「ローンは完済したけど、名義がローン会社のままになっている」
「ローンの残債があるけど、事故で廃車になってしまった」
「ローンが返せないけど、廃車したい。どうすれば…」
上記のような場合、廃車にできるのかなと思っていませんか?
結論、ローン会社名義の車は所有権を解除することで廃車できます。
車がローン会社名義になっているのは、
車は使用してもいいけど、ローン完済まではローン会社の所有物である
ということを表しています。
これは購入者がローンを返済できなくなった時に備えて、ローン会社が車を担保としているからです。
もし何らかの理由で廃車したくても、ローン会社名義であれば勝手に廃車の手続きはできません。
今回は、ローン会社名義の車を廃車したい方に向けて、
- 所有権解除の流れ
- 廃車する際の必要書類
- 所有権解除ができなかった時の対処法
について解説します。
なお、車のローンを完済した車を廃車・処分をしたい方は【ハイシャル】へとご相談ください。
所有権がローン会社の車の廃車に必要な書類や手続きを専門スタッフが廃車の手順を分かりやすくお伝えします。
ローンを完済済なら所有権解除をすると廃車できる
ローンを完済している方は、ローン会社から所有権解除の書類を取得しましょう。
取得から廃車手続きまでの流れは以下の通りです。
STEP1:完済証明書の取得
ローンを完済すると、1~2週間ほどで完済証明書が届きます。
もし届かない場合は、ローン会社へ問い合わせることで発行手続きを行ってくれます。
ローン会社によっては、WEBから発行手続きを行わないといけない・問い合わせる店舗が指定されることがある・来店しないといけないことがあるので注意しましょう。
STEP2:契約情報の照会
ローン会社は、車の情報と所有者の情報をもとに、ローン契約者の特定をする必要があります。
ローン会社へ所有権解除について問い合わせる前に下記の情報を確認しましょう。
確認するもの | 確認事項 |
車検証 | 車台番号、型式、ナンバープレートの情報 |
ローンの契約情報 | ローン契約時の住所、電話番号、契約番号 |
前もって情報を確認しておくことで、契約者情報の特定をスムーズに行えます。
STEP3:必要書類の準備
ローン会社へ所有権を解除したいことを伝えましょう。
その際に、所有権解除に必要な下記の書類が案内されます。
- 完済証明書
- 車検証
- 自動車税納税証明書
- 所有権解除依頼書
- 印鑑証明書
また、下記のどちらかに当てはまる場合、所有権解除の書類は全国で使用できるものを取得することをおすすめします。
- 車の購入後に県をまたいで引っ越した
- 県外で車を購入した
所有権解除の書類は、県内で使用できるものと全国で使えるものがあります。
県内で使用できるものだと、ローン契約時に契約者が住んでいた都道府県の管轄の陸運局でしか手続きができません。
全国で使用できるものであれば、上記の場合でも最寄りの陸運局で手続きができるので、ローン会社に問い合わせる際に全国で使用できるものとお伝えください。
STEP4:必要書類の郵送
STEP3で紹介した書類を準備できたら、ローン会社へ郵送しましょう。
郵送先はローン会社ごとに指定されています。郵送する際は、「簡易書留」「レターパック」をおすすめします。
これらであれば、郵送した書類を追跡できるので、万が一書類が届かないということがあった時に送ったことを証明できます。
STEP5:所有権解除書類の取得
郵送した書類に不備がなければ、所有権解除の書類がローン会社から届きます。
所有権解除の書類は必要書類を送ってから10日~2週間ほどで届きます。
送られてくる所有権解除の書類は、以下の通りで普通車・軽自動車で異なります。
車種 |
送られてくる書類 |
普通車 |
|
軽自動車 |
|
陸運局では、車検証と取得した所有権解除の書類を提出することで廃車の手続きを進められます。
より詳しい所有権解除の手続きについては、【保存版】所有権解除とは?やり方・費用・必要書類を徹底解説!で解説しています。必要な費用やローン会社の連絡先なども紹介しているので、ぜひご参考ください。
ローンの残債がある場合の3つの対処法
ローンを完済していない状態で所有権解除を申し出ると、一括返済を求められます。
しかし、残債を一括で支払えないという方もいるでしょう。
基本的には、ローンを返済していき、完済したタイミングで所有権解除して、廃車手続きを進めるしかありません。
ローンの残債がある間は、車の所有者はローン会社なので、使用者が売却などの意思決定はできません。
どうしても車を手放したい・廃車したいという方は、以下の3つの方法であれば条件付きですが、車の手放し・廃車手続きができる可能性があります。
- 車を売却し、買取金を返済に充てる
- 次の車の購入金にローンの残債を上乗せする
- ローン会社へ相談する
車を売却し、買取金を返済に充てる
1つ目は車を売却し、買取金を返済に充てる方法です。
原則、所有権解除をした状態でないと車の売却はできません。
しかし、車の買取金が残債額を上回ることが確定していれば、売却は可能です。
この場合、まず買取会社がローンの残債を立て替えてローン会社へ支払います。
その後、ローン会社は車の使用者に完済証明書と所有権解除の書類を発行し、使用者は書類が揃ったタイミングで買取会社に車を売却する流れです。
もし買取金が残債額を下回る場合は車は売却できないので、ローンを完済してから廃車する必要があります。
次の車の購入金にローンの残債を上乗せする
2つ目は、次の車の購入額に残債額を上乗せしてローンを組み直す方法です。
この方法は、残債のある車を購入した店舗で、次の車を購入することが前提です。
例)残債額が50万円の車を80万円で下取りに出し、次の車の購入額が200万円とする場合
この場合、車の売却金額は次の車の購入額に充てられるので手元には入りません。
次の車の購入額と既存の残債額を足し、そこから売る車の売却金額を差し引いた額でローンを組み直すという流れです。
既存の残債に次の車のローンが加わるので返済額は増えてしまいますが、今の車を手放して買い替えを考えている方はこちらの方法を検討しましょう。
ローン会社へ相談する
事故や故障などで車に乗れないことを伝えると、特別措置として所有権を解除してもらえることがあります。
ただし、所有権を解除してもローンの残債がなくなるわけではないので注意しましょう。
もし事故をして、保険会社へ連絡した方は、保険会社から出る事故の調書を提出すると交渉がスムーズに進められる可能性があります。保険に加入している方は保険会社へ調書を出してもらえるか確認しましょう。
ローン中の車は一時抹消登録できない
冒頭でもお伝えしましたが、ローン会社名義の車は、ローンを完済しない限り廃車手続きができません。
そのため、永久抹消でも一時抹消でも手続きを行うには、ローンの完済が必要です。
先程の章で紹介した、特例で所有権解除できた場合は、永久抹消登録で手続きすることを求められ、一時抹消はできません。
特例で所有権を解除する場合、車検証がローンが会社名義でなくなっても、実質的な所有者はローン会社のままです。
もしローン中の車を一時抹消した場合、意図しないところで車が勝手に使われるということが起こる可能性があります。
例えば、車が再販されてローン契約者以外に車が渡ってしまったり、ローン契約者が残債を払わずに自分名義で登録し直して車に乗り続けるというケースです。
このような事態を防ぐために、所有権解除できた場合でも永久抹消登録を行います。
まとめ
今回は、ローン会社の名義の車を廃車する方法について解説しました。
原則、ローン会社名義の車はローンを完済しないと廃車できません。
廃車するには所有権解除の書類が必要なので、ローン会社へ問い合わせて取得の手続きを行ってください。
「ハイシャル」では、所有権解除の書類を取得していただければ、残りの手続きは全て無料で代行いたします。
陸運局へ行く手間を省けるため、手続きを早く済ませたい方や時間がない方はおすすめです。
廃車したいと思った方は、「ハイシャル」へご相談ください。