で一般型とエコノミー型どちらでも保険適用されます。
自分の入っている保険の適用範囲を確認したい場合は、保険証券を確認するか、ご自身の入っている保険会社に一度問い合わせをしてみることをおすすめいたします。
保険金だけ受け取るという選択もできる
雹害によって車両保険をもらったとしても、それを修理に当てなければならないという決まりはありません。
そのため、保険金だけを受け取って修理をしないというのも選択肢のひとつです。
受け取った保険金で新しい車を購入するのはもちろん、車とは全く関係のない用途で使用しても問題ありません。
修理したいという気持ちが少ない方は、そのまま受け取ることも検討してみましょう。
以下の記事では、修理をせずに保険金を現金で受け取る方法について詳しく解説しています。
保険を使うときは等級が下がることも考慮する
雹やあられは落下物に当たるため、保険を使うと事故有係数適用期間が1年加算され、翌年1等級ダウンすることになります。
例として、現在6等級で3万円の保険料を支払っているのであれば、翌年は保険料が3万4,000円に。
一方で保険を使用しなければ、等級がアップするため、翌年は2万5,000円になります。
ソニー損保のシミュレーションを使用すると等級ダウンによる保険料の増減のおおよその目安を確かめることができます。
あくまで一例ですので、詳しくはご自身が契約している保険会社に確認してみるとよいでしょう。
車両保険の使用を検討している方は、以下の記事もご参照ください。
実は…凹みを直さずに乗り続ける人も少なくない
「雹によってへこみができたら、修理しなければならない」と感じる方がほとんどでしょう。しかし実のところ、へこみを直さずに乗り続けている人も多くいます。
特に車高が高い車の場合、屋根は見えないケースも多いので、「凹んでいても気にならないからそのまま乗り続ける」という人が多いのです。
ただし、直さずに乗り続けられるかはダメージの度合いによっても異なります。
以下のように周囲に危害が及びそうな状態にある場合は、車検に通らないため修理が必要です。
- ドアが歪んでいて窓が閉まらない
- バンパーが外れそうになっている
- ミラーが破損している
一方で見た目はボコボコになっていても、機能面で問題がなければ車検は通ります。
車検を通すためには、ライトがしっかりと点灯したり鍵がかかったりと、車としての機能に問題がないことが大前提です。
修理せず乗り続けて問題がないかについては、素人の方にとって判断しにくいポイント。
確実な安全性をもって乗り続けるためにも、必ず整備士に相談するようにしましょう。
車を手放すという選択肢も
雹害にあった車は、多くの場合高額な修理費用がかかります。かかる費用のことを考えると、思い切って新車や中古車に乗り換える方がお得になることも。車を買い換える場合、現在の車を手放すことになります。雹害によるダメージが大きい場合は、思い切って廃車にするのがおすすめです。
廃車にすれば、払い過ぎた重量税や自動車税が返ってくる可能性があります。
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